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家、家にあらず
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いえ、いえにあらず
2007年 集英社文庫
648円(税別)
ISBN978-4-08-746219-7
『非道、行ずべからず』に続く、時代ミステリー第2作。北町奉行所同心・笹岡の娘、瑞江が奉公にあがった先は、二十余万石の大名・砥部和泉守の奥御殿。当代の人気役者とお宿下がりをしていた御殿女中の心中事件を発端に、御殿の奥に秘められた黒い秘密が、女たちの身に災いをもたらしていく。笹岡は、歌舞伎役者・沢之丞の力を借りて、事件の核心に迫るが……。
キャラクターガイド
瑞江 みずえ
同心・笹岡の娘。17歳。母を亡くし、父と弟の三人暮らしだったが、幼い頃から「おば様」と呼んでいた浦尾の勧めで、砥部家に奉公することになる。
笹岡伊織 ささおかいおり
北町奉行所同心。瑞江の父。お役ひと筋に生きる硬派で、妻亡きあと、娘の養育に悩む良き父でもある。
笹岡平左衛門 ささおかへいざえもん
瑞江の弟。あごがしゃくれた三日月顔の男の子。のちに、父の跡をついで同心となる(『非道、行ずべからず』参照)。
浦尾 うらお
砥部家の奥を取り仕切る御年寄。何事にも冷静沈着に対処する仕事ぶりは、表の侍たちからも信頼を置かれている。
真幸 まさき
御殿の表使を務める美貌の女中。瑞江も含め、女たちの憧れの的となっている。
荻野沢之丞 おぎのさわのじょう
絶大な人気を誇る女形。役者仲間の死がきっかけで笹岡と出会い、その好漢ぶりに胸をときめかす。