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2024年08月19日

『一場の夢と消え』文藝春秋社より8月26日発売!

あの近松門左衛門を松井今朝子さんが描いた−−。ファンの皆さんは「ついに!」とそれだけで喝采ものかと思います。
「日本のシェイクスピア」とも言われる近松といえば、『曽根崎心中』をはじめ、『冥途の飛脚』『国性爺合戦』『女殺油地獄』など、今も知られる名作の数々をものした押しも押されもせぬ江戸の大劇作家です。しかし、その名声と知名度にもかかわらず近松を主人公とした小説は意外なほど多くはありません。
それもそのはず、生涯に150を超える作品を書いたとされる近松を十全に描こうと思えば、史料の渉猟だけでも気の遠くなるような大変さ。なにより、演劇や作家稼業の表も裏も知り尽くさなくては日本の近世演劇のベースを築いた男を生きた小説にすることは叶いません。その意味で、いま近松を描くには松井さんを措いて他になしと言えるのかもしれません。
しかし想像以上の大変さで、松井さんでさえも連載中に音をあげそうになったほどとか。それでもご苦労の甲斐もあり、出来あがった作品を読めば、単に近松の生涯が分かるという以上に、書く者、演じる者、それを舞台にかける者、はたまたそれらを周りで支える者たちの歓喜や懊悩の息遣いまでがリアルに耳朶に響くようです。
近松小説の決定版という言葉だけでは足りない、芸道に生きる者のたちの境地を描ききった芸道小説の最高峰といえる本作。皆さんにお届けできることを心から嬉しく思います。ぜひご一読を。(担当者)


2024年08月26日発売
定価:本体2200円+税
ISBN 978-4-16-391887-7


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