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2023年11月20日
センタードライディング セミナー
昨日は朝6時に家を出て那須の乗馬クラブに行って夜11時過ぎに帰宅するというハードな1日だったのでブログはお休みでした(^^ゞ那須に行った目的はセンタードライディングの学習で、この言葉を初めて知ったのは以前に乗馬雑誌「エクウス」誌の連載エッセイで取材にした際だが、当時は余りにも未熟だったので、少し習っただけでサッパリわからずにスルーしてたのだけれど、このところ愛馬オランダの幼稚なおじさんクリトンが不調続きで、今後もお互い高齢化するにつれて、なるべく馬体も人体も痛めない乗り方を習得すべきだと考えていたところ、米国からこの騎乗法の指導者ペギー・ブラウン師が来日して講義と実地指導に当たられると知って早速応募し、先着20名内に加わることが出来たのだった(*^^)vペギー師はこの騎乗法の創始者サリー・スウィフト師の直弟子で、馬場馬術、障害、エンデュランス、ウエスタンから馬車競技まで、あらゆる馬とのスポーツを指導できる万能講師で、創始者サリー師の晩年に至るまで支え手となり、今にその教えを世界広く伝えてらっしゃる方だ。今回ワタシは那須のセミナーで初めて聴講して、初心者にもわかりやすく且つ幅広く奥の深い実践的な内容にすっかり聞き惚れてしまい、1時間のお話でも得られることが沢山あったのである。
センタードライディングとは文字通り馬の中心にまっすぐ乗ることで、それが馬に最も優しい乗り方であるのはダレでも知っていながら、実際にそうするのは意外と難しいのも乗馬愛好者の実感されるところだろう。サリー師はまずグラウンディングという地面に根が生えたようにしっかりと着地した姿勢こそがキホンであり、そのためには東洋の武術等からヒントを得て、いわゆる湧泉のツボを意識し、そこで鐙を踏むことや、複式呼吸を使い重心を下げて安定した姿勢を保つよう提唱されており、それは日本舞踊等とも重なる点だからワタシには理解しやすいのだった。他にもソフトアイと称して凝視せず馬のように幅広く見るのが馬を緊張させないコツであるとか、馬同士は呼吸で会話しているために、人間も呼吸を整えることで馬をリラックスさせること等々、馬という動物の特性を踏まえた乗り方をするのが初めての馬からキケンを避ける方法であるのがよく納得された。
1時間の講義後は昼食を挟んで、20×60m以上とおぼしき広めの覆い馬場で、4部班ずつのレッスンに。各自あてがわれた初対面の馬に騎乗し、鐙を踏む位置や脚を置く位置等を細かくペギー先生や助手の方にチェックされて、常歩と速歩を1時間ほどする間に初歩的なセンタードライディングを習得する仕組だ。鐙を踏む位置は先生が靴底をトントン叩きながら人体にズンと響く位置を探り出して、脚を置く位置は各自がツーポイント姿勢を取って鐙に立った際の位置で決める。脚がずれた場合は再びツーポイントで正常な位置を探り出すのがコツで、これは障害馬はもちろん馬場馬でも通用するのだとか。ワタシが騎乗したのは太めのアパルーサ系中間種で、最初は速歩がノロノロであまり続かなかったのだけれど、先生に脚の位置を正されてからまるで別馬みたいにパカパカーッと快走して、センタードライディングの正しさを実証してくれたスーパーホースだった。とにかく個人的には脚の位置を正してもらったことやお尻が右に落ちがちなのを指摘されたこと、鐙の踏み方をピンポイントで教わったこと、いずれもごくごく初歩的な技術とはいえ案外と等閑にしてたのを改めて意識させられて、今後の乗馬ライフに非常に役立ったたことは間違いない。これだけ集中して初歩的な乗り方を細かく指導される機会はそうそうないから、また機会があればこうしたクリニックに是非参加したい気持ちで、最後にペギー先生から受講証書を手渡されYou Good Rider!と言われたのは嬉しかったです\(^O^)/ちなみに湧泉で鐙を踏んで速歩を続けたせいか、けさ起きたら疲れてるどころかカラダが意外にも整ってる!感じだったのは幸いでした(*^^)v