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2016年04月16日
スターズ・オン・アイス
集英社の伊礼さん、伊藤さん、眞田さんと代々木体育館で「スターズ・オン・アイス」を見た帰りに原宿の鎌倉松原庵「欅」で会食。
子供の頃から色んな舞台芸能やスポーツを生で観てきた私が、今ホントに生で観たい一番のものかもしれないフィギュアスケート。それにどっぷりハマって海外試合までオッカケをなさっている伊礼さんからお誘いを受け、去年からとても楽しみにしていた「スターズ・オン・アイス」だが、今日会場でお会いしたら、なんと伊礼さんのお姉さんが熊本地震で被災し体育館での避難生活を余儀なくされて、今日ようやく福岡の一時避難先が決まり、熊本へ救援に駆けつけられたご両親も無事に羽田に帰って来られたというメールが会場に入って「ああ、ほっとしました。昨夜は心配でよく眠れなかったくらいなんですよ」と言われたのにはさすがに驚いたものである。現地では大きな余震が続くばかりか震域が広がりつつあるのを見れば、火山活動やさらなる内陸地震の続発も警戒されて、今や日本全国どこに住んでいようが誰しも「明日はわが身」と思えるだけに、今日楽しめるものは目一杯楽しみたいという気持ちもまた強まるのだろう。伊礼さんも私も伊藤さんも眞田さんも会場を埋め尽くした観客と一体となってスケーター達の名演技に拍手喝采。ことに伊礼さんは私たち三人に演技の解説をした上でご自身は何度もスタンディングオベーションをなさっていたのでした。
それにしてもこの公演は現在のフィギュアスケート界では大変ゴージャスなメンバーの揃い踏みであるにもかかわらず、伊礼さんのお力で最前列の席が確保され、真央ちゃんのダブルアクセルをホントに目の前で見られた!し、イナバウアーは荒川静香の体型だからこそ見映えのする演技であることや、フェルナンデスは間近に見ても好い男であることや、現役復帰したパトリック・チャンは前回とは見ちがえるほどチャーミングになっていること等々が判明したのも有り難かった。現役引退後も表現力に磨きのかかった鈴木明子、テレビからは想像もつかないほどカッコイイ織田信成、相変わらず演技に色気があってファンを魅了する高橋大輔らベテラン勢もさることながら、2015年度のSP、FPを披露する現役若手も大いに魅せてくれた。SPを披露した宮原知子が前回とは段違いに表現力を身につけたのは、何よりも小柄な彼女が大きく見えたことに証明されており、この点は舞台芸能と同断であろう。宇野昌磨は前季世界に存在を示し得たFPの「トウーランドット」で、これが伊礼さんに言わせると最初の四回転をトウループでなく果敢にフリップに挑んで転倒したそうなのだが、その後すぐに持ち直して最後まで気の入った演技を披露し、今回一番の感動を与えたプログラムだったかもしれない。真央ちゃんもFPの「蝶々夫人」を披露する可能性があっただけに私はそれを大いに期待していて、エキシビションプログラムのほうだったのはちと残念だったとはいえ、誰よりも熱い声援を送られるこの人の愛嬌に間近で触れられただけでも幸せだったといえる。とにかく他にも出演者全員、ちゃんと高いお金を取って人に見せるだけの強靱で且つ美しい身体を有しているのが、こうしたショーを成り立たせているのは間違いありません。