トップページ > 中華総菜四点盛り
2015年12月29日
中華総菜四点盛り
大宮そごうデパ地下でゲット。
雑誌や書類を整理していたら時につい目を奪われて読んでしまうケースがあったりしますが、今日それによって二人の故人を偲んでしまいました。
お一人はもう随分と前に亡くなられたはずのわが母校、聖母学院の校長メール・マルグリット・ゴーテ。名前でおわかりの通りフランス人の修道女ですが、実に日本語の堪能な才女だったと記憶します。
今秋京都私学図書館フェアで講演をした際に今の聖母の先生から頂戴した冊子の中に、この方が1960年代に書かれた教育方針が載っていて、今日それに何げなく目を通していたら、現代の教育界における二つの顕著な問題として彼女の挙げてらっしゃるのが、一つは教育における総合性の欠如、もう一つは目前の利益追求主義であることに感心しきり。総合性の欠如はカリキュラム重視から来るとし、目前の利益追求主義とは学校を出ることで社会的にも成功を得させるシステムで、彼女はこの二つの陥穽を警戒しながら人間性の尊重と個人の人格尊重を訴えて、「成人に達したときに人類共同体の一員としてその使命が達成できるような」人間に育てるのがミッションスクールの役割だと述べてらっしゃるのだった。日本の国のためにとかいう教育では全然なくて、「人類共同体の一員」としての教育を子供の頃に受けさせてもらったことを私は今になって非常に感謝したい気持ちでいっぱいです。
故人を懐かしく偲ばせたもう一つのものは、今年お亡くなりになった扇田昭彦さんの追悼式で配られた冊子に載せられた故人のお言葉で、そのまま引用すると「『一生を棒に振る』という言い方があるが、私はひたすら舞台を見ることで『一生を棒に振り』、しかもそれを心から楽しんできた」。今日改めて読み直しても、なんてステキな言葉なんだろうと思う。「一生を棒に振る」ような対象を見つけることが難しくなった一方で、なるべく一生を棒に振らないような保身的な生き方を若い内から求められるのであろう今日において、心が洗われるような金言だと私には思えました。
コメント (1)
ごぶさたしております。
シスター方も随分とお歳をめされました。
今朝子様が聖母に受賞記念講演に来られた時にお出でに なった数学のシスターMも、認知症になられてしまわれました。
倫社の奥村神父様もお亡くなりになり、寂しい限りです。
一昨年修道院をお訪ねしましたが、修道院自体が縮小されたようです。
マ・メールのお言葉に、コメントさせて頂きました。
どうぞ、よいお年をお迎えくださいませ。
新たな年も、増々のご活躍お祈りしております。
投稿者 角野英子 : 2015年12月30日 09:55