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2015年03月08日
乙女文楽
日本では何故か余り話題にならないが3月8日の今日は国際女性デーで、まさしくそれにふさわしい「乙女文楽公演」を満席の場内で鑑賞した。演目は「千本桜」の道行「吉野山」と「壺坂霊験記」の2本立てで、
「吉野山」はテープ演奏ながら曲想の面白さが意外なほどこちらに伝わったのは、三人遣いの文楽よりも人形がコンパクト且つ明瞭な動きをするせいであろう。二上がりの「雁と燕」の手踊りなどは文楽よりも面白く感じられたくらい人形の動きが華やいで見えたし、全体的に優美な印象を受けた。「壺坂霊験記」は女義の竹本越孝、鶴澤寛也の生演奏が入っていっそう本格的な興行となり、ここでも沢市が死んだ後のお里のクドキで即ち女が半狂乱になったフリの部分、杉山其日庵のいう「お里を踊らして殺した」件りは、女義さんの演奏と相俟って、文楽よりもストレートで面白く、主催する現代人形劇センターの塚田理事長が「女だからこそ伝わるものってあると思うんですよね」といみじくも言われたことがよく納得できる公演だった。幕間に人形の遣い方の解説があったのも親切だったし、今回のような女義界とのジョイント活動は今後も続けて、いずれは演目を増やし、本格的な「女文楽」に成長して行ってほしいように思う。例えば「三十三間堂棟木由来」なんてのもいいんじゃないのかなあ、なんて勝手に思ったりして。
コメント (2)
「女文楽」面白そうですね。
この間NHKのFM放送で女浪曲師の唸りを聴いたのですが、一人作業をしながら耳福でございました。
投稿者 ぱぐ : 2015年03月09日 18:17
私も昨日観に行きました。
人形遣いにも魅了され、とても楽しかったです。
次の公演も行きたいと思っています。
投稿者 天 : 2015年03月09日 18:33