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2015年01月12日
豚しゃぶ
祝日の今日は雑事に追われず執筆に集中して家に引きこもっていたせいで、夕方買い物に出かけて昨日と余りにも違う寒さに体がビックリし鍋が食べたくなった次第。
ビックリといえば朝起きてすぐに見たNHKの海外ニュースではほとんどの国がトップニュースでフランスのデモの映像を流しており、全仏で370万人もが参加したという人数の多さにも驚嘆せざるを得なかったが、デモの先頭で独仏のトップが手を組み、英国の首相を始めとする欧州各国のみならずイスラエルやパレスチナの首脳までが参加している光景にはいささか度肝を抜かれた。
これはこれで求心力を喪いかけているEU連合を建て直す起爆剤に使われているんじゃなかろうか?とか、これもまたある意味で欧州が対イスラムの全体主義に突き進む兆候なのではなかろうか?とかの懸念も持たざるを得なかったのだけれど、新聞社のテロを表現の自由が侵されたものとして、政府と民衆が、仮に表面的にであっても、一致結束したという点は、東洋人にはいまだ本当の意味で理解されることの難しい西洋の基本理念から来るもんなんだろうな〜と改めて思った次第。たとえば日本なら朝日新聞社が襲撃されてアベボンがデモに参加してくれるとは誰も思えないのではなかろうか(サンケイならするかもだが、仏で襲われたシャルリー・エブド誌は左派寄りの新聞のようである)。
欧州では民衆が市民革命によって旧体制から権力を奪取したという経緯が明瞭だからこそ、民衆の代表こそが政府であるという認識の建前が揺らがずにいて、フランスはそのシンボル的な存在として今もそれに対する並みならぬ矜持があることが今度のデモでよくわかったともいえそうだ。いまだ政府を「お上」としか認識できない人が多いらしい国から見れば、それはやはり驚きの映像なのでした(-.-;)y-゜゜