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2013年09月11日

ウニの手巻き、フォアグラ、豚トロ、アワビ、牛肉の鉄板焼きほか

Pメディアの岡野夫人と歌舞伎座で「陰陽師」を見た帰りに東銀座の「天」で鉄板焼きコースを食してお腹
がイッパイで苦しい(^◇^;)
肝腎の芝居のほうはといえば、これもちょっと評するには苦しい感じで、とにかく当代の人気役者が勢ぞろいしただけに、客席は満杯ながら、今ひとつ反応や拍手に盛り上がりが欠けていた点は、出演者たちが一番よくわかっているのではなかろうか。「陰陽師」を題材に取りあげたのも、歌舞伎でお馴染みの将門をからめたプロットも悪くないし、役者各位にちゃんと見せ場を作っているにもかかわらず、それでいて芝居がちっとも弾んでこないのは、やはり台本に責任があるように思う。一番の問題は時制の逆行が多すぎることで、それによってネタバレしながら進行し、ストーリーが少しもドラマチックでなくなるのである。また江戸期の歌舞伎台本は在り物のコラージュがほとんどであるとはいっても、妙に近代的なテーマを匂わせながら、どこかで聞いたような陳腐なセリフで綴られると、観ている側は感動もできず、さりとてパロディにも受け取れなくて、白けるしかなくなるのであった。歌舞伎の台本はいくら役者に見せ場を提供するのが基本とはいっても、やはりそれだけでは保たないのであって、いつの時代もそこに時代の先端を覗かせるようなリテラシーを必要とするのである。そういう意味で、今回のような題材を取りあげて、しかも若手の役者たちで上演するなら、幕内で無難にまとめようとはせずに、外部から気鋭の劇作家や演出家を起用すべきだったのではなかろうか。かりに失敗をしたとしても、そのほうが先につながる期待が持てたような気がするのである。制作的な不満は大道具や仕掛けにもあって、満杯になるのがわかっていたような公演だけに、もっと仕込みをかけてしかるべきだった。今日は三階の最前列で観たから良かったようなもんの、一階席で観てたらムチャクチャ文句をいったかも、である。


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