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2013年06月29日

イル・ギオットーネ

今日は午後から横浜ルミネ8Fの朝日カルチャーセンターで「松井今朝子の歌舞伎案内」と題する講演をしたところ、多数の方にお集まり戴いて、しかも皆さんとても熱心に聴いてくださったので、こちらも気持ちよくお話をさせて戴いた。もっとも歌舞伎400年の歴史をわずか一時間半でかいつまんで解説するのはいささかムリクリで、話し足りない部分も相当あったとはいえ、とにかく何とかまとめて無事に終了し、サイン会ではブログ読者のお顔も直に拝見できたのが何よりだった。この講座の企画をなさった朝カルの川田さんご自身も拙著をご愛読戴いている方なので、直にご感想を伺えたのだが、物書きは読者の顔を実際に拝見してご意見を聞いたりすると、ああ、自分の本はちゃんと読まれているんだ……と妙にほっとするようなところがあるのである。
講演終了後は東京丸の内のイタリアン「イル・ギオットーネ」で集英社の伊礼さん、伊藤さん、横山氏そして以前の担当八代さんと『壺中の回廊』刊行打ち上げの会食。ここは京都発のイタリアンだけあって食材も調理法も、えっ、これイタリアンなの?と意表をつかれる和テイストのオンパレードで、ヘルシーな美味を堪能させてもらった。話は概ね『壺中の回廊』のご感想を皆さまから伺いつつ、こちらはメイキングのヒントやモデルの話をいろいろと披露し、ミルキィ・イソベさんによる装丁の表紙絵が忠臣蔵の定九郎だったのも刊行の季節にぴったりだったよね〜なんて話をしながら、そういえば今日6月29日の夜は定九郎の命日
だというのも何かふしぎな縁を感じたものである。『忠臣蔵』をよくご存じの方なら七段目でお軽の父親の与市兵衛が6月29日の夜に殺されたというセリフがあるのもご存じだろうが、与市兵衛を殺した定九郎はその直後に勘平に殺されてしまうから、命日が同じ日になるわけだけれど、与市兵衛忌とはいっても、定九郎忌とはいわないようであります。


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コメント (3)


今朝子さま、本日は横浜でのご講演ありがとうございました。いつもブログを拝読している為か、初めてお会いしている気がしませんでした。講演内容も年代を追っての分かり易いご説明に加え、歌舞伎の現状や今後への期待なども伺うことができとても充実した時間を過ごすことが出来ました。
今年は還暦を迎えられる記念すべき年!ぜひぜひブログのオフ会開催をお願い申し上げますm(__)m
PS サイン本大事にさせて頂きます!

投稿者 ハマっ子 : 2013年06月30日 01:18

今朝子さま
昨日の講演会では至近の距離からお話を伺うことができ感激いたしました。歌舞伎ファンとして、系統だったお話で新しく知ったことが沢山あり、次回からの歌舞伎が楽しみになりました。昨夜から早速サインしていただいた「壺中の回廊」を読み始めました。
これからも辛口のブログを楽しみにいたしております。

投稿者 ゆうゆう : 2013年06月30日 09:48

松井今朝子様
 いつもブログを拝見し、ご著書もほぼ全て拝見しているファンです。
 たった今、「壺中の回廊」を、読了いたしました。感想は、後日、私のブログで、書かせていただきますが、最後まで、犯人が分かりませんでした。歌舞伎モノというよりは、ミステリーとしてすこぶる楽しめました。
 なお、私のブログは、http://kandoujin.blog48.fc2.com/ です。

投稿者 高島一紀 : 2013年06月30日 13:21

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