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2012年07月16日

タイ風春雨、さつま揚げ、ベトナム風水ギョウザ、ナシゴレンほか

シネマヴェーラ渋谷で武智鉄二監督作「源氏物語」を観た帰りに元マガハの中田さんと一緒に「ゴールデンバーニング」で食事。
同館では7/7~27の期間に「武智映画100年」と題したシリーズ上映が行われているのを中田さんからお知らせ戴き、前に三茶の映画館でシリーズ上映された時には見損なっていた「源氏物語」をご一緒することになった。浅丘ルリ子や芦川いづみや和田浩治らが出演している日活映画なのでそこそこメジャーテイストな作品かと思いきや、やっぱり武智師らしい趣味性の強いもので、当時果たしてどんな映画館でどういう上映のされ方をしてたんだろう?と二人とも疑問に思った次第。とにかくディテールの考証や凝り方にはなるほどと思わせるものがあったりする反面、言葉はわざと現代風に「労働者」とか「土地の権利書」とかが多用され、明石の上の娘が中宮になることで天皇家に労働者の?新たな血を入れる紫の上の目論見が成就するといういささか無理のあるエンディングだったりする点など、反体制運動家としての側面を強調したかった当時の武智師の面目躍如とすべき作品なのであろう。光源氏の花ノ本寿や六条御息所の川口秀子をはじめ日本舞踊家が多数出演し、また茂山千作・千之丞兄弟が明石の入道と惟光に扮していたりするなど配役もかなりマニアックだし、演出面でも半蔀や几帳、装束の扱いなどに凝りまくっていたりするし、とにかく黒髪フェチの武智師ならではのカットも満載で、生絹(すずし)を着た妙に肉感的な空蝉が登場するシーンなどはいささかポルノチックであったりもするけれど、ラブシーンがほとんどない浅丘ルリ子の扱いはちょっと気の毒かもでした。
中田さんとは、今日も大々的に行われている原発反対デモや、最近さかんにマスコミ報道されているイジメの問題が話題となり、両者にお互いどうも違和感を持っていることのあれこれを忌憚なく語り合った。中田さんはちょうど私の妹と同い年であることもあって、理解できる点も多く、この国は今後どんな風になって
いくのかただ不安に思うよりも、どういう風にしていったらいいのかをやっぱりちゃんと考えないといけないよな〜と改めて思った次第。


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