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2012年07月04日

スープカリー

整体治療の前に新宿・中村屋で食事。帰宅直後にTVを点けてニュースを見たらちょうど電子書籍の件を取りあげていた。楽天はなんと7000円台の端末を発売し、おまけに書籍ソフトもカナダの子会社を経由して消費税のかからないシステムを導入しているとのこと。それにしても既存の出版社は電子対応にあまりにも
慎重というか、鈍感というか、対応が遅すぎるから、いわゆる「自炊」問題なんかが起きちゃうのであろう。昨日お会いした幻冬舎のヒメから、この問題について「松井さんはどうお考えですか?」と訊かれたので
「音楽でも、映像でもそうだけど、結局簡単に電子化出来ちゃう時代なんだから、それを止めようとしたってムダだし、むしろそれをどんどん先回りして利用するしかないんだよねえ。だから作家の人たちは自炊業者に文句言うより、鈍くさい日本の出版社に文句言うべきだと私は思ってるわよ」と答えたら、その点はヒメも同感とのこと。そもそも私よりも若い世代で出版社に入社した方々は、どこか紙の出版物に対するこだわりがある、いわば古風な人びとで、かつて松竹に入社した私と似たようなもんだろうから、別に非難する気は全然ないし、むしろ同情を寄せてもいるのだけれど、紙の本にこだわるならこだわるで、そのことがもう当たり前ではないという意識くらいは持つべきだろうと思うのだった。少なくとも私が松竹に入社した当時の同期の仲間はほとんどが映画志望だったけれど、常に自分たちの時代遅れ感を自嘲した冗談を言い合うくらいに意識的だったのを想い出す。なので最近編集者の方にお会いすると、誰かれなしに「まあ、日本では紙の本も出版社もちゃんと残るから安心しなさいよ。何せ歌舞伎だって残って何とかペイしてる国なんだから」と申しあげている私である(^^ゞ


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