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2012年05月01日

さようなら有王(;O;)

思い返せば2009年夏、私が♂カメ俊寛と♀カメ千鳥を連れて軽井沢で避暑をしている隙に、当時住んでいた三軒茶屋の家のベランダで勝手に孵化して誕生していた有王であった。発見したのは9月11日で、上段がその時の写真である。当時はまだ500円玉くらいの大きさで♂か♀かもわからなかったのが、この3年弱の間にすくすくと成長し、最近は立派に♂としての性徴も見られるようになった。だがそうなればなったで新たな心配が生じる。このまま母親と同居させておいたらいずれオイディプス化は避けられず、やはりカメでも血が濃くなるのは遺伝学上あまりよくないような気がするので、この際他家へ養子に出すことにした。里親になってくださるのはその昔、私が大阪の朝日放送が出資した情報誌の編集をしていた時に同じ会社に勤めていた西尾クンで、もう長い間お会いしていなかったのに、去年FaceBookを通じて連絡が取れ、その時に私がたまたまUPしていた亀ファミリーの写真にえらく反応されたのがきっかけである。
以前リクガメを飼うつもりでその手の本まで入手されたというお話を伺って、こちらもそれなら有王の里親になって戴こうという気になったのだった。去年はまだ初心者には育てづらい段階のようにに思われたけれど、冬眠をしっかりさせて無事に目覚めた今年はもう大丈夫なので、季節の良いこの時期に連れて行ってもらうことに決め、明日はあいにく雨のようだが、引き取りにいらっしゃる予定である。
有王はとにかく誕生からして奇跡的で、プランターに埋めておいた8個の卵のうちの1個がで孵ったあと自力でプランターから降りたらしく、発見時にはベランダを走りまわっていて、その間どうやって命をつないでいたのかがまるでわからなかった。親たちと同居するようになってからは余計に大変で、母親の巨体の下敷きになって、ソフトシェルの甲羅がぺしゃんとなってモナカが潰れたみたいな状態で発見されるも、ひと晩置けば元通りに復活を遂げ\(◎o◎)/何と生命力の強い子か!!と感心させられたものである。
俊寛を育てた時は最初だったからこちらも要らぬ神経を使い、エサを食べなかったら心配して、好みのモノ
で釣ったり、手で与えるようにしたのが大失敗で、とんでもなく手のかかるワガママなカメになってしまった。その轍を踏まないよう、有王は甘やかすことを極力避けたので、エサも置いておけば自らついばんで食べるし、好き嫌いも全くない。養子に出しても恥ずかしくないとてもけなげな子ガメである。
カメはとてもつけあがる動物で、人間が手でエサを与えると、首を曲げてエサをついばむよりも楽ちんだから、手からしか食べないようになる。また好きなモノを与えると図に乗って、俊寛はイチゴだとあまおうしか食べないが、飼育している人の本を読むと、マスクメロンしか食べないという不届きなカメもいたようである。従って、子供の時のシツケが肝腎なのは人間といっしょである。また、つけあがるというのも人間に限ったことでは全然なくて、物凄くプリミティブな生物的本能として認識されるべきなのである。
ともあれ、きちんと躾けて立派に育った有王がいなくなるのは淋しいけれど、俊寛夫婦にまたせっせと励んでもらって、新たな生命の誕生を期待したいものであります。
そんなわけで今日のブログは有王の成長過程をたどるPHOTO及び近日の映像をUPしておきます。PHOTO
上段は発見時の姿。中段は半年後。下段は最近の様子で、母親に甘えているのではなく劣情を催しているシーンであります。


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コメント (2)


有王、ついに巣立ちですか。
今日のブログの文面の端々に今朝子さんの愛情と惜別のお気持ちが偲ばれました。(T T)
以前乗馬クラブで会った時の可愛い姿が思い出されます。
育ての母を忘れずに逞しく育つことでしょう。
春は出会いと別れの季節。
有王よ、元気で。

投稿者 モイラ : 2012年05月02日 20:51

有王が居なくなると母親は寂しい?事は無いのでしょうか?
母に劣情を催す息子は、もう息子ではなく一匹の♂なんでしょうね。爬虫類は苦手でしたが、松井様のブログで以外と可愛いものだと思ったのは有王が生まれた事を読んだ時からなので、少し寂しい。

つけあがるのも、甘えさすと無精になるのも動物の習性なんですね。人間の子育てにも大いに参考にしなければ。

投稿者 お : 2012年05月02日 23:01

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