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2011年04月25日
スナップエンドウ入り肉じゃが
QPで見たこの時期ならではやさしい煮物。油をひかずに豚肉と新玉ねぎを炒め、新じゃがを加えて脂が全体にまわったら水と多めの酒と味醂と醤油、粗塩少々を加えて柔らかくなるまでじっくり煮込み、最後にスナップエンドウを入れて仕上げる。砂糖を使わないで新玉ねぎの甘みを活かすのがポイント。
確かまだ炉内中継装置が落下したままのキケンな高速増殖炉「もんじゅ」を抱える敦賀市で、自民党推薦の原発推進派市長が5選を果たした点など、昨日の統一地方選についても書きたいことはあるけれど、今夜はやはりスーちゃんこと田中好子さんの訃報に触れないわけにはいかない。
拙作『星と輝き花と咲き』を執筆したとき、当時実在したオッカケの男子を書くに当たって真っ先にイメージしたのは「キャンディーズ」だったくらい、私にとっては妙に想い出深いグループだった。それは彼女たちが引退を表明した頃に、私もちょうど大学院を辞めることやその他もろもろプライベートでも決断を迫られて、人生の大きな転機を迎えており、阿木耀子が彼女たちのナンバーを巧みに織り込んで作詞した、「微笑みがえし」をしょっちゅう口ずさんでいたからで、今でも2番までしっかり歌えたりするのである。
バラエティ番組「見ごろ食べごろ笑いごろ」で、彼女たちがよく自分たちの引退をネタにしたギャグ「私たちにはもう時間がないのよ!!」と叫んでいたのも想い出されるし、結構ファンだったといってもいいのかもしれない。私はランちゃんとほぼ同世代だったから、当時ほかのアイドルよりいささか年を喰ってアイドルを続けていくのはキツイだろうなあと思ってはいたのだけれど、「普通の女の子に戻りたい!」といきなり叫んで引退宣言するというのは、当時としては驚天動地の出来事だった。それは今の人が思うような、絶頂期でアイドルの座を捨てるなんてもったいないというようなレベルの問題ではゼンゼンなくて、当時の芸能界はまだまだいくら引退しようと思ってもそれほど簡単に足抜け出来る世界ではないというような、ダークなイメージが断然強かったからである。そうした芸能界の悪しき慣習を物ともせずに、彼女たちが自ら着々と引退を進めていくことに、同世代としては拍手喝采で、バラエティ番組の出演を見てもスゴク人を笑わせられる、当時としては珍しいほどの賢い女性芸能人だというのがわかって、この賢さがあるからこそ、なんとかこの世界から逃げられるのだろうと見ていたのである。
アイドルとしての潔い散り方は伝説と化した。今日の葬儀もまた伝説となるかもしれない。
女の子は潔いけれど、男の子はちっとも潔くなくなっちゃったニッポンは、これから一体どうなるんだろう。
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コメント (4)
「潔さ」については、今朝子さまの小説を読むと、いつも
学ぶところが多いです!男の子たちは、もっと読むべき!!!
と、思います。
「銀座開花おもかげ草紙」の「いざというときに捨て身になる
覚悟がなければ、人としての矜りが保てぬと思うばかり」
・・・この一節だけでも、ずしーーーんと心にきます。
あの方にも、あの方にも、このシリーズを送りたいような・・・。
投稿者 彩の女 : 2011年04月25日 21:48
いいえ、男はほんとの所女々し~いのです、けれど少し昔の男は女に女々しさを気取られたくない一心で、潔いフリをして、ええかっこしていたんじゃあないでしょうか。
今はそのフリすらしないもんね、だから女にますます見捨てられるんでしょう。
まっ男の子からすれば、ええかっこ、せんで済むならラクでしょうし、
「今は女子が強いしね、男女同権だし、、クチクチ」とほざいているしかないのでしょうな。
まずフリから始めよ、さすれば道は開かれる、と言ったところでしょうか。
投稿者 毎晩晩酌 : 2011年04月25日 22:55
田中好子さん、私はキャンデーズ全盛期から引退の頃は子育て全盛期だったので引退宣言以外はあまり興味がなかったのですが、女優になられてからの彼女の生き方に今は死語となった矜持という言葉が思い浮かびました。今日の葬儀の時に流された彼女のお別れの言葉には涙がこぼれました。
男性には覚悟、女性は矜持を持つ事を教えられたのは遠い昔なんですね。
投稿者 お : 2011年04月25日 22:55
父親の死にも涙をみせなかった夫が、スーちゃんの最後のメッセージを聞いて泣いたのです。それだけ大きな意味を持った生き方だったと思います。
緒形拳さんも闘病生活を表に出さず、芝居を続けられましたが、幕引きは随分違う形になりましたね。
そして乳癌でいつも思い浮かべるのは、木崎さと子の作品「青桐」。
女性は強い!おのこにもがんばってもらいたいものです。
そして、新夕張市長の鈴木直道さんにエールを送りたい。
投稿者 Clay : 2011年04月26日 00:25