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2011年04月10日

はなやぐらの会&花の宴

昼間は赤坂の紀尾井ホールで「はなやぐらの会」を鑑賞し、夜は大宮公園で乗馬クラブのお仲間と宴会。
女義太夫の三味線弾き鶴澤寛也さんが主宰する「はなやぐらの会」第8回の演目は「阿古屋琴責め」の段
で、今回も女義会の重鎮竹本駒之助師を相手にしながら、前回に比べるとマクラ(オープニング)の弾き出しからして実に落ち着いていて、もはや大先輩の胸を借りるというよりも、堂々と相三味線を務めている感じだし、この作品のヒロイン阿古屋の性根を表すのにふさわしく、全体に肚がすわったという印象を受ける演奏だったのは何よりである。震災後のこの時期にこうした会を催すに当たっては、主宰者もそれなりの覚悟がなくてはならず、もしかしたらその覚悟が演奏自体の張りや集中力につながったのかもしれないと思わせた。本行の文楽でも三人の太夫の掛け合いで語られるこの作品を、一人で語り分けしてなおかつこの曲独特のメロディアスな音遣いを利かせた駒之助師も聴き応え十分だったし、鶴澤津賀榮の連弾き、
津賀花の三曲併せての合奏も息がよく合って義太夫の音楽的な面白さを堪能させてくれた。前説で橋本治氏が言われたように、確かにこの曲は阿古屋がゴージャスな衣裳を着て登場する舞台が付くよりもビジュアルのない素浄瑠璃で聴くほうが、曲自体の面白さがよくわかるということもある程度実感させられた。
軽いノリで聞かせながら、この作品が成立した過程をかなり突っ込んで解説した橋本氏の前説も非常に
面白く、それを含めてグレードの高い演奏会だったといえる。女義太夫研究の第一人者水野悠子さんや、現代人形劇センターの塚田さん、クルックの矢内さんともお会いしたが、やはりこの時期だけに、つい震災がらみ話が多くなってしまった。
4時に赤坂を出て、5時に大宮で乗馬クラブのMさん、同じくクラブ会員で広告関連会社のSさんと待ち合わせ、エキュートで食料を買い込んで大宮公園に向かう。今宵は暖かく夜桜見物に絶好とあってか人出も多く、屋台も出てそこそこ盛り上がっているが、それでいて恐らく例年ほどの騒々しさではないのだろう、非常にいい雰囲気で夜桜見物の宴が楽しめた。8時過ぎからオペラ歌手のSさんや、昔わが家のベランダで
本物のペンギンを飼っていた!!!というOさんも合流し、「上野よりゼンゼンこっちのほうが明るくていいよ~。でも今年は誘われなかったらさすがに花見の宴会はしなかっただろうから、誘ってもらってよかった~」とSさん。私自身は地べたに座って飲み食いしながら夜桜を見るのは今年が初めてといってもいいくらいなのだけれど、なまじどこかの知事が自粛して当然みたいな発言をしてくれたおかげで、何がなんでも花の宴を開かないと気が済まなくなったようなところがあるのでした。


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コメント (2)


この大地震の影響を受け、ひっそりめで宴会が繰り広げられてますね、なんだかいい感じ程度で良いと思います。
いつもはバカ騒ぎでガブガブ飲みすぎ、げぇげぇ吐いていややなぁと常に思っていたので、
今年の花見客の行儀が良いのは、大歓迎します。これからも今年のお行儀のよさを忘れないでもらいたいなぁ。

投稿者 毎晩晩酌 : 2011年04月11日 15:54

桜が満開でついにっこり頬がゆるむ感じです。でも、なぜか満開の季節には個人的に嫌だったり辛かったりする大きな出来事が数回あり気分は満開になりにくいです。 
 それに匹敵する出来事ではありませんが憂鬱です。例の知事が再選を果たし、その得票した人に高齢者が多いと新聞で見ていつまで騙されているのかな?いっそ都道府県知事なんて要らないと思いたくなります。傲岸不遜で思いついたことを散々やって失敗も数え切れないくらいある人を選ばなくても。失敗は成功の元ではありますが、それを振り返って敢えて無視またはその後に生かさない人にリーダーシップがあるのかかなり疑問が残ります。
 私は政治家が全て嫌いでは無くて、思っていたほど活躍しませんでしたが、情のある橋本龍太郎さんは大好きでした。言動にブレもありませんでしたし。 
 

投稿者 nao : 2011年04月11日 18:49

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