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2011年03月25日

赤高菜と蛸の炒め物、切り干し大根の煮物

赤高菜と切り干し大根は岡野夫妻から頂戴したもの。同じく頂戴した葉ニンニクと蒸し蛸と昨日の残りの椎茸を胡麻油で炒め合わせ、塩と醤油少々で味付け。切り干し大根は、人参と太めの糸こんにゃくと油揚げを併せて炒め煮にする。鰹出汁と酒、砂糖、味醂、醤油と塩少々で味付け。
震災後2週間が経っても福島原発事故は予断を許さぬどころか、作業員の被曝によって高濃度の放射能漏れが明らかとなり、30キロ圏内の住人に自主避難勧告が出るなどして事態はいよいよ長期化の様相を呈するなかで、今後も東日本の各地で飲料水や食料の摂取に制限が加わることは避けられそうもなく、不安が広がるものと思われる。ことに乳幼児や胎児を抱える女性は、ただでさえナイーブになりやすいだろうから本当に気の毒なのだけれど、あまり過度に思いつめて精神的なダメージを負われるほうが、放射能よりもっと子供に悪影響を与えるのではないかと心配されるのだった。
けさは京都の母親から小さな荷物が送られてきて、開けてみたら「お見舞い」と書いてあるのでどうやら地震見舞いのつもりらしいのだが、中身は「俵屋吉富」の山椒餅で、確かに昔から私の大好物ではあるのだけれど、なんだかあまりにも能天気なお見舞いなので呆気にとられてしまった。で、母親は耳がほとんど聞こえないために電話では話ができないので、取り敢えずケータイのお礼メールを打ったところ、すぐに返信があり、「貴方の幸運を信じます。お元気で」と書いてあった。もともと楽天的な性格で戦中戦後のニッポンを生き延びてきた人ならではの文面には妙にほっとさせられたものである。
放射能問題や被災地の状況ばかりでなく、この間に多くの地域であらゆる業界の人びとが経済的なダメージを受けていることや、自分自身を含めて今後の社会状況を考えだすと、本当にお先真っ暗というしかない感じだが、ここまで状況が悪くなるといっそ開き直って明るい気持ちになれるのは、母譲りの楽天性によるものかもしれない。このブログはいわばカッサンドラ的な悲観的警告を基調にした書き方も一時はよくしていたのだけれど、事ここに至ってはなるべく能天気な見方を交えたほうがいいような気がしている。とにかく今は誰に対しても「貴方の幸運を信じます」と言ってあげたい。



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コメント (1)


お母様の言葉、簡潔で、力づけられる一言です。早速、妹に言ってやります。

投稿者 ウサコの母 : 2011年03月26日 20:41

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