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2011年03月21日
カレーライス
今週からちゃんと晩ご飯のタイトルにします。今晩は市販のルウで作ったカレーライス。もちろん今までだってしっかり食べていたが、今日は停電を気にしなくてすむので、春分の日でも休まずに朝から執筆をしており、お昼時にパンを買いに近所のスーパーに行ったら食品の品揃えもバッチリだった。
しかしながら、食品といえば、福島原発の冷却装置等が遅々とでも復旧していそうな感じに少しはホッとする中で、食物に基準値を超えた放射線量が検出されたという報道に、それがほんの微々たるものであっても、激しく動揺する人たちがいて、またしても要らぬ風評被害を巻き起こすことが心配される。
乗馬をしていると、草食の馬たちがいかに臆病でパニックを起こしやすい動物なのかということがよくわかるが、草食系といわれる日本人も暴動や略奪など攻撃的な行動を取らないのは世界の賞賛のマトだけれど、一方でひょっとしたら草食動物的なパニックに陥りやすいという弱点があるのかもしれない。馬の中でもまた牝馬がとても臆病であるのはやはり「産む性」だからだろうと思う。ただしこれも個体差があって、私がよく乗るハイセイコーのお孫さんのように、牝馬でもゼンゼン動じないのもいれば、牡馬でもめちゃめちゃビビリがいたりする。何頭か一緒にいて、強い風が吹いたり、大きな音がしたりすると、まず臆病な馬がパニックし、その周囲の馬がつられて動揺し、近くに動じない馬がいれば騒ぎがすぐに収まるが、そこに臆病な馬が揃っていると騒ぎがどんどん大きくなる。中には別に恐がってもいないくせに妙にはしゃいで騒ぎを大きくするような馬がいて、そういうのが1頭でもいると、全頭で「お祭り騒ぎになっちゃうから困ったもんですよ」と会員のMさんはよく仰言るのであった。
人間でも「事を好む」というタイプがあって、そもそもマスコミ人はその手のタイプがなりやすいわけだし、海外特派員もまたマスコミ人であるという点を考慮に入れておく必要はあるだろうと思う。そして臆病であることも、事を好むタイプであることも、動物的な個体差だと思えば、決して非難するにはあたらないのである。人間も動物として色んなタイプがいることを念頭におき、さまざまな情報を自分のアタマで精査、判断して、行動すればいいのである。原発との距離によって判断や行動がが違って当然なのはいうまでもない。
私の世代はビキニ環礁の水爆実験の影響がまだ強く、当時やたらと核実験があったせいか、雨に濡れると放射能を浴びるからいけないというような話が小学生の間に広がっていた。確か4年生の時がキューバ危機だったので、核で世界が滅びるという恐怖も蔓延し、私が子供のころに何度も繰り返し見た夢は、世界が最後の日を迎えようとする上海の風景で、なぜだか全くわからないが、死の灰のようなものが最後に降ってくる場所が見たはずもない上海という町に設定されていたのである。まあ、そこらが子供の見た夢のおかしさであろう。
ただ今度の原発事故であまり動じないのは、何度も繰り返し死の灰の夢を見たせいもあるかもしれないけれど、ずっとそれ以上に年齢の問題があるように思う。幼い子供や孫を抱えた方は神経質になられるのも当然だと思う反面、私と同様の年輩の方は、原発に近いところにお住まいの場合は別として、あまり激しくうろたえはなさるまいとも思うのであった。
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