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2011年03月01日
ポークピカタ
今日のQPはチキンピカタで、私は豚肉に替えた。焼いてから卵をもう一度くぐらして衣を厚くするのがQPのオススメ。油を多めに使うのがポイント。付け野菜はアスパラガスのソテーとポテトサラダで、これもQPのレシピとは違います。
煙草を止めたせいか食欲が全開で、欲といえばもう食欲しか知らないような私(^_^ゞにとって、数ある欲望のうちで最も理解しづらいのは権力欲かもしれない。他人の思い通りに動かされるなんてのは絶対に嫌なほうだけれど、かといってその逆に大勢の人間を自分の思い通りに動かすなんてことも、ただただ面倒に思えてしまうタイプなのである。従って、どこの世界にも権力欲の強い人はいるのだけれど、私はその手をなるべく避けて通るようにしてきたし、自分とゼンゼン関係のない世界にいる権力欲の強い人は珍獣のように面白がって見てきたのであった。とはいえ、珍獣中の珍獣カダフィ大佐をこれまで世界が笑いものにして見すごしてきたことの罪は今となっては大きいように思える。2006年にテロ支援国家指定が解除された時点でも、よくぞ米国があのような人物を容認するものだと思いながら、きっと年を取って相当に人格が丸くなったのだろうと勝手に解釈していたが、やっぱりアブナイ人物であることにちっとも変わりはなかったのである。それにしても権力者を志向するタイプというのは多かれ少なかれ自信過剰と誇大妄想の気味があるのは避けられず、そうした自信過剰と誇大妄想が結果として他人を救うかたちになるのが理想的なありようだが、時としてそれが物凄く悪い目が出ないともかぎらないのがまた権力というものであろう。これまであまり強い権力者を求めないできた日本人のセンスはそれなりに評価してしかるべきではなかろうか、とも思われるのだった。
2011年03月02日
豚肉とワカメのネギ醤油和え
QPで見た料理。まず醤油と砂糖と酢少々を合わせたタレにニンニクのすり下ろしと斜め薄切りにした長ネギを入れてしばらく寝かせておく。ネギの青い部分を入れたお湯で豚しゃぶ用の肉を湯がき、取りだしてすぐに塩胡椒してからラップをかけて冷ましておく。塩蔵ワカメは塩をしっかり洗い流してから豚肉を茹でた湯にさっと通して冷水に取り、よく水を切って醤油で下味しておく。すべて混ぜ合わせて仕上げに煎り白胡麻を振る。こう書くと手間のようでも、意外と簡単にできます。
時代小説を書いている関係上、原稿執筆中は必ず日本国語大辞典と首っ引きで、初出の用例を見て、当該の時代に存在するコトバかどうか確認作業を怠らないのだが、現在その辞典はジャパンナレッジというサイトで見ることができるので、PCで原稿を書く身としてはとてもベンリなのである。ところが今日は肝腎のインターネットエクスプローラが突如作動しない事態に陥り、それが作動しないと、ジャパンナレジに限らず他のどんなサイトも見られなくなるから泡を喰ってしまい、このブログを管理してくださっている岡野氏に、さっそくHELP!!!の電話をした。するとさすがに岡野氏はすぐに治療法を教えてくださったのだが、要はマイクロソフト側から要求されるつど更新してたら、いつの間にか重~くなって、かえって動きが鈍ってしまったらしく、色んな機能を無効にしたとたん、物凄くスムースに再作動し始めたのであった。
「なんでこっちが頼んでもいないのに、勝手にどんどん更新しようとするんでしょう!!(怒) 」と私。「さあ、マイクロソフトには、そういうことがよくあるみたいですよね(笑)」とマック派の岡野氏。どうもユーザーが色んな文句をいうたびに、新たな機能を付加するらしいのだけれど、私のような実にシンプルな使い方をしている人間にとっては、とにかくツーマッチ!!!すぎるマイクロソフト社なのであった。
それにしても、本当にベンリな世の中になった反面、そのベンリさで人間がラクになったかといえば、もっと大変になっちゃったケースが多々あるのは皆さんご承知のはずで、昨今のニュースでいえば、例のヤフー知恵袋に投稿されちゃった問題の入試に関係した大学の先生方は受験の採点でむちゃくちゃ大変だったのではないかと想像されて、実にお気の毒である。近ごろは入試も時期を何段階かに分けてするため、その問題作りや試験監督でほぼ半年は潰れてしまい、肝腎の研究をする時間が全くない!!と以前、友人の大学教授がこぼしていたが、何かと本末転倒な世の中になったものであります。
2011年03月03日
ちらし寿司、蛤のお吸い物
雛祭りの定番といった献立だが、ちらし寿司を食べる習慣はそんなに古いものではないという話をQPのエッセイに書いておきながら作ってしまったのであった(^_^ゞ
ただし作り方はオリジナルレシピに従っており、合わせ酢にシラス干しを加えて炊きたてのご飯にまわしかけるのと岩下の新しょうがを刻んで加えるのは私の定番。今日はそれに干し椎茸の甘煮、蒸し海老をプラスして混ぜ込み、太めの錦糸玉子と青じその千切りをトッピングした。
お吸い物に使う蛤は奮発して国産品をゲット。こと食べ物に関しては極めてナショナリストの私である。
国産の蛤はお高くて、貝のふたが一つでも開かなかったら悔しいというセコイ気持ちも手伝って(笑)、鍋をじっと見ていたら、大きさにかかわらず、あっけなくすぐに開いてしまうのや、なかなか強情なのもいて、生物の個体差というものを改めて感じた次第。前にTVの何かの番組で、何匹かのネズミを水に浸けて溺れさせるという残酷な実験映像を見て、すぐにギブアップするネズミと長時間泳ぎ続けるネズミとではその時間に相当の開きがあるのを知ったのだが、今日は蛤でさえこんなに差があるんだ~と感心しながら、生命力の強さということに思いを馳せておりました。
コメント(1)
まあ、そんなに違いがあるんですね。
実は先ほど、ひな祭り過ぎで半額になっていた蛤を買って来たんです。
お鍋に入れた蛤ちゃんをじっくり観察します(笑)
投稿者 スノウ : 2011年03月04日 11:33
2011年03月04日
牛肉と長芋とセリのナンプラー炒め
QPのレシピ本で見た料理。タイトルのまんまである。三菱東京UFJみたいな感じである(なんのこっちゃ)。
炒め油には潰したニンニクを入れて香り付けすること。セリを入れたらしばらく蓋をして水分を出してからじっくり炒めるのがポイント。ナンプラーに砂糖と醤油少々加えた合わせ調味料を最後にかけて仕上げる。
BSフジのプライムニュースで「社会保障と税の一体改革」をめぐる論議を聞いていたら、だんだんクラーイ気持ちになって、食事時に見る番組ではなかった(-_-;と思いつつも、とにかく軽減税率を含めた消費税論議をさっさとしなくちゃマズイんじゃないのか~という気がしたのだけれど、今日の国会またもや政治とカネの問題が浮上。前原外務大臣が在日外国人から献金を受けていた点を指摘され、ひょっとしたらまたこれで当分ゴタゴタするんだろうかと想ってウンザリした。いっそ政治家は、誰からいくらもらっても構わないことにしちゃったらどうなんだろう。で、献金したい人はどの業界からも、アメリカからも、中国からも、アラブ諸国からも好きにどんどん献金しちゃって、あげく互いの利害が相殺し合ってあんまり効果が出ないのがわかって、そのうち献金する人がなくなるんじゃなかろうか?なんてバカなことを考えてしまったのは、以前、
「新劇」の編集長だった岡野氏が、いっそ全員がドーピングして参加するオリンピックをやったらどうなんだろう?と仰言ったことに影響されているのかもしれません(笑)
コメント(1)
いっそのこと、大学入試も、なんでも持ち込み有りの、ネット検索有りの試験にしてみてはどうでしょうかね?
ある特定の能力は試されるんでは?
投稿者 大石 弥生 : 2011年03月05日 22:01
2011年03月05日
春キャベツとアンチョビのパスタ、カリフラワーとロースハムのサラダ
キャベツのパスタは春先の定番メニュー。お買い得でゲットしたカリフラワーとハムは自家製マヨドレ(マヨに玉ネギのみじん切りとレモン汁とオリーブ油を適当に加えて胡椒したもの)で和えただけ。カリフラワーは電子レンジで加熱するといい。
今週は珍しくお出かけもご訪問もなくて仕事に集中し、今日の午後からやっと出かけた先は、いつものクラブでした(^_^ヾ絶好の乗馬日和だというのに今日も花粉がたくさん飛んでるせいかレッスンは意外なほどの少人数だし、お相手のチア君も躰の調子がよさそうで久々に快走してくれて、インストラクターの方にも「今日はナイスです!」と言われました。
面白いもので、こちらがスムースに乗れたと感じたときは、馬のほうもそれがわかるのか、降りたらすぐにこちらを振り向いて「どうだ、よく走ってやっただろう」という顔をするのは何も今日のチア君に限った話ではない。動物とタッグを組んでるみたいな意識が互いに芽生えるのは乗馬というスポーツならではの楽しさだろう。馬には人間の2,3歳児並の知能があるようにいわれるが、もっとずっと賢いように思うときもあれば
やっぱアホだなあと感じるときもあって、そこはお互い種の違う動物なのだから、根本のところでは理解し合えなくても当然だといううふうにわきまえて接することが大切だろうと思う。
ところで昨夜、京都の妹と電話で話していて、「賢いんか、アホなんか、ようわからんのがコワイねん」と彼女がいうのは、このところ立て続けに事件を起こした自分の息子と同世代の若者たちのことである。例のカンニング事件でも、ヤフー知恵袋に投稿したらすぐバレるのはアホでもわかりそうなのに、成績優秀なはずの青年が何故そこに気づけないのか、まるで理解できないという。
女児死体遺棄事件を起こした犯人も、かりにペドフィリアだとしたところで、そのあまりにも短絡的な犯行が
どういう思考経路で導かれたのかを理解できないことが、犯行そのものよりも恐ろしいという。
種の違う動物ではなく、同じホモサピエンスでありながら、根本的なところで理解し合えないかもしれないと思うのは確かにコワイはずで、「それが自分の息子と同じ年頃の子らだけに、自分に全く関係ないことやとは思えへんのやわ。一体なんで、いつからこんなことになったんやろ」と嘆いていました。
2011年03月06日
海鮮ちらし鮨、春野菜のサラダ
乗馬の帰りに大宮駅ナカのフードシアターでゲット。
今日も夕方に1鞍騎乗。お相手は昨日と同じチア君で、昨日あんなにスムースに乗れたのに、今日はなかなか駈歩にならず、ついには前の馬を噛みに猛ダッシュしたので、思わずワッと叫ぶ始末(-_-;前がよく後ろ蹴りする馬だったので、めちゃめちゃヤバイ感じだったが、幸いおとなしくしていて事無きを得たのはラッキーだった。それにしても同じ馬で、しかも昨日の今日で、こんなにも乗れなくなるのだから、乗馬はある意味で面白くて止められないのである。チア君が前の馬を噛みに猛ダッシュした原因はひとえに乗り手の私にある。まず最初に発進の合図をした時、前の馬が出損ねたのでストップをかけ、そのとき私の腰が浮いて、ずっと浮きっぱなしになった。駈歩は馬が後ろ足で踏ん張らないと出来ないから、乗り手が後ろに重心がかかるようしっかり座ってやらないといけないのに、腰が浮いているからチア君はいつまでたっても駈歩になれない。にもかかわらず、こちらは無理に駈歩にならせようとして体勢がますます崩れてしまう。その間チア君はかなりのストレスを溜め込んでいたに違いない。で、こちらは最後の駈歩の号令がかかった時に、こんどこそ重心を後ろにすべく、しっかり座り込んで合図を送った。そのとき前の馬と距離が近すぎたため、チア君はイライラが頂点に達してバッと飛びだしてしまったのである。同じレッスンに出ていてその瞬間を目撃した方が、レッスン終了後に私のところへ来て、「ガーッと口を開けて襲いかかって凄かったですよ」とわざわざ報告してくださったくらいだから、チア君もよほどの勢いだったのだろう。私も叫ぶはずである。こんなふうになったのは2度目だが、2度ともしっかり座り込んだ瞬間なので、落馬は避けられたけれど、こんなふうに最初でつまずいた時は、ひょっとしたらあまり無理して駈歩にさせようとしないほうがいいのかもしれない、とも思われたのだった。乗馬は原稿を書くのと似ていて、出だしがスラスラ行くとさほどの努力しないでも最後がすんなりまとまるし、どこかしら無理をして書きだした原稿は、途中で書き直してもムリクリな感じが強まる一方で、どんなに努力をしても決していい原稿にはならないのである(-_-;
写真はクラブのアイドル、ミニチュアホースのチュッパ嬢で、もう相当なお婆さんなのに、躰が小さいばかりでなく表情が幼く見えるのは面白い。
コメント(1)
私もチア君が大好きで2007年から週1回は専用馬で騎乗しています。今日も駈足で楽しく過ごしました。
チア君無しの乗馬は考えられません。
怖い思いはしたことがありませんので幸いです。
チア君とはこれからも心を通わせられるように努力します。
友人が松井今朝子のHPに「愛馬のチア君が書いてあった」と教えてくれたのでお便りしました。
投稿者 荒井雪江 : 2011年03月09日 20:42
2011年03月07日
おでん
今夜はチョー手抜きな晩ご飯。
昨日あんなに暖かかったのに、今日は急に雪が降り出したからビックリ(@_@)だが、前原外相突然の辞任には、日本社会はともかく、国際社会ではビックリされたのではあるまいか。いや、もう首相も外相も、どんなにコロコロ替わっても、全く驚かれなくなってるのかもしれません(;_;) ええ加減にせいよ!!と思ってるのは末端の事務方だけだったりして。
嗚呼……。
この件に関しては、先週の金曜日に、京都の妹との電話でも、たぶん辞任は避けられないだろうというような話をしたのだが、妹はなんとその日の国会中継までライブで見ていたそうで、「お姉ちゃんがよう言うてるように、男の嫉妬はホンマに嫌らしいもんやなあ」との感想を述べたのだった。
なにしろ彼女はわがマンションの目の前に前原氏の自宅だか事務所だかがあるので、彼が橋の上で辻立ちをしてた頃から応援していて、それで早くに民主党支持を表明していたのだった。
片や私は前原氏の主義主張を聞いて、この人はなぜ自民党じゃないのかしら?と常々疑問を抱いていたし、何よりタカ派のイメージが強いので、外相就任でも何かと舌禍を招くのではないかと危ぶんでいたのだけれど、まさかこうした問題で失脚するとは思わなかった。
もっとも京都という土地柄を考えると、こうした在日外国人の問題は実にありがちな話だし、これはこれで、以前民主党が主張していた選挙権付与の問題も併せて、もう一度きちんと捉え直す方向を模索してもよいのではなかろうか。
これまで欧米依存一辺倒で来た日本も、そろそろ軸足をアジアシフトにする時期に来ているのではないかという大局的な判断が、民主党には本来あったはずである。ところが、それを実現化する方向へは全然向かわずに、結局のところ、いまだアメリカの顔色を窺うことばかりに終始する菅政権だと、個人的には政権交代に投じた票が全く意味をなさないので、この政権の持続を望むつもりもないのだけれど、かといってすぐにまた総選挙をやればいいってもんでもないだろうと思う。
すぐに総選挙になれば、皆さんは今度は一体どの党に投票なさるのだろうか?私の感じだと、絶対に票を入れたい人の顔なんてなんてまるで浮かんでこないのに、こいつだけは絶対に議員を辞めさせたいと思う顔はどんどん浮かんでくるのである。いっそ最高裁裁判官に○×印をつけるみたいなスタイルにしてくれたら、何が何でも×印をつけに投票所へ足を運びたくなるのですが。
コメント(2)
男の嫉妬?そんな問題ではないですよ。前原さんは暴力団や北朝鮮系組織から献金を受けいています。その発覚を恐れての早めの辞任です。
この人は元々在日朝鮮人の帰化人ですから、仲間から献金を受ける事に抵抗がありません。
その証拠に竹島問題もはっきりと不法占拠と言いませんし、外国人参政権、人権擁護法、外国人住民基本法他、売国法案を支持しています。
タカ派的に見せていますが、実は左である事は明らかです。
でも、悲しいかな、おっしゃる通り、次の選挙で入れる党がない。。。
投稿者 田中 徹 : 2011年03月08日 12:50
前原さんが良い、とは思いませんが・・・。
外国人からの年間5万円程度の献金がダメなら、
外国人にパーティー券を買ってもらっている政治家はどうなんでしょう。
政治家のパーティーに献金目的は無い、ということは無いと思います。
パーティーを問題視しないのは片手落ちです。
投稿者 でじょん : 2011年03月10日 06:10
2011年03月08日
鯛と筍の酒蒸しワカメあんかけ
QPで見た春らしいメニュー。鯛は塩と酒で下味して生臭みを抜いてから茹で筍と一緒に酒蒸しする。筍も
塩で下味しておく。蒸し汁に水を加えて酒、味醂、塩と醤油少々で味付けし、もどしたワカメを大量に加えて水溶き片栗粉でとろみをつける。おろし生姜を添えて食す。
私はもちろん主婦ではないし、母親も専業主婦ではなかったので、このところ問題になっている主婦年金なるものを全く知らなかったが、専業主婦の妹もこの件に関して何ら感想を述べていないのは、どうやら厚生年金システムの一環で、自営業の主婦にも無関係だからだろう。だとしたら、夫が厚生年金から国民年金に移行する段階で、誰からも何のインフォメーションも無かったんだろうか?と疑問に思ったところで、自分自身が厚生年金から国民年金に切り替えた時のことを想いだしてしまった。入社した時点で、自動的に加入していた厚生年金なるものも、自営業の家庭に育った私は当時どんなものか全く知らなかったのである。なので退社した時点で、積み立てていたお金は当然返してもらえるものだとばかり思い込んでいて、郵便局に行って書類を見せ、このお金を返してほしいと言ったら、それは出来ません!!!と断られた上で国民年金に切り替えてくださいと言われたのだった(-_-ヾ
今にして想いだすと赤面するおバカぶりだが、そうはいっても、それまで誰もきちんと教えてくれたことがなかったのだからわからなくても当然なのである。それに郵便局の人も、その時は何が何でも国民年金に入れとは言わず、将来的には入ったほうがいいですよ、くらいのニュアンスだったように記憶するし、私が切り替えたのは、厚生年金でせっかく積み立てたお金がパアになるのが嫌だという理由しかなかったのである。事ほど左様に、国民年金に関しては、初期段階において周知徹底があまりにも疎かにされたのではなかろうか。ちなみにうちの両親は国民年金に入りそびれていて、その理由は前にもブログに書いたが、京都社会保険事務局のYさんという人から、「こんなんに入らはっても、先々お金はきっともらえまへんで」と、ハッキリ言われたからなのだった。この社保庁の職員は、親切で正直なことを話したつもりだったのかどうか、いっぺん取っつかまえて問い質したいくらいだが、現在存命かどうかも定かでない。
先日たまたま法律事務所にお勤めの某氏にこの話をしたところ、「ああ、弁護士で国民年金に加入してない人いっぱいいますよ」と言われてビックリ(@_@)「なんで入らないの???」と私。「全然あてにしてないからでしょうねえ。その分しっかり稼いで、別の積み立てか何かしてんじゃないですか」と聞かされて、この国はもうおしまいだと思われたのでした(;_;)
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お早うございます。
NHKの「カラフル」という子供向け教育番組で、
馬が大好きな子供たちの放送があります。
次ぎのURLの下方に詳細が。
http://www.nhk.or.jp/colorful/
もし、お時間ありましたら、ぜひ。
馬に乗る少女の姿、松井さまのよう。
円山公園の馬場で、乗っておられたのでしょうか?
幼稚園の先輩でもあり、驚いております。
投稿者 waysea : 2011年03月09日 09:59
2011年03月09日
フィッシュ&チップス
シアター・コクーンで井上ひさし作「日本人のへそ」を見た帰りにドウ・マーゴで食事。
井上氏の舞台デビューを飾ったこの作品は戯曲を読んだばかりで見るのは今回が初めてだが、読んで想像していた以上に面白く見られたのは俳優陣の奮闘もさることながら、栗山民也の演出と、作曲演奏のみならず役まで演じる小曽根真の活躍に与るところが大きい。駄洒落をふんだんに盛り込んだコトバの洪水と、ドンデン返しの連続という、初期井上作品の2大特徴は、へたをするとそれに振りまわされて何が何だかわからない狂騒的なステージを拵えあげてしまう。初演時ならそれはそれで、時代環境にも助けられてストレートに舞台の熱気が伝わるのだけれど、時を経て上演される場合は戯曲そのものが時代のズレを感じさせることにもなりかねない。栗山演出はその2大特徴をねじ伏せた上で、今日に何を通じさせるかのプランニングにしっかり則った非常にわかりやすい舞台を見せてくれた。舞台は劇中劇として展開し、繰り返されるドンデン返しによって一体どこからどこまでが本当の劇中劇なのかわからなくなるような展開なのだが、栗山演出はその点にあまり重きを置かず、タイトルの「日本人のへそ」即ち日本人を特徴づけるものは何かというテーマを丁寧に扱っている。それによって、天皇制の問題やホモソーシャルな社会のありよう、日本型の権力者像と闇のつながり、地方格差等々今にもつながる社会風刺が笑いのうちにくっきりと浮かびあがってくる。ただし初期の井上作品は後年ほど社会的なテーマをストレートに打ち出すことはなく、徹底的に洒落のめし、笑いのめしていくまさに戯作者的な作風であった。ある意味でそのほうが却ってカゲキな風刺もできたことを実証する今回の上演だったともいえる。
2011年03月10日
祇園「川上」の桜弁当
今日は午後から日本橋の高島屋で幻冬舎のヒメとお会いし、「美食の京都展」に出店している「川上」の桜弁当をゲットして屋上のパーラーで試食。うっかり写メし忘れて箸をつけたので,ブログ写真は台無しだが、去年よりもコンパクトで密度の濃いお弁当に仕上がっていたように思う。ただし今回はイートインがないため、「川上」のケンちゃんや高島屋の方に席を確保して戴くというご迷惑をおかけしてしまったm(_ _)m
ヒメには編集ばかりでなく現在出版以外の仕事に関するマネージメントもお願いしていて、今日はそちらの件で二、三話し合うことがあったのだけれど、一つはこのブログが近々200万アクセスを突破!!するにあたっての記念イベントをどうするかについてのご相談であった。
ちなみに100万アクセス突破に際しては、ご希望の著書を抽籤で差しあげたのだが、以前マネージメントをお願いしていた進藤さんとは、200万突破の時に一度オフ会を催して、読者の顔をナマで拝見し、声を直にお聞きして、今後どんな作品を書いていくかの参考にさせて戴くのもいいよね~という話をしていたのである。私はもともと芝居の世界にいたせいか、観客は顔が見えても、読者は顔が見えないのでホントにいるんだろうか(-_-;)と不安になるのである。なのでこの際なんとかオフ会を実現したいとは思いつつ、具体的にどんな風にするかはある程度はこちらで決めておかないと、参加者を募っても応募のしようがないよね~という話になり、今日の時点では5月中旬くらいに都内某所で開催し、2時間ほどの会費制茶話会スタイルにすることだけは決めたのだった。参加人数は募集してみないと見当がつかないのだけれど、まあ10人くらいは集まってもらえるのではないかとみておりますが、どうでしょう?現段階でこの件についてのご意見ご希望があればご投稿ください。
ヒメと高島屋で会ったのは同館6Fで開催されている十七代永楽善五郎展を拝見するためでもあり、同会場には画家のミヤケマイさんもお誘いし、共に京焼きの名品で眼福が得られたのみならず、永楽ご夫妻にもお目にかかってお茶券を頂戴し、「嘯月」の美味しいお菓子で口福まで得られました(^_^)/
日本橋からこんどは表参道の青山ブックセンターにまわって、そこで催されているミヤケマイさんのブックフェアを拝見。ミヤケマイさんは三山桂依(みやまけい)のペンネームで「おやすみなさい。良い夢を。」を今年講談社から初上梓されており、これは画家ならではの感性が色濃く滲み出た詩的な掌編小説集なのだけれど、青山ブックセンターはこれを非常に高く評価してブックフェアまで開催し、彼女の著書と併せて、彼女が私的に選んだ30冊の選書が店内の目立つ位置に飾ってある。その中に拙著の『そろそろ旅に』も含まれておりました(^_^ゞ
コメント(8)
オフ会は東京だけですか?いつか関西でもお願いします。東京に行く日もあるのですが、予定がピッタリは難しいでしょねえ。10人と云う事は絶対におまへんでぇ、その10倍は席を用意しはらんと(^◇^)
投稿者 お : 2011年03月10日 22:09
どきどきしながら、本日の日記、拝読いたしました。
サイン会などあれば・・・と、いつもいつも願っていたので、
オフ会なんて、夢のようです・・・。
しかし、くじ運悪い日頃の行いの悪い私は、せめて
サイン会でも・・・ひと目だけでも、実際にお目にかかって
みたい・・・と、思っ(願っ)たりしております。
いつもいつも、日記を楽しませていただいてるのに、
またまたお願いまでしてしまうあつかましさをお許しください!
投稿者 彩の女 : 2011年03月10日 23:15
私の周りだけでも参加希望者は10人以上います!
200万アクセスですから、応募殺到です
石原4選出馬って!都民はまた1票投じてしまうのでしょうか
投稿者 天 : 2011年03月11日 08:52
いつも楽しみにしております。
私も関西オフ会開催希望ですが、それと関係無しに一度「川上」での京ランチを経験したい!と熱望しております(さすがに夜は厳しいでしょうねぇ、、、)
投稿者 袈裟好み : 2011年03月11日 09:33
オフ会、待ってました!! 楽しみにしています。
投稿者 ヒロコ : 2011年03月11日 09:49
毎日アクセスしない日はありません、いつも楽しく読ませて頂いてます、50万人アクセス記念の時頂いた、サイン入り文庫本大切にしてます、オフ会当選して、生の松井今朝子さんにお目にかかれたらうれしいです
投稿者 norimaki : 2011年03月11日 09:57
毎日アクセスしない日はありません、いつも楽しく読ませて頂いてます、50万人アクセス記念の時頂いた、サイン入り文庫本大切にしてます、オフ会当選して、生の松井今朝子さんにお目にかかれたらうれしいです
投稿者 norimaki : 2011年03月11日 09:57
今日 謡本を買いに行き 帰りに 高島屋へ寄りました。
京都が好きなので 美食の京都展 のぞいてみたら 川上が
出店されてるではありませんか! 聞いたら 昨日今朝子さん
おみえになったとか。 一つ求めて すぐ帰宅し さっそく
頂きました。 大変たいへん結構なお味でした。 そして
ブログを 見てみたら そこに今いただいたのと 同じ
お弁当が! たまにしか高島屋行かないのに 今日は 本当に ラッキーでした。
投稿者 玉兎 : 2011年03月11日 13:45
2011年03月11日
地震お見舞い
皆さん、大丈夫でしょうか?とにかく被害が少ないことをお祈りするしかありません。
まだ通信が難しい状態なので、ご心配戴いている向きもあろうかと存じて、まずはこちらの状況をお知らせします。
執筆中に最初の揺れを感じて、直下型ではないと思ったものの、揺れが余りにも長いので気持ちが悪く、仕事場のドアを開け、姿勢を低くして大型のリクライニングシートにしがみついた恰好で揺れが収まるのを待ち、すぐにTV点けて見ていたところ、今度は茨城沖の地震が起きた。これが最初の揺れよりもっと大きく感じられ、幅狭の本棚にむりやり差し込んであった本がドサッと落ち、大きな音を立てたので恐怖を覚えた。その後も余震が何度も続いて一向に収まりそうな気配もないなかで、取り敢えず都内に住む進藤さんと元米朝事務所の大島さんに連絡をしてもゼンゼン電話がつながらない。進藤さんとはなんとか4時頃に連絡が取れて、お母様ともども無事なのがわかってホッとするも、大島さんとはなんと6時過ぎまで連絡がつかず、電話が通じた時はお互い「ああ、声が聞けてほっとした~」と言い合ったものである。
その後スラッシュの守部さんやPメデフィア三村夫妻にも何度か連絡をしたが、ケータイは全くつながらないみたいで、つい先ほどやっとメールが通じてほっとひと息である。メールもまだすぐには通じない時があるくらいで、通信の混雑は凄まじいものがあると思われる。
もっとも京都の妹とは意外に早く連絡が取れた。妹は相変わらず国会中継を見ていたらしく、「めちゃめちゃ腹が立っててん。在日の献金がどうたらこうたらて、グローバルな時代やと言うてるくせに、一方でこんな心の狭いことを言うて、よう恥ずかしないなあ。この人らはもう、何かが起きんと目が覚めへんで、と思てたんや。で、近所の病院へ行くあいだ、中継を録画してて、帰って見たらホンマに地震が起きてるからビックリしたんやわ」とのこと。国会中継を録画までして見る妹にもビックリだが、昨夜たまたまお電話したお茶の阪本先生までが日本の政治にもほとほとウンザリだと仰言っていたくらいで、日本国中今やこの国の将来を憂いて嘆かぬ人はなかろう時に当たって、今度の天災が起きたことは何やら啓示めいているようにも思えるのだった。
コメント(2)
2時50分?頃かすかな揺れを関西で感じましたが、まさかこれほど大きな、又広範囲な地震だったとは。
国立劇場に観劇に行った知人は休演のお知らせにガックリ、おまけにその頃は地下鉄が動かず、自分の脚力を信じて3時間歩き続けて帰宅。
昨日石原都知事が次の都知事選出馬を決めた途端・・・
日本の政界、都政に対する啓示でしょうか?
投稿者 お : 2011年03月11日 22:46
お見舞い申し上げます。
松井さま、ご無事で何よりです!!!
阪神間は、長い間かなり揺れ、
阪神大震災以来始めて恐怖を感じました。
地震もさることながら、原発がさらに心配です!
政府の発表もえらい先生のお言葉も、本当でしょうか?
IAEAの専門家と医療チームが、
昨夕より待機しているとのこと。
イザと言う時のご用意を。(準備品の確認を)
投稿者 waysea : 2011年03月12日 09:25
2011年03月12日
神頼み
けさは6時台にケータイの緊急速報に叩き起こされて、画面を見れば神奈川県に強い地震とあったので、これはもうお終いだと思って恐る恐るTVを点け、すぐに誤報とわかってホッとするも、未明に長野の栄村で強震があったことを知って驚き、一夜明けた東北関東太平洋岸沿いの惨状を見て胸がつぶれる思いだった。茨城の大洗に大学時代の友人が住んでいるが連絡はつかないし、このブログの読者で引っ越し祝いをお贈りくださった荒谷美智さんが三沢市在住なので一体どうなさっているか心配でならない。ほかにも読者で被害をお受けになった方は、落ち着かれましたら、どうぞこのブログにご報告くださって、必要となさるものなどをお知らせください。できるだけのことをさせて戴きたいと存じます。
今日できたのはメール等で親しい方々に連絡を取るのと、近所の氷川神社にお詣りをすることくらいで、こういうときは冗談でなく神頼みをするしかないような気持ちにさせられる。お寺にお詣りすると、先祖の霊が自分を守るように願いたくなるのだけれど、神社にお詣りすると、ふしぎに自分よりも、この土地を、日本を守り給えという気持ちになるものなのである。
地震が絶対に不可避なこの国の海岸線に、なんだって原発をこんなにたくさん設けたのか!!!という問題はこれから大いに検討の余地があるとしても、今はただなんとか被爆が避けられることを願うしかない。
今度のような凄まじい天災に見舞われると、自然に対して人間は実に無力であって、儚い存在だということを、観念的にではなく、いわば皮膚感覚的に思い知らされる。サバイバルではあっても、独りだけ生きのびることが生物的な快感にはつながらないことも併せて知るのだった。
とにかくこれを機に、人心は確実に変わるだろうと思う。できればそれがいい風に変わってほしいものだと
願わずにはいられない。
コメント(9)
顔のない読者の一人です(^_^;)
料理と馬にはあまり興味はありませんが、日常茶飯事や時事への鋭い切り口と軽妙な語り口に、毎日楽しみにブログを拝読しております。
今回は、カミソリの陰にある羽毛のようなお心根に触れることができ、嬉しくてコメントをさせて頂きました。
投稿者 小林 厚生 : 2011年03月12日 21:38
福島に住む友人と昨日から連絡が取れません。伝言ダイヤルにアクセスしても「今このダイヤルは被災地から優先となっていますのでおかけ直し下さい」被災地から無事を知らせる事はできても、被災地に住む人の安否は確認できないのですね。
福島第一原発冷却のために海水が投入されましたが、このために蒸気が発生して放射能漏れは無いのでしょうか?世界でも初めてのケースだそうなので、素人の浅知恵は悪い方にしか予測ができません。アホの勘ぐりで終わって欲しいですが。
投稿者 お : 2011年03月12日 22:34
海外からの読者ですが、ネット経由で見る映像・ニュースは想像以上で地震や津波の被害がなるべく少なくすむように祈るだけです。原発に関して、以下のサイトをご覧下さい。
http://smc-japan.org/?p=1057
私は原発の専門家ではありませんが、科学者の端くれとして少しでも多くの人に正確な情報が行き渡るよう願っています。もっと分かりやすい情報が見つかったらまたアップさせていただきます。
投稿者 Tomoko : 2011年03月13日 07:44
地震による原発事故については、広瀬隆氏が随分前から多くの著書で警告を発しています。スリーマイルやチェルノブイリのようになったら日本壊滅です。
氏の最新著書「原子炉時限爆弾」ダイヤモンド社。さらに2009年の講演「浜岡原発の恐怖」(南海東南海地震を想定)も福島原発の事故を連想させます。http://www.ustream.tv/recorded/2212425
一愛読者より
投稿者 伊藤英男 : 2011年03月13日 10:07
友人からの情報で、松井様の料理等のブログを楽しみに時々拝見しております。 阪神大震災を経験した者です。 振り返ってみても、避難当日の記憶が曖昧で、かなりの寒さの中で、どのように暖をとったのか、何を食べたのかも思い出しません。 阪神大震災後、いろんな所で災害が発生し、その都度、被災された方に思いをはせておりましたが、今回ほど胸の潰れそうな思いをしたのは初めてです。 避難されておられる方が、体調を崩されない事を祈るばかりです。 助かられた方が、落ち着かれて後 生活等の不安も感じられると思うと、少しでも被害が少なく事態が良くなる事を祈っております。 又、原発等の問題も深刻で、周辺の住民の方の心配はいかばかりかと思います。政治をあづかる人達が、お互いの足を引っ張り合うことばかりに終始しているこの国の有り方に不安をぬぐいきれません。
投稿者 mso : 2011年03月13日 16:45
初めて投稿します。今朝子さんのブログ楽しみにしている1人です。阪神大震災の経験者ですが、それをはるかに上回る規模の大きさにただただびっくりしています。
この場をかりて被災された方に心からお見舞い申し上げます。
今私に出来る事は節電と募金くらいしか思いつきません。
若ければボランティアに駆けつけたいところですが、其れも叶いません。
投稿者 YUU : 2011年03月13日 17:28
ほぼ毎日、楽しみにアクセスさせていただいております。
荒谷美智先生は、ちょうど3月11日から2泊3日で開催されていた埼玉県の国立女性教育会館での交流学習会議に出席されており、ご無事です。
戻りをどうされるのかをお聞きできませんでしたが。。。
青森、岩手からたくさんのご参加があり、盛岡の方々はレンタカーで帰られましたが、ご無事に戻られることを祈ることしかできません。。。
投稿者 mm : 2011年03月13日 20:16
松井さんの新刊を人生の楽しみのひとつとして細々と社会の片隅で生きているものです。仕事がら11日は8時ころまで避難所開設の準備をして、そのあと帰宅難民です。一人暮らしのお年寄りなどは不安で、、、集まってきておられました。家に帰りついてほっとしましたが、、体中緊張がとれず、こうゆらゆらくると、、夜もよく休めず、ラジオに耳をすませています。ラジオのほうが映像がない分、情報が頭に入りやすいです。長く生きてきたので、チリ地震の津波なども、知っていましたが、こんなことになるとは、、、日々の平穏無事ということがどんなに大切か、、、つい松井さんの温かなコメントに何か書きたくなりました。
投稿者 trinity : 2011年03月13日 21:08
覚えていていただいて光栄です。3月11日は埼玉県嵐山町の国立女性教育会館におりました。青森県から8名(六ヶ所村関係者3名)来ておりました。16日までは宿泊費を会議扱いにして下さる由。六ヶ所村関係者2名を先に帰すため、13日には森林公園の羽田行きバス乗り場まで送って行きました。青森市内の大学の卒業式に主席するため17日に羽田から青森に飛びました。青森から三沢方面に行くのがまた一苦労で、十和田行きのバスで七戸十和田まで行き、駅近くにある東八甲田温泉に宿泊しました。19日に六ヶ所村内に所用あり、七戸十和田駅に駐車してあったマイカーで六ヶ所に向かいました。七戸町でも途中の上北町でもガソリンスタンドが長蛇の列で、東北町の山間部のスタンドで10L補給でき六ヶ所に向かいました。平沼で用事を済ませ、一先ず尾(馬交=ぶち)の文化交流プラザに何日かぶりで
出勤しました。夕刻、三沢の自宅に向かいましたが、海側の国道338号は通行止めで、往きに通ってきた山間部の道を、東北町、上北町経由で三沢市の自宅に辿り着きました。19日夜でした。電話は吹っ飛んで受話器がはずれ、本、雑誌、新聞、書類の山は全てくずれ(私は三沢では本棚は持たず、積み上げ方式にしていました)歩くこともできませんでした。それでも11日から久しぶりに帰ることが出来、
紙類の谷間で、ほっとして休みました。帰沢第1日。 荒谷
投稿者 荒谷美智 : 2012年11月18日 17:12
2011年03月13日
乗馬クラブの皆さん
こんな時に!!と思われるかもしれないが、こんな時だからこそ私は今日もいつも通りに乗馬クラブへ行ったのだった。埼玉県内の最大震度6弱を記録した宮代町にあるクラブは幸い施設も馬たちも全く無傷だったため、早くも昨日の午後からレッスンを開始し、今日は意外なほど多くの会員さんが詰めかけていた。もちろん常連メンバーは皆さんお揃いで、MさんやOさんはなんと昨日も来ていたというから驚いてしまう。
もっともOさんは「仙台に親戚がいるんでとても心配なんですけど、連絡もつかないからどうしようもないんですよね」と仰言るし、高校生のナッちゃんやオペラ歌手のSさんも、被災地に親しい方がおいでになるらしく、共に目を潤ませて「いくら心配しても、今、私たちには何もできないし、TV見てたらどんどん気が滅入っちゃって、だから私ここに来たんです」とナッちゃん。「TV見てるだけじゃ、結局他人事になっちゃうんだよねえ。それより私たちだって、いつどうなるかなんて全くわかんないし、今やれるんなら、やれる時にやっとかなきゃと思って」とSさん。確かに福島原発のメルトダウンも大いに心配される中で、高校生のナッちゃんも「どうせ死ぬんだったら、好きな馬にしっかり乗っとこうと思って」と、まさしくメメント・モリの思想を実践するかのような口ぶりだったのである。
今日は休会中のバリキャリのOさんともクラブでお会いして、何かと地震直後の都内の様子を伺ったが、
中でも「タクシー乗ったら、上野で花見してる人がいるって、運転手さんに聞いてびっくりしちゃった」という話がメメント・モリのジャパネスク版ともいえて面白かった。やはり人間、こういう時だからこそなのである。
私はもともと関西人なので被災地に親戚はいないし、知り合いも少ないのだけれど、それでも今日一番ホッとしたのはmmさんのご投稿で荒谷美智さんのご無事を知った時である。今は一人でも多くの命が救われて、被災地が速やかに復旧することを祈るばかりだが、被災したのは必ずしも人間ばかりではない。 Mさんは仙台の海浜公園にあった同系列の乗馬クラブを早くから心配なさっていて、スタッフと会員は無事に避難できたものの、馬たちは残念ながらすべて犠牲になったかと思われたが、今日になって、一部助かった馬がいたという情報が入ったことで本当にホッとした顔をなさっておられた。馬も人も命であることに変わりはない。
コメント(6)
大船渡の妹一家の安否が分からず、この2日間、悪い方ばかり考えてましたが、さっき全員無事と分かり、安堵と同時に涙がこみ上げて来ました。
私は岩手にいる時、新潟沖・十勝沖・仙台沖と大きい地震を経験しましたが、こんなに長時間、船に乗ってるような不気味な揺れは初めてでした。神保町から歩いて帰宅、3時間半程で、大した距離でなかったものの、一緒にいた友人はたまプラーザまでたどり着けず、渋谷で帰宅難民になった所、親切な方に声を掛けてもらい、事務所で夜明かし、携帯の充電や軽食まで頂いて、世の中、捨てたものじゃない、と感激してました。
明日から首都圏は輪番制停電と知り、HPを見たら、23区は除外とあり、申し訳ない気持ちで一杯です。都区外の方が影響を受ける住民数が少ないかもしれないけれど、不公平だと思います。
オフ会のコメントを書こうとした矢先の地震でしたが、(絶対に行きたい!)と狂喜したものの、5月中旬だと参加できるか微妙な時期です。でも希望者殺到で、100名は固いと思いますが。
投稿者 ウサコの母 : 2011年03月14日 00:30
私は、馬を食べますが食べられることは拒否します。
馬も人も命であることに変わりはありませんが、こんな時に言う必要のあることでしょうか。
こんな時だからこそとエキスキューズを打たれるのであれば、密かに楽しまれれば済むことではないでしょうか。
今日は、少々悲しくてコメントさせて頂きました。
投稿者 厚生 : 2011年03月14日 00:43
何かしたくても今は出来ない
できるだけ電気を使わない(と言いつつPCを立ち上げている、
厚生さんもね)
いたずらに不安がってもしょうがない
普通の生活が出来る人は普通の生活をする
頼まれた仕事が動くかどうかわからないけど
今はそれをすすめている私。
今朝子さんのブログはなんだかとても励まされるので
楽しみなのです。こんなときだからこそ、ブログも乗馬も続けてください。乗馬のことも、どんどん書いていただきたい
出来る時はしたほうがいい。
ジョギングや犬の散歩。近所の人たちみなやってます。
悲壮にならず、ゆったり、しっかり。
コンビニで、少ないおにぎりや水をを一人で買い占めるわけでなくみんなでいっこづつ分け合って買っている光景を見ました。
日本人捨てたもんじゃないね。
投稿者 天 : 2011年03月14日 09:13
友人と連絡が取れました。今現地では携帯でメールの受信はできるそうですが、発信はパソコンでしかできないようです。
私も天さんと同じ思いです。直接被災していない物が悲壮感を漂わせるよりも、今普通に生活できる事を感謝しつつ、出来るだけ明るく行動するべきだと思います。これは阪神淡路大震災を経験したものとして、いたずらに「えらいこっちゃ」と人の動きを規制しない事、人や物が動かなければ復興も何も始まらない事を知りました。新幹線とメトロの動きを見て東上し、歌舞伎を見るつもりです。役者さん達も公演後、募金箱を持って出口でサインに応じながら募金を呼びかけられています。
輪番節電が要求されている時にいつまで公演が出来るか判りませんが、できればこんな時こそ日本が誇れる文化を発信できる事を願いたいです。
中国からの援助隊が、災害時にも節度をもって行動する日本人の姿に驚いているそうですが、これも日本固有の文化が育んできたのでは?と思います。
投稿者 お : 2011年03月14日 13:12
わたしも天さんに同感です。
辛いニュースに落ち込んでも被災地のためには何にもならない。
わたしたちが悲観したら、被災者はもっと不安になってしまいます。
何もなかった地域が元気でいないと、被災地を助けることもできません。
節電して差額の電気代を寄付する(関西なので、直接の節電の必要はないので)のも、外で遊び歩いてお金を使って、経済を活性化させるのも復興の手助けです。
投稿者 うめ! : 2011年03月14日 15:16
2回目のコメントです。 私も天さん、うめさんに同感です。 今日は暗い気持ちをかかえ、スポーツジムに行きました。 インストラクターと話をした際、彼は被災者に思いをはせる事は勿論大事なことだけれど、幸い当事者になっていない私たちは、少なくとも自分自身の健康に気をつけ、(これは医療費に掛かる国の負担を軽減させ、間接的に貢献することになる?)必要になれば何か役に立てるかも知れないし、普段どおりの生活を感謝しながら楽しむ事も大事ではといわれました。 本当にその通りと思い、いい汗を流し帰宅しました。 災害にあっていない者が顔を上げ、前に向かっていかねば、ますます暗暗くなっていきます。
投稿者 mso : 2011年03月14日 19:14
2011年03月14日
ふつうの生活
東京電力の支配下にある皆さん、いかがお過ごしですか?私の住んでる町は計画停電のグループ分けが今日になっても不明瞭で、PCで原稿を書きながら何度も保存をかけたりして、結局実施されなかったので拍子抜けもいいところだが、各企業と家庭の自主的な節電でこんなに容易く減量がクリアできるんなら、ある意味で究極のエコ政策ともいえて、今後いろんなことを見直すいいきっかけになるかもしれない。なぞと思えるのは所詮、居職だからで、通勤の方々は大変なご苦労を、被災地のことを想って我慢なさったのだろうと想像する。電車までストップするとはあまりにも意想外だったし、まるで戒厳令下にあるような状態なので、福島原発の最悪事態や巨大地震の連続を予想しての対策だろうか、と勘ぐってしまったほどだ。夜になっても福島原発の第2号機があわやメルトダウンかというような報道がなされて肝が冷えた。
今日わが家をお訪ねになるはずだった講談社の堀さんから電話があって「本当に先がまったく見えないですもんねえ。いろんなことがわかってくればくるほど暗い気持ちになりますし。このまま状況がどんどん悪くなってくようだったら、京都に一度お帰りになることをお考えになってもいいんじゃないですか」と、親切に仰有ってくださったが、今のところこの土地を離れるつもりは全くない。ここで最期を迎えたっていい覚悟である。大宮は東北の玄関口のような町であるらしく、東北地方のさまざまな物産やイベントに触れる機会がとても多かったし、ことに最近は青森新幹線開通で沸き立っていただけに、その落差があまりにも痛ましく、何としても再び立ちあがられることを、この地でしっかりと見届けたいと思うのである。
午後は新潮社の小林姐さんからメールがあって、毎月「なべ家」で催す会食のお仕事を、やはりこの17日に決行しましょうとのこと。「江戸のもてなし」なぞというタイトルのエッセイが、こんな時に必要なのかと問われたら、絶対に必要だとは答えられない。しかしどんな時でも、私たちは私たちの仕事を淡々とこなし、それなりの経済活動をして、しっかりと税金を払うことこそが、結果として被災地の復興につながるのを願うしかないのである。
この間、電力需要の問題から大劇場が閉鎖になったのはやむを得ないにしても、不要不急の事以外は排撃するような風潮は、それこそ「贅沢は敵だ」という戦時中の民度に逆戻りするようだし、断じて避けたいものである。世の中には大勢の役者さんやお笑いの芸人さん、われわれ物書きやイベント屋さんや、それこそ絶対に必要かといわれたらそうでもない仕事をしてる人だって沢山いるわけだし、こういうときは、こんな仕事をしてていいんだろうかと迷う時もあるだろうけれど、どんな時も浮き足立つことなく自分の一番できることや、これしかできないと思うことを、とにかくしっかりやり続けるのが、生きている者の務めだと私は思うのです。
というわけで、今日は停電がないとわかった午後から執筆にかなり集中できたのはいいのだけれど、夕方になって近所のスーパーに行ったら、食料がほとんど無くなっていて、チョリソーとアスパラガスの炒め物しかできず、私的にはふつうの晩ご飯が作れなかったのはとても残念でした。
コメント(4)
松井さん、初めてコメント致します。
ご著書とブログを楽しんでいます。
わたしは中越地震の被災者の家族で、
当時地震の翌週に現地入りしました。
今回の地震の余りの被害の大きさに胸が詰まります。
でも私も、無事な地に暮らす者は、
通常通りの生活を送りながら、
何か出来る支援が見つかった時に、
無理なく出来る事を行えば良いと思っています。
なので、連日の辛い報道だけのテレビに疑問を感じます。
被災地以外でも余震で怖い思いをしている幼い子供たちや、
不安を感じている人たちの気持ちをほぐす様な、
そんな放送を行う時間もあっても良いのではないでしょうか?
常識的な内容ならば、お笑いや歌、アニメ、お芝居、映画、
辛い現実を少しの時間だけ考えなくてすむ様な、
そんな放送もあっても良いのではないでしょうか。
小説だって、そんな人達への力になると思います。
人は命に必要な事だけで生きていくのは辛いと思います。
もちろん今は、まず命の安心が第一です。
でももう少し時間が経ったときに、
生活再建で頑張らなければいけない時には、
また今とは違う厳しい現実に向き合う事もあります。
心の疲れをほぐし、力となる様な楽しみも必要です。
被災者だけでなく、離れて暮らす人の中にも、
大切な人や大切な何かを失って辛い人もいます。
私と違う意見の方もいらっしゃると思います。
でも私は松井さんや作家さん、役者さん始め、
芸術家さんや様々な方達の力は
求められていると思います。
無事な私達が過剰に委縮して暮らしてしまうと、
被災地の方々も楽しい事を求めづらくなる一面も
あるのでは、と思っています。
様々な楽しみを提供する事を控えずに、
求められた時に楽しみを充分に提供する様なお気持ちで
いらして頂きたいと思います。
節電の為、パソコンを使う事が悪のような風潮にも疑問です。
暖房を切りテレビを点けないなど、
その方なりの節電が出来れば、
それで良いと思っています。
松井さんがお書きになられた様に、
良い方向へ社会の心が変わる事を願います。
松井さんのブログの言葉が嬉しく、
感情的な読みづらい文章になりました。
長々と申し訳ありません。
また、私のコメントを読んで、
気分を害された方にはお詫び致します。
投稿者 akiyama : 2011年03月15日 11:57
いつもブログをたのしく拝見させていただいております。
今日国立劇場から主催興行とりやめ、チケット代金払い戻しの案内がメールで届きました。主催者側の払い戻しの手間や時間はもちろん自分の時間ロスや、交通費を考えると“希望者”についてはそれを返却せずに災害募金として取り扱ってもらえたら嬉しいと思い、メールしてみたのですが、これを実行に移すことは困難との返信でした。返金作業は社会的にみても大きなロスだと思うのですが残念です。4月には義母のためにチケットを取っています、後衛部隊?の元気維持のために流れませんようにと祈るばかりです。
投稿者 OGA : 2011年03月15日 16:41
いつもブログをたのしく拝見させていただいております。
今日国立劇場から主催興行とりやめ、チケット代金払い戻しの案内がメールで届きました。主催者側の払い戻しの手間や時間はもちろん自分の時間ロスや、交通費を考えると“希望者”についてはそれを返却せずに災害募金として取り扱ってもらえたら嬉しいと思い、メールしてみたのですが、これを実行に移すことは困難との返信でした。返金作業は社会的にみても大きなロスだと思うのですが残念です。4月には義母のためにチケットを取っています、後衛部隊?の元気維持のために流れませんようにと祈るばかりです。
投稿者 OGA : 2011年03月15日 16:42
11日は観劇で国立劇場へ向かう途中、表参道のアンデルセン地下で地震にあいました。表参道から徒歩で東京駅へ向かい、翌日の14時にやっと高崎駅へ到着しました。一夜を過ごした東京駅の新幹線待合室では座席を高齢者に譲ったり、小さなお子さんの寝るスペースを確保したり、当たり前のことをお互いに淡々とおこなっていました。翌日の地下鉄・JRは未だかつて経験したことのない大混雑でしたが混乱やパニックはなく、日本人の民度の高さを感じました。akiyamaさんのおっしゃるとおり通常の生活の中で自分のできることをやっていきたいと思います。なお、チケットの返金分、新幹線特急券の払い戻し分に加え、確定申告の還付金を被災地に募金するつもりです。
投稿者 はな子 : 2011年03月15日 17:06
2011年03月15日
外出問題
福島原発事故が深刻化するなか、ここ埼玉や東京にも放射線量の微増が認められたようで、そのことに関する正式な報道があったから、まだ政府は信じてもいいような気がしたのだけれど、東電側が政府に嘘をついてもっと悪い事態を隠しているのではないかという疑惑が、ひょっとしたらネット上に溢れているのではあるまいか。それもまた原発関係者の隠蔽体質が招いた失態と言わざるを得ないだろう。
私は明日ある出版社の方と東京で打ち合わせをして、そのあと池袋の東京芸術劇場で芝居を見る予定があったが、芝居は公演中止になるかと思いきや、同行する元ぴあの坪池さんから、予定通り会場で待ち合わせをするというメールが入って、出版社との打ち合わせのほうは流れてしまった。
マネージメントをお願いしている幻冬舎のヒメからは、「外出は絶対に避けてください!!!」と強く言われ、講談社の堀さんと同じように「できれば今のうちに、京都へ帰られたほうがいいと思います。すでに関東を脱出した著者の方もいらっしゃいますし」と聞かされるも、昨日書いた通り、大宮から逃げだすということは今のところ考えておりません。
原発事故に関していえば、地震と重ねて被災地になった土地の方々が、30キロ圏内の避難所に留まっておられるのに、もっとずっと離れた場所に住んでいる私たちが逃げだしてどうする!!! という何やら義憤めいたものを覚えるのである。こんな時にスーパーで買い占めするなんて、一体どういう神経だ!!!と怒りたくなるのと根は同じである。ただ子供を抱えておれば、また話は別だと思う。遠くに避難したり、なるべく外出が避けられるように食料を確保したい気持ちになるのもわからないではない。
私は子供がいないので保身する気持ちがさらさら起きないのか、もともと動物の♀に必要な保身本能が欠如してるからこそ子供が欲しいとも思わなかったのか、いずれにせよ、これくらいの歳になればもう別に子供がいようがいまいが、保身に走るのはとても自分本位であることを大いに自覚して、スーパーやコンビニ等での見苦しい買い占めは謹んでほしいものだ。もっとも近所のスーパーは品薄でも、早い目に行けば食材が調達できたので、今日は豚挽肉とジャガイモの千切りの甜麺醤炒めを作ってみた。
芝居も公演中止でなければ見るしかない。通勤者でさえ大変なのに、何もわざわざ芝居を見に出かけることはないと言われたら、それはその通りだけれど、役者たちがこんな時でも躰を張って芝居をするなら、こちらも躰を張って見届けてやるのが演劇ファンの心意気じゃなかろうかという気にもなるのである。私はふだんこのブログで自分が見た芝居のこと好き勝手書いてるわけなので、こんな時に背中は見せられないといった感じかもしれない。
私の母親は戦時中のタカラヅカファンだから、空襲の警戒警報が発令されるたびに舞台が中断し、一時防空壕に避難してから、また続きを見るというようなことがしょっちゅうだったとよく聞かされていた。空襲で多くの人が犠牲になり、黒こげになった死骸の山を横目に歩いたという母親が、自らも命を落としかねない状況下で、そういう時だからこそ限りある人生を精いっぱい楽しもうとしていたのだとして、子ども心に深く刻まれた話である。
コメント(6)
大宮にいて推移を見届けようというご意見、同じ埼玉に住む者として嬉しく拝読しました。
東日本一帯にはかつてアイヌ民族が広く住んでいたことが
古い地名からもわかると聞いたことがあります。
東北を特別視せず、大げさでなく共に生きよう、
みたいな気持ちになれればいいと思います。
それにしても今回の買い占め騒ぎを見ると、
以前の米不足と輸入タイ米拒否の騒ぎや、
さらに昔のオイルショック時の
トイレットペーパーや洗剤買い占め騒ぎを思い出します。
あの時もみんなで大騒ぎした挙句、一段落したら何もなかったようにケロッと忘れてしまう様子に唖然とした覚えがあります。
投稿者 O次郎 : 2011年03月16日 07:13
被災された方や原発のために避難生活を強いられた方が、少しでも心の休まることがあるように祈らずにはいられません。
ですが、電気に限らず首都圏は食事その他すべて首都圏以外に支えられていると思うので買占めには走りませんが、生活に必要なものを一ヶ月分くらいは、備えておきたいと思っています。人口の多い東京周辺でそれぞれが少し備蓄してそなえようとしていることが、品切れにつながっているのではないでしょうか?。静岡で昨日今日と強い地震が起こったように、いつ自分の住むところが被害の中心になるかわからないですし。
準備や備蓄をしないことは潔いかもしれませんが、災害が自分に降りかかったとき苦しむと同時に救援しようとする人々に負担や迷惑・心配を余計にかけるのではないでしょうか。
災害が起こったときに即死できるわけではなく、運命に翻弄されるかのようにこんなことなら死んだほうがましだと思うくらい過酷な状況で生きていかなければならないこともあるので。
失礼なコメントになったかもしれませんが、ここ数日よくスーパーで買いだめを馬鹿にしている発言を聞くので、〔特に2・30代の人〕、必要以上に買い占めるのはいけないですが、普段ものあまりで備蓄してない人が必要な分を買うのは非難されるいわれはないと思うのです。
投稿者 nao : 2011年03月16日 13:23
大抵のお店が品切れの時に「申し訳ありません」というお知らせを貼っているけど、うちの近所には「そんなに必要ですか?皆が最低限買えるようにしませんか?」と貼っているお店がある。みんなそれを読んで我に返っている
というtwiを読みました
生きたいって気持ちが買いだめに走らせるのでしょうが
その行為がさらなる品不足につながることも考えたい
今飢えている人のことも
投稿者 天 : 2011年03月16日 14:15
テレビでもよく買占めは止めるように呼びかけていますよね。程度の問題で必要な分を買いだめるのを悪いことのように言うのはよくないと思います。被災地に回す分がなくなるからといった言葉を新聞でもみますが、小売に回す前に被災地に送る分は用意して中卸や大卸が準備する可能性が高いと思うのですが。
最近は大卸や中卸といった仲介業者を通さない所もあるかも知れませんが、小売で売り切れ続出というのが本当に被災地に送る分に影響するのか疑問があります。
もちろん被災されている方が十分に衣服も食事も不足なく暖かくすごして欲しいとは思いますが、実際は非常にきつい生活になっているでしょう。首都圏は買いすぎていることもあるかもしれませんが、資金の関係もあり大方は必要プラスアルファでしょう。それによる影響は微細なのでは?
いつでも、アフリカなどの飢えている子を救おうなどと募金活動を目にしますが、実際にどれだけ募金されてそれを着服、必要経費にされているのでしょうか?善意で見ればすべて募金が生かされているのでしょうが、実際は必要経費を引けば半分以下なのでは?
別に品切れが続いても仕方ありませんよね。被災地に回すために補充できませんといわれもても、文句を言う人は少数ですよね。私は今の報道に疑問が多々あります。生きるのも即死するのも本当に辛い事。軽々にインタビュー?。
投稿者 nao : 2011年03月16日 16:13
失礼ながら、黒こげになった死骸の山を横目にタカラヅカを観に行ったものだというお話は、私には逆の意味で深く心に刻まれます。
そんな時だから、こんな時だからと、何故そんなに力む必要があるのでしょうか。
投稿者 厚生 : 2011年03月16日 17:29
先のコメントは全く失礼な事なので取り消します。
済みませんでした。
どなたか削除の仕方をお教え下さい。
投稿者 厚生 : 2011年03月16日 20:44
2011年03月16日
サバイバル
今日は夕方から池袋の東京芸術劇場で野田マップの「南へ」を見る前に近所で食事。芝居よりも、地震以来初めて見た町の雰囲気がちょっと異常なことに驚いて帰宅した次第。
帰宅したら、電話やメールが続々と来て、いずれも早く関西へ逃げたほうがいいというような内容で、町の雰囲気と合わせて、なんだかみんな集団ヒステリー状態なのではなかろうか?という気もしている。町が異様なのはやはり節電による営業自粛が大いに関係しているだろうし、駅売りしてるタブロイド紙の見出しや週刊誌の中吊り広告を見て、マスコミの煽り方も相当なものだと思ってしまった。これでずっとTVを見てたりしたら、そりゃヒステリーにもなるわなあという感じで、もちろん絶えず地面がぐらぐらしてることが一番精神状態によくないのはいうまでもない。
私も今日出かける際はスニーカーにリュックスタイルで帰宅難民になることも想定し、下着や軍手、歯ブラシ、ヘルメットまで持参したくらいで、なにしろ不要不急の用事で出かけて、アクシデントに遭遇したら同情の余地なしだから、できるだけサバイバルの用意はして行ったのだけれど、だからといって関西に逃げるというような発想には、とても辿り着かないのである。なぜなんだろう?と自分でも思うのだが、 昔から集団ヒステリーみたいなのがとても苦手で、みんなが南に逃げたら独りで北に逃げたいようなタイプだからかもしれない。要はまあ、へそ曲がりなのだろう。
今朝は初めて京都の父親から電話があって、以前「川上」の従業員で郡山で商売をしていた人とやっと連絡がついてホッとしたが、店は全壊したことを気の毒がっていて、TVを見ていてもあまりのことに胸が詰まるし、「もう日本はほんまにおしまいやなあ」と涙声で言うのを聞いて私も思わず一緒に泣いてしまったが、京都に帰って来いなどとはひと言もいわなかった。そこらは戦争体験者だから、人間いつどこで最期を迎えるか、いつ別れが来るかというようなことに関して、ある意味で肚がすわっているのだろうと思う。ちなみに関西は関西で、これも地震がよくある福井の原発をとても恐れているという話であり、とにかく地震はどこで起きるかわからないから、ほんまにジタバタしてもしょがない、と互いに言い合ったものである。
今日の芝居では主宰者の野田秀樹が開演前の挨拶で、被災地に今後もっとも積極的に経済的な支援をしなくてはならないはずの東京が異様な自粛ムードに煽られていることを警告し、劇場の灯を消してはならないとして公演を持続する旨の発言をしたのは実にもっともであった。ただし肝腎の芝居のほうは富士山の噴火をモチーフにした内容があまりにもタイミングとして問題があり、演じる役者たちも気の毒だし、見るほうも辛い気分にさせられたのは如何ともしがたいけれど、公演収入は義援金にまわされるそうで、興行は昔から災害時にこうした義捐活動を積極的に行うのである。もちろん募金箱も用意されていた。
芝居に 同行した坪池さんは財団法人「地域創造」の機関誌でちょうど東北方面の取材をした直後に今度の地震があったため非常にショックが大きかったらしい。現在は被災者の安否が心配されるけれど、阪神大震災を上回る被災地の惨状を見て、今後の復興を想うと気が遠くなるという話を私がしたら、「でも松井さん、私は昭和30年に広島に生まれてるんだよね。10年経てば、あの広島が完全に蘇ってたんだよ」と言われたことが、今日は一番の救いだった気がします。
コメント(5)
JR大阪駅は東から避難された方々で大混乱だと言うと、
東京駅は西へ避難する人々で溢れかえっていると友人が。
>ふだんこのブログで自分が見た芝居のこと好き勝手書いてるわけなので、こんな時に背中は見せられない
↑かっこいいです!「いよっ 松井屋っ!!!」
(不謹慎でしたら、すみません)
投稿者 waysea : 2011年03月17日 00:33
松井今朝子様。はじめてコメント致します。
以前からファンでしたがなかなかコメントする勇気がありませんでした。
>集団ヒステリー
まさにそうだと思います。海外メディアも煽りすぎ。日本への渡航を禁止する国もあるし。
私も松井さんを見習って、日本経済を少しでも回して行く為、午後から観劇に行ってきます。もちろん、万全の備えをしてですね。
投稿者 yuri : 2011年03月17日 12:58
日曜日の新橋演舞場は5~6割の入りでした。ふだんは歌舞伎感劇では拍手しない主義(自然に出る場合は別として)ですが、日曜日はいろんな思いをこめて拍手を送りました。土曜日のチケットもあったのですが公演中止となったので、この週末に振り替えました。人間どこにいようと天命がつきるまでなので、できる範囲で自分のやりたいことに向かいたいと思います。
投稿者 yo : 2011年03月17日 20:00
14日国立の切符を買ってあり、妹一家の安否が不明なら歌舞伎どころでなかったのですが、前の晩、全員の無事が分かり、ひとまず安堵、出かけました。昨秋以来、待ちわびた仁左衛門さんの舞台、見どころタップリの出ずっぱり、悪の二役で、時代と世話、両方楽しめて、素晴らしく見応えがあり、1等席にした甲斐がありました。1階は3・4割の入りで、ロビーも人が少なく、大向こうも女性が1人だけで、観客が少なく、拍手もまばらに感じられました。
被災した妹達は、無事と言っても家は半壊で避難所暮し、TVは胸が締め付けられる場面ばかりで、後ろめたい想いもありましたが、しばしの間、重苦しい心を遊ばせることができ、これぞカタルシス、と満足感で帰途に着きました。大詰、仁左衛門演じる大悪人が討たれた後、直っての口上で「今日はこれ切りと言うところ、「今月はこれ切り」と聞こえたものの、聞き間違いだろう、と思っていたら、帰宅して、上演中止と知りました。歌舞伎座の閉場以来、久々の素晴らしい舞台で、初日から大評判でしたし、多くの歌舞伎ファンが失望していることでしょう。上演中も(ここで、大地震が来たら……)と思いましたが、己の意思での選択ですし、演劇や音楽、文学など、心の活性化に大きく作用する力があるはずです。
投稿者 ウサコの母 : 2011年03月17日 22:32
本日、計画停電でした。
真っ暗な中、やはり不安で、懐中電灯で照らして
「銀座開花おもかげ草紙」読んでいました。
サンタクロスのところでは、自分の置かれている状況も
忘れて笑っていました・・・
小説って、すばらしい・・・と、ふと
我に返って思いました。
これからも、今朝子さま作品にたくさん
パワーをいただくことになりそうです。
感謝です!
投稿者 彩の女 : 2011年03月17日 23:55
2011年03月17日
情報過多のビョーキ
今日予定されていた新潮社の会食はさすがに延期となって、今日は丸1日家で過ごした。昨日電話で話した小林姐さんは、「いや~製紙会社の工場が東北方面に集中してるので、紙の入手が非常に困難になってて、5月以降はもう本が出ないかもしれませんよ~」と暗い声。この手の話はツイッター等でも以前から語られているようだし、ほかにも日本経済の退潮によって他の業種と同様に出版界が被る打撃は計り知れないものと想像され、私自身、正直いって今後も作家活動を通して経済基盤が維持できるかどうか、先は皆目見えないのである。
しかし、そうはいっても現在書きかけの短編が2本あって、それらは紙面で読者のもとに届くかどうかもわからないのに、いったん始まった物語は必ず完結を要求するため、地震以来ずっと書き続けていて、たぶんかりに余命1ト月と宣告されても、書きかけの小説があれば、それが人に読まれるかどうかなんて関係なく書き続けてしまうのが、私のような商売をしてる人間に共通する一種の病ともいえるのだろう。ただし、その病のおかげで、この地震の件ではあまり病まなくて済んでるのかもしれない。
地震以来、今日初めて東京のBFから電話があって、なんだかとっても参っている様子だったので、励ますのにえらい長電話をして、停電でようやく切れたが、男女を問わず東京にいる友人は、この人がこんなに参っちゃうのか!!とビックリさせられることが多いのである。それはどうも町の雰囲気やギョーカイ人特有の情報量の多さに起因するのかもしれない。原発事故関連でもツイッター等ではさまざまな情報が流れているようで、情報というものはそれを知って自分が何らかの対処ができればいいが、原子炉を冷却する必要があってもその方法がなかなか巧くいかないことを逐一知ったところで、私たちには何もできないから、そんなものをずっと追っかけて読んでいたら、精神が参るのは当然だろうと思う。
身の周りで、なんだか参っちゃってる人や、すでに関西へ移住しちゃった人には、外国人との太いパイプを持っているという共通点もみられ、どうも海外の核恐怖症みたいなものが伝染してるのかもしれないと思ったりもする。今日たまたま管理人さんと話しているときにお会いした同マンションの住人の方は、外資系企業にお勤めで、親会社が西日本に移住を奨励して資金を援助するとまで言われたそうで「いくらなんでも、まだそこまではね~」と笑いながら冷静に仰言っていた。管理人さんもその方も、このマンションですれ違う方々いずれも別に浮き足立っている様子はなく、皆さんおっとりと挨拶をなさるし、近所のスーパーも品揃えがそこそこにあって殺気立ってはいないので、私はここに住んで執筆を続けている限り、心はそんなに揺れずに済むのである。
もっとも今朝のニュースで北澤防衛省長官が「今日がヤマです」と口を滑らせた件はさすがに気になっていて、放水車の水が届いて少しは冷めたのかどうか、明日明後日のニュースはとても気になるところだ。
茨城の大洗に住む旧友とは先日やっと連絡がつき、今日の冷え込みを心配してメールしたところ、電気が通って井戸もあるので暮らしはなんとかなってるし、むしろ福島や宮城にの方々におにぎりでも届けたい気がするくらいだけれど、原発情報が錯綜してるので本当のところを教えてほしいといわれた。事態は予断が許されず、もし冷却に失敗したら、半径百キロは離れたほうがいいはずで、微妙な位置にあるから、孫だけでも避難させたほうがいいかもしれないと返信し、こちらでも迎える用意を整えたほうがいいように思われた。不思議なもので、私も世田谷の三軒茶屋に住んでいたら、さっさと京都に行っちゃったのかもしれないのだけれど、この大宮の町に住んでいたら、福島に助けに行くことまではできないけれど、逃げだすよりも避難する人びとを迎えることを先に考えてしまうのである。
停電中は執筆できないが、出版界の先行き不透明な中では、さすがに新作執筆のための資料に目を通す気にもなれず、読みそこねていたコリン・デクスターのモース警部シリーズ最終作「悔恨の日」を読みだした。小説はひとつの別世界であり、私のような人間は書いても読んでも心が安まるので、昼間の停電はやはり読書に限ると思われた。こんな時に宣伝するのもなんだが、地震直後に刊行された『そろそろ旅に』の文庫本はひょっとしたら私の最後の本になるかもしれません。講談社では売上げの一部を義援金に回すことが決定しました。
コメント(5)
いつもブログの更新を楽しみにしている者です。
初めてコメントさせていただきます。
昨日池袋に出かけてリブロで今朝子センセイの
「そろそろ旅に」を購入させていただきました。
昼間の池袋は、平常よりも人が少ないような印象でした。
今日は(も)会社には行かないので、「そろそろ旅に」を
読んで過ごそうかと思っています。
今朝子先生の作品、大好きです。
寒くなったり暖かくなったりの毎日ですが
お身体ご自愛下さい。
投稿者 はつこ : 2011年03月18日 07:53
毎日ブログを拝読させていただいています。「仲蔵狂乱」以来
松井今朝子ファンです。
今日読んでいて関西に移住した人の話がありましたが
大賛成です。どんどん移住してください。
そして落ち着いたら二度と戻らないようにしてほしいです。
空いた所に被災者を迎えたらどうでしょうか。
少し感情的になってごめんなさい。
投稿者 松尾孝信 : 2011年03月18日 09:48
「情報過多のビョーキ」になっちゃう原因の第一は、政府の情報操作と事実隠蔽だと思います。
「いたずらに不安を煽りたてる」情報と、「どうしても知らせておかなければならない」情報の、取捨選択の判断基準が、
国(政府・官僚・東電・NHK)と私(私の周りの人間)では違うのだと、今回の大災害でつくづく思いました。
チェルノブイリでの大災害を経験した欧州、スリーマイル島事故を経験したアメリカと、
「原発神話」を信じきっていた日本の反応が違うのは当たり前。
日本の宝である子供たち(特に乳幼児・妊婦)だけでも、守りたいです。
投稿者 waysea : 2011年03月18日 17:24
情報過多、ありますね。
自宅でTVばかり見ていると気が滅入ります。
で、会社で毎日対策会議と被災顧客台帳作り。
現地からのネットによる情報提供の速さに驚きます。
昨日は会社で義援金に募金し、明日は帰宅できなく
なった仙台の知人のためにお弁当作り。
週明けには遊休資産のPCを避難所に供出しようと
思っています。
まずは、身近なできることから初めよう。
「ガンバレ東北、ガンバレ日本!」
投稿者 モイラ : 2011年03月18日 21:10
原子炉による放射線被害のことは、心配ですが避難や事故・爆発以外のことは被害を最小限にとどまらせるように尽力している方々を信じて祈る以外に私には方法がありません。
それよりも今避難していたり孤立している人たちに必要な物資が届くことが大切に思います。
今朝子様のブログにこんなことを言うのは変かもしれませんが、今朝子様が何か知っているかもしれないと思い投稿させてもらいます。
新聞取材で薬・水・食べ物など足りないという記事の合ったところにはもう一度取材に行って物資を差し入れているのでしょうか?交通規制にあって孤立しているところにマスコミが入っていくなら当然必要と思われるものを同時に持って行き、足りないと取材したものを当然持っていっているのでしょうか。
救援支援を行っているところと連携をとって、取材に入らない人口の少ないところやヘリでないと行けないところにも支援がいくように誰かに指揮を執って欲しいです。
被災地では電気が使えず通信手段がほぼないと思いますので取材に訪れるマスコミにもっと役に立つよう動いて欲しいのです。
投稿者 nao : 2011年03月18日 21:19
2011年03月18日
一週間目の祈り
地震から1週間たった今日の夕方ふたたび氷川神社にお詣りして、祈ることはただ一つ、何とぞ東日本を守り給えである。掲載した写真は地震の翌日で、今日はかなり多くの、それも若い人たちがぞろぞろお詣りをしていた。
そのあと駅前に行ってみたが、そこでも高校生が声を張りあげて募金活動をする以外はふだんとあまり変わらぬ穏やかな日常風景が見られ、映像で見る被災地との落差が大き過ぎて、どちらも現実であることに却って違和感を覚えるくらいだった。ドラッグストアもスーパーもやや品薄気味とはいえ行列ができたりとか殺気立ったような雰囲気はゼンゼンなくて、これまた東京の人から聞かされた話とはだいぶ違っていた。
京都の阪本先生からも昨日のブログの件でお電話を頂戴し、やはり東京のお弟子さんで相当パニックしてらっしゃる方もいらっしゃるとのことだから、「大宮は皆さんとても落ち着いて見えますよ」とお答えしたのである。「それはそうと、天皇さんはもうそっちへ行ったはりますか?」と私。「ええっ!!なにそれ???」「東京の人からそう聞いたんですわ。天皇さんも京都へ向かわはったくらいこっちはキケンやいうて」「そんなんちっとも知らんわ。もし来はったらわかりそうなもんや」と阪本先生が仰言るくらいだから、この話はさすがにデマではなかろうか。宮内庁がそう勧めても、今上天皇のお人柄から考えて、こんな時に京都へ逃げだされるとはちょっと考えにくいのである。
あと諸外国が自国民の日本国外退避を勧告するのは当然で、日本の外務省だって在外日本人にしょっちゅうその手の勧告をしている。外務官僚の妻である旧友モリは夫が国内勤務になったことに伴って昨年末に帰国していたが、なんと地震が起きるちょうど一週間前にマンション購入の手付けを打ち、それを解約もせず昨日銀行でローン契約の手続きをして「こんな時にこんなことをしてる自分がとっても、なんともいえません」というメールをくれたものである。
このブログにはとにかく自分がナマで見たことや、親しい人の話しかなるべく載せないようにして、マスコミ報道やネットに流れる出所の不明な情報に触れることで、無責任な情報回遊をさらに増やすことは慎むようにしているのだけれど、それにしても福島原発事故はいまだ全く予断を許さぬ事態にあることは明白であり、冷却方法が見るからに原始的な放水でしかない状況こそが、さまざまな憶説を生んでいることはいうまでもない。もっとも現場で実際にその放水作業や今日から始まる電源回復工事に携わる方々の文字通り決死の覚悟を思えば、250キロも離れた場所にいていたずらに不安がるのもどうかと思われるし、本当はもっとずっと現場に近い被災地の状況をなんとかして差しあげたいと願いつつも、今のところ個人として現実には義援金に応じるのが関の山である。物資の行き届かない現状を報告するマスコミは、恐らくただそれを報告して事足れりとするにちがいないと思われるのは、そもそもマスコミとはそういう存在だからである。
それよりも、ふつうはこういう時にこそ地元の政治家が積極的に活動するのではないのだろうか?京都の妹は「オザワの地元のはずやのに、なんで本人の姿がちっともTVに出えへんの?」と大層いぶかしがっており、いくらなんでも当然お国入りしているはずだと私は思うのだけれど、与野党問わず閣僚以外の政治家の多くがこの間どういう動きをしているのかさっぱりわからないのは確かに不思議である。「まさか外国へ逃げてんのとちゃうやろなあ」と妹は言う。
コメント(5)
私も小沢さんはどないしはったのかと思ってました。
地元に行きはったという話も報道されませんし。
今上陛下はこのような事態に東京を離れられるとは考えられませんが、御病身でもありますし、出来れば皇后と京都でごゆっくりして頂きたいと思ったりします。それには東宮はん御夫婦が御名代として被災地を訪問されるくらいの気概をお持ちいただきたいとも思います。
投稿者 お : 2011年03月18日 22:45
政治家がまともな考え方をしていないのは、所詮他人事で自分の生命が掛かっていないからなのでしょうね。青い質問に答えていただいたような本日のブログを拝見してそう思います。
おさんには失礼ですが、今総理大臣や天皇一家の誰かが被災地や原発事故現場を訪れるのは、迷惑以外のなにものでもないし弊害が大きいと思います、護衛のための自衛隊の人員がさかれるなどの。訪れるなら避難者が落ち着いて居を構られる少し前や、原発の行方が決まって1・2ヵ月後が適当ではないでしょうか?ひょっとしたらいいことかも知れないけど私が現地にいたらそんなものより足りないものを届けてほしい。人もものも無駄に使ってと悔しく思います。
取材だけして支援を考えていないマスコミも、誰かが声を上げて、未曾有の大災害に支援しない姿勢のマスコミは災害地の現場から排除や規制を受ければいいのにと思います。
投稿者 nao : 2011年03月18日 23:38
福井県在住者です。
こちらも、原発がたくさんあります。
関西の方が、福井の原発の事故におびえるのは分かりますが、(数日前のブログより)その原発は関西の電力の為につくられたものであることが、分かっている人がどれだけいるのでしょうか?
勿論、その恩恵を私たちが受けている面もありますが。
地元の人間は、明日は我が身と福島のニュースを見ています。その恐怖は言い表すことができません。
第一、福井は地震は福井大震災は60年前にありましたが、それは原発のある地域ではありません。(太平洋側にくらべて)
どうか、関西の方も冷静になっていただきたいです。
マスコミもその辺をもっと報道しすればいいのにと思わすにはいられません。
投稿者 スノウ : 2011年03月19日 09:45
宮城県の多賀城市に住んでおります。
何年か前に今は無き仙台の宝文堂書店で吉村昭さんの「三陸海岸大津波」という本が平積みされていて購入しました。(新潮文庫)
そこにはちゃあんと、明治の津波は10mを越える規模だった、とあります。
研究者はなぜその記録を無視して防災計画を練っているのか、この本を読んだときから疑問でした。
当地少しずつ復旧しております。
悲しい知らせはもっと後になって押し寄せてくるのでしょう。
公務員の給料が高い、という議論もこういう時のリスク込の金額なのでは、と思うようになりました。それほど懸命に働いている市職員です。どうか早く静かな日々が戻ることを願っています。
投稿者 鈴木 : 2011年03月19日 14:40
都内の計画停電は一部だけなのですね。中央・千代田区など中枢部の停電はあってはならないと思います。演舞場は計画停電外なので三月公演は続行中ですが、贔屓としてはなんとも複雑な気持ちです。福島県知事が福島県は関東に電力を40年間にわたり供給したあげく原発事故で苦しんでいるという談話を聞いて、ほんとうにお気の毒でなりません。そんな中で歌舞伎を見に行く気分にもなれません。
谷垣総裁が入閣を拒否した理由が、責任を共有したくないとの事「ふざけるな」といいたい。入閣してもらいたいわけではないが、原発を強力に推進したのは自民党のはず。自民党としてどんな形で責任を取るのか、まったく考えていないということがよ~~くわかりました。
投稿者 は : 2011年03月19日 21:46
2011年03月19日
人さまざま
被災地多賀城の市職員の方から当ブログ宛てに、現地が少しずつ復旧しているとのご投稿を戴いたのは何よりで、これから本当に大変でしょうが、今のところは頑張ってくださいとエールを送るしかありません。
今は個人で何かお送りしてもお手間を取らせるだけかと考え、こちらで義援金に応ずるばかりですが、もし私個人に何かできるようなことがあれば仰言ってください。また宛先をお知らせ下されば幸いです。
明治の三陸大海嘯については、私も「円朝の女」を執筆した際に当時の新聞に目を通して知り、吉村昭氏が何に拠られたのかは存じませんが、今改めて日日新聞を読み直すと、当時直後は実況も原因もわからなかったようで、国民新聞によれば本吉郡の歌津には二丈有余(7メートル)の大高潮があったとされ、最も詳しい数字はハワイでの異常潮位の観測で記録されています。徐々にわかっていった被害の甚大さは敢えて記しませんが、当時の日本は日清戦争が終わった直後で、ほかの土地にも天災が相次いだ未曾有の国難だったにもかかわらず、世界各国から(当時でさえ)同情の声が寄せられ、わずか二ヶ月の間に、各新聞社に寄せられただけでも義援金の総額は40萬(いまだと80億くらいか?)を下らないとあります。本格的な復旧に至るまでの被災地の方々のご苦労を思うと何ともいえない気持ちになりますが、私たちは私たちで平常の暮らしを続ける中で、気持ちを参らせないようにして、できるだけのご支援をするよう頑張って行きたいと考えております。
私は今日やっぱり乗馬クラブに行きました。引っ越したばかりなので、互いに名前を呼び合える人と顔を合わせて話す空間が、今の私には乗馬クラブしかないのです。クラブで会ったオペラ歌手のSさんに、「家族や連れ合いや、職場で同僚と一緒にいながら精神的に参っちゃってる人がいるのは困ったもんだわよ。私なんかこの間ずっと独りで耐えてんだからさあ」と冗談まじりに愚痴ったところ、「いや~一緒にいると却って余計に心の振れ幅が大きくなるのよ。だから私は家族と別れてここに来るようにしてるのよ。ここに来てる人は違うんだよね」とSさん。「確かに乗馬はたった独りで闘わなきゃなんないって感じるときが必ずあるもんね」と私。「そう、いつもキケンを覚悟してやってるからどこかで肚がすわってるのよ」とSさん。
ほかにも来ている会員さんは意外なほど多くて、ソフトウエア制作のMさんや広告関連会社のSさん、人事畑のSさんや私と逆に埼玉から東京に引っ越したばかりのNさんたちから、この間の計画停電による通勤ラッシュの大変さをいろいろと聞かされた。「もう毎日グッタリですよ」と一様に口をそろえながら、やはり皆さんクラブに来ているのである。それも一体いつまで続けられるか、明日のことはだれもわからないから、出来る時に、したいことを精いっぱいしておきたいと考える人たちもいるのだった。
人は本当にさまざまで、私がとても意外だったのは、いわゆる「男を売りたい」と思うような人がなる職業だと考えていた政治家が、この間どうも現地入りを全くしていなかった事実である。物流を自らの選挙区に誘導して選挙民にアピールするということもないようだし、責任の所在不明をタテにとって政府への協力も積極的にしたがらないとなると、一体どうやって自分たちの存在理由を証明するのだろうか?ただただ不思議な気がしている。政治家なんてそんなもんだと最初から見切っている方も多かろうが、なんだか世襲でやってるうちに根本的な職業意識の動機づけの部分が欠落してしまったように思われてならない。
片や名の知られた財界人でリタイアして外国に移住し、帰国して都内のホテルに永住すると決めていた方から電話があって、早々と京都のホテルに移住されたのを聞いたときも、正直いって、人間そんなに長生きしてもまだし足りないんだ~とビックリしたものである。
義援金詐欺メールも出まわっているようだし、そんな法律に触れる犯罪行為でなく、合法的な金儲けをこの間大いに画策している人たちも沢山いるのは明らかで、だからといってそれらを非難するには当たらない。皆それぞれに自らが生きようとする本能に従って行動をし、だから買い占めだって起きるのである。
「武士道といふは、死ぬ事と見つけたり」の一節で有名な『葉隠』には「我人、生きる方が好きなり。多分好きの方に理が付くべし」とあって、要するに人間だれしも生きるほうが好きなのであって、だから、たぶん好きなほうにいくらでも理屈をつけるのだ、というような意味である。そこを超越した「葉隠」的な精神で、被災現場や原発事故現場で実際に奮闘してくださっている方々もあることを、私たちは今ただ感謝するしかない。
この間の私は、本当に人はさまざまであることをわが目でじっくり見ているだけであって、所詮、物書きはそれくらいのことしかできない存在なのです。
コメント(4)
今日の内容は心に染み入るようでした。しかし、義捐金に関しては、迷いが多々あります。本日外出すると自民党による義援金を駅前で呼びかけていました。少しでもと思う気持ちはあるのですが、これから先の復興や、自宅を失った人への補償等に使われるなら迷いはないのですが、ずるずるべったりに本当に困っている人に使われず、必要でないものに使われるのではないかという不信感がぬぐえずなかなかできません。必要経費に半分くらい使われるのは普通のことだろうと思うので問題ないのですが、個人の家の建替え代金には使われないだろうし国は補償しないし、余って使いようがないということにならないかととても不安です。収支決算を出すわけではないので、わかりませんが、地元に残ろうと決意した人々を本当に支援できる義援金募集があれば少しでも募金するのにと思うのですが、今朝子様は義援金を募金すればそれであとは天のなすままと思われますか?
しょっちゅう疑問をぶつけてすみません・・・。
投稿者 nao : 2011年03月20日 02:39
私も現時点では義援金でしか支援が出来ないと思い、住んでいる市に持って行きました。raoさんのおっしゃる事も解りますが、今は必要な所に義援金全てを使っていただけると信じようと思っております。事態が落ち着いてから衣類などを送るつもりです。
松井様がおっしゃている「男を売りたい」と思う人がなる政治家の事が、殆ど報道されないのに私も殆どの友人も疑問を持っております。一郎選手が個人的に1億円、久米ひろし氏が2億円寄付したり、韓国の支援特別版組で3億6千万円集まったのというニュースは聞きますが、不用意な発言で顰蹙をかった鳩山前首相、麻生下首相など腐るほど資産のある政治家から義援金が送られたというニュースは聞いたことも有りません。
政治家が、個人的に寄付等をするのは難しいという話も聞きますが、(政治活動の一環と見なされるらしいです)未曾有の災害時に、政治活動の為と取らないのは私一人でしょうか? 個人的な寄付がダメなら、全国会議員からとしての義援金を出す方法もあると思うのですが。 雲隠れが好きな小沢一郎さんは、こんな事態になっても地元入りをしていないとはあきれてものも言えません。 的外れなコメントであればお許しください。
投稿者 mso : 2011年03月20日 15:49
昨日コメントした者です。私自身は市職員ではありません。単なるいち市民です。私の昨日の文章が、誤解されやすいものだったこと、お詫びします。今、被災地の公務員はこんな風にネットを覗く余裕はないはずです。
ところで、昨日、多分松井さんの通っていらっしゃる系列の乗馬クラブの馬が救出される映像を見ました。津波に1キロも流されて泥にはまっていたそうで、泥から抜けた途端にへとへと・・って感じで横倒しに寝てしまっていました。よくぞ生きていたものです。こういうニュースは嬉しいです。
投稿者 鈴木 : 2011年03月20日 21:04
フリージャーナリスト上杉隆さんのツイッターによると、
この一週間損得考えずに動いた政治家は原田、川内、河野さん
だそうです。皆政界では異端児といわれ中心からはずされて
きているとか。(私はこういう人こそ応援したいです)
原田一博さんのツイッターでは、確かに色々動いてくれて
います。要望があったら要望するといいと思います。
田中康夫氏も棄民状態の南相馬市に物資を調達して運搬中の
ようです。
以上は私が知っている一部の人たちですが、テレビには出てこない
色々な情報をネットやツイッター、にこにこ動画などで
調べることができます。それを取捨選択するのは各自が
すればいいと思います。
とりあえず情報まで。
投稿者 nana : 2011年03月20日 21:12
2011年03月20日
エネルギー問題
震災後9日目にして救出された方々があり、福島原発が現場の奮闘で辛うじて小康状態を保っているらしい報道がなされた今日は大宮駅前も久々に賑わいを見せ、多くの学生さんたちが募金箱を掲げていた。
その中で私がすかさず応じたのは現在近くのさいたまスーパーーアリーナを避難所にされている福島双葉町の方々のための炊き出しカンパで、たぶんそれは目的がハッキリしていて、喫緊で、とても身にしみて感じられたからだろうと思う。中央共同募金の郵便振替以外にこれまで私が応じたのは、まだ野田マップと、乗馬クラブと、今日の炊き出しカンパくらいで、わずかなお金でも顔が見えない相手に託するのは、やはり若干心もとない気はするのだった。
とはいえ自分が今実際にできることは募金と節電くらいしかなくて、もし京都に私の住む場所があればさっさとこちらを離れて少しでも東京電力の電気を使わないようにしてあげるのだけれど、両親のリタイヤに伴って実家のわが部屋は完全に物置と化しており、住むならホテルかアパートを借りなくてはならず、そんな無駄なお金を使うくらいなら、義援金に回したほうがずっといいと思われませんか?
そんなわけで節電に最も良かったのは、去年引っ越しをした際に家電をほとんどエコ家電に買い換えたことで、消費電力が激減したのは毎月の電気料金を見てもわかる。あと去年購入した「着る毛布」なるものも大活躍だし、このマンションがオール電化タイプじゃなかったことや低層階に住んでいるのも大いに助かっている。昨日そんな話を乗馬クラブでよくお会いする人事畑のお仕事に就くSさんにしたところ、「それが実はうちオール電化にしちゃったんですよ~両親が高齢になったしガス使うのは危ないかなと思ったもんで」とのこと。ああ、今は確かにそういうお宅も結構多いんだろうなあと思い、なんだかいろいろと考えさせられてしまった。
電気がクリーンエネルギーで、その電気を作りだす装置の中でも原発が最もクリーンだというイメージが、
つい10日ほど前までは世界中を席巻していた。今回の原発事故でその見方にはレッドカードが突きつけられた格好で、福島原発の廃炉はもとより、今後日本各地で原発は建てられないどころか現在稼働中の
ものさえ近隣住民の反対運動が起きかけない事態に直面して、日本産業界のエネルギー源は今後いったいどこに求められるのだろうか。当面まずはこの首都圏の計画停電を早くなんとかしないと通勤者の疲弊
がその活力を根こそぎ奪って、企業経営はもとよりそれを支える消費活動にも深刻な打撃をもたらすに違いない。かといって福島原発の廃炉決定が濃厚でありながら、それに代わる電源がすぐには浮かびそうもないのである。電気の無駄遣いを見直すことは是としたいし、夏場はこの調子でクーラーが自粛されると、却ってヒートアイランド現象がなくなるかもしれないと思えるほどだけど、一方でエネルギー不足が産業界全体に投げかける影の大きさを思うと暗澹たる気持ちにならざるを得ない。
先日たまたまTVで某経済評論家の話を聞いていたら、急激な円高を防ぐために、今後日本はとにかく何が何でもデフレを脱却して、インフレに誘導すべきだという、地震以前と全く変わらない説を唱えられるので、ええっ!!それってホントにいいのかなあ~という気持ちになってまった。確かに輸出産業にとってはそのほうがいいのだろうけれど、この資源がほとんどない国は、原油高や世界的食糧危機の中で放っておいても今後インフレまっしぐらなのではあるまいか。東日本の食料庫でもあった土地が被災して、おまけに原発事故にまで見舞われたのだから、それを考えたって、当面はインフレを避けたいと願うところではないのだろうか?と経済ド素人の私はフツーの市民感覚で思ってしまうのだけれど、経済の専門家はやはり企業が儲けることを中心にした思考回路なのかもしれない。
エネルギー源の問題や、膨大なエネルギー消費をどうするかの問題についても、世界的にみて、従来通りの経済を軸にした思考回路とフツーの市民感覚との対立の図式が、福島原発事故を機に、今後ますます強まるであろうことが想像される。
コメント(2)
まずは、節電と少しでも義援金の募金を行いたいと思います。納得のいくお答えをありがとうございました。
現地に残る人も避難生活を送る人にも募金がすべて役立つように使われると信じようと思います。
原子力発電については今回の震災が起きる前から安全とは決して思えなかったのですが、代替できるエネルギー源は原子力に匹敵できるものはないのでこれから先どうなるのか不安です。インフレを避けるためにできることは何も思いつかないのですが、貨幣価値がどんどん降下するインフレなんて絶対に避けたいです。
投稿者 nao : 2011年03月21日 09:32
こんにちは。普段はお芝居のお話を読みに来ています。
経済学も物理の法則にはかないませんよね。
資源は有限で、使えばなくなります。経済学はあまりそこのところを見ようとしませんが。
「今までどおりにお金を使って経済を回そう」というのも、いままでの暮らしが贅沢すぎて原発にまで手を出した末にこの始末ですから。
資源の有限性に気付いているからこその原発だったけれども、この手は使えない、となったら、生活レベルを下げて、需要を供給に見合ったところまで抑えていくことで、なんとか生き延びるしかないのではと思います。
投稿者 ふみ : 2011年03月21日 09:43
2011年03月21日
カレーライス
今週からちゃんと晩ご飯のタイトルにします。今晩は市販のルウで作ったカレーライス。もちろん今までだってしっかり食べていたが、今日は停電を気にしなくてすむので、春分の日でも休まずに朝から執筆をしており、お昼時にパンを買いに近所のスーパーに行ったら食品の品揃えもバッチリだった。
しかしながら、食品といえば、福島原発の冷却装置等が遅々とでも復旧していそうな感じに少しはホッとする中で、食物に基準値を超えた放射線量が検出されたという報道に、それがほんの微々たるものであっても、激しく動揺する人たちがいて、またしても要らぬ風評被害を巻き起こすことが心配される。
乗馬をしていると、草食の馬たちがいかに臆病でパニックを起こしやすい動物なのかということがよくわかるが、草食系といわれる日本人も暴動や略奪など攻撃的な行動を取らないのは世界の賞賛のマトだけれど、一方でひょっとしたら草食動物的なパニックに陥りやすいという弱点があるのかもしれない。馬の中でもまた牝馬がとても臆病であるのはやはり「産む性」だからだろうと思う。ただしこれも個体差があって、私がよく乗るハイセイコーのお孫さんのように、牝馬でもゼンゼン動じないのもいれば、牡馬でもめちゃめちゃビビリがいたりする。何頭か一緒にいて、強い風が吹いたり、大きな音がしたりすると、まず臆病な馬がパニックし、その周囲の馬がつられて動揺し、近くに動じない馬がいれば騒ぎがすぐに収まるが、そこに臆病な馬が揃っていると騒ぎがどんどん大きくなる。中には別に恐がってもいないくせに妙にはしゃいで騒ぎを大きくするような馬がいて、そういうのが1頭でもいると、全頭で「お祭り騒ぎになっちゃうから困ったもんですよ」と会員のMさんはよく仰言るのであった。
人間でも「事を好む」というタイプがあって、そもそもマスコミ人はその手のタイプがなりやすいわけだし、海外特派員もまたマスコミ人であるという点を考慮に入れておく必要はあるだろうと思う。そして臆病であることも、事を好むタイプであることも、動物的な個体差だと思えば、決して非難するにはあたらないのである。人間も動物として色んなタイプがいることを念頭におき、さまざまな情報を自分のアタマで精査、判断して、行動すればいいのである。原発との距離によって判断や行動がが違って当然なのはいうまでもない。
私の世代はビキニ環礁の水爆実験の影響がまだ強く、当時やたらと核実験があったせいか、雨に濡れると放射能を浴びるからいけないというような話が小学生の間に広がっていた。確か4年生の時がキューバ危機だったので、核で世界が滅びるという恐怖も蔓延し、私が子供のころに何度も繰り返し見た夢は、世界が最後の日を迎えようとする上海の風景で、なぜだか全くわからないが、死の灰のようなものが最後に降ってくる場所が見たはずもない上海という町に設定されていたのである。まあ、そこらが子供の見た夢のおかしさであろう。
ただ今度の原発事故であまり動じないのは、何度も繰り返し死の灰の夢を見たせいもあるかもしれないけれど、ずっとそれ以上に年齢の問題があるように思う。幼い子供や孫を抱えた方は神経質になられるのも当然だと思う反面、私と同様の年輩の方は、原発に近いところにお住まいの場合は別として、あまり激しくうろたえはなさるまいとも思うのであった。
2011年03月22日
中華風鯛のの刺身、ポークピカタ、レンコンとトマトの胡麻マヨサラダ、昨日の残りのカレーライス
Pメディアの岡野夫妻とわが家で会食。震災後、私が他人様と食事をご一緒するのはなんと今夜が初めて!!!おふたりがいらしたのは輪番停電の最中で、真っ暗なマンションの入り口付近にしばし3人ぼーっと佇むはめになり、お互いとてもシュールな体験をしているような気分。今後の日本は一体どうなるんだろう?これからの日本を背負って立つような才能とエネルギーに溢れた若い人はちゃんと育ってるんだろうか?というようなマジな話も交えつつ、岡野氏がこれで余震の恐怖を乗り切った!という、任天堂3DSのドッグス+キャッツで遊ばせてもらったりして、久々にゆる~い気持ちで晩ご飯を味わいました。
2011年03月23日
干しエビとターサイの炒め物、鯵の干物
巨大な干しエビは前にQPレシピ本のイラストレーター川口澄子さんから頂戴したもので、昨日岡野ご夫妻が活き活きした地元のターサイをご持参になったのでニンニクと一緒に胡麻油で炒め合わせてみた。塩胡椒で調味しただけだが、両方とも素材がいいので美味しく食べられました。
岡野ご夫妻のお住まいは斎藤佑樹投手の日ハム寮入りで話題になった千葉県の鎌ヶ谷市にあって、こちらよりもやや震源地に近いせいか最大震度6弱の揺れで、木造一軒家のご自宅は全く損傷がなかったにもかかわらず、余震でガタガタする度に家を飛びだす用意をしたそうである。「もう大丈夫。震度6弱に耐えたんだから、5とか4とかはへっちゃらよ」と岡野夫人は仰言った。
ふつう本震よりも大きな余震はないはずだけれど、今回は震源が広域にわたるので、余震も地域によっては揺れが大きく感じられるし、堅牢な建物でも高層ビルや高層マンションだったりすると、気持ちの悪い揺れが収まらず、誰しもなかなか気が安まらないのではなかろうか。それにもまさる放射能汚染!! 野菜に検出されるくらいなら、水道水に検出されないほうがおかしい!とは思っていたが、いきなり都内の金町浄水場で検出されたら、乳幼児や胎児を抱える女性のみならず、都民のショックは激しいものと想像される。これまた都内で検出されるくらいなら、近隣の県で検出されないほうがおかしい!という理屈に果たしてなるのかどうか。いずれにしろ、いくら成人の健康を害するほどの量ではないといわれても、またもや天然水の買い占めが大いに懸念されるところである。
前にも書いたが、私個人に関していえば、年齢的にみて、これまでさまざまな形で体内に摂取された農薬類や防腐剤や煙草のニコチンや大気汚染物質等々のほうが放射能よりよっぽど発病率を高くさせているはずなので、今回検出された程度の放射能量なんて全く問題にしていないのだけれど、低年齢者のリスクはなんとか下げたいもので、原子炉冷却装置の遅々たる復旧の間に今後どれほどの放射能洩れが起きるのかを想うと明るい気持ちには毛頭なれない。とはいえ一時は原子炉6機が全部メルトダウンを起こして東日本一円が壊滅することまで想定されていたことを考えると、それより少しはましなほうに事態は推移している。「震度6に耐えたんだから、5とか4とかはへっちゃらよ」というふうに、常に最悪の事態を想定して、それよりはちょっとましなところに落ち着いた事態を歓ぶということが、この未曾有の厄災を乗り切る最良の方法なのかもしれない。
コメント(1)
他サイトへのリンクを貼ってしまいました。
申し訳ありませんでした。
●youtubeで、管谷昭・松本市長(ベラルーシでチェルノブイリ後5年半にわたり医療活動を行われた医師)の記者会見
●武田邦彦・中部大学教授HPの「特設スタジオ」
●山内正敏・スゥエーデン在住の研究者のHP「放射能漏れに対する個人対策」
お時間ある時にご覧ください。お友だちの外交官ご夫妻にも、ぜひ。
投稿者 waysea : 2011年03月25日 03:31
2011年03月24日
春野菜の天ぷら
旧友モリと一緒にわが家で食事。外交官夫人のモリは去年の夏、夫が9年ぶりに米国から本国勤務となって帰国した際、機内の収納ボックスから取りだそうとしたトランクが落下して胸を強打し、肋骨を10本以上も折るという災難に見舞われて即時入院。自宅療養にして半年以上たった今も痛みはまだひかないそうで、なんとか外出ができる程度には回復したものの、家族以外と晩ご飯するのは今日が初めてなのだとか。「まだ揚げ物は怖くて自分で出来ないから、どうしても春野菜の天ぷらが食べたいんだよねえ」と聞いて、先日たまたま岡野夫妻から新鮮な野菜を頂戴したし、野菜の天ぷらなら外食するよりも家で揚げたほうがよかろうと思い、タラの芽、レンコン、カボチャ、椎茸、アスパラガス、赤高菜、葉ニンニク、菜花のほかにホタテ貝とイカを揚げて食した。
機内で胸を強打した時は肋骨を10本以上も折る痛みで凄まじい悲鳴をあげたにもかかわらず、周囲の席に座っている多くの日本人がみな見て見ないフリで視線を下に落として固まってるのには心底ビックリしたという。「ふつうアメリカじゃ考えられないのよねえ。恥ずかしいというのもおかしいし、あれは一体なんなんだろう。それでいて隣に座ってた女性は降りるときに私に向かって、本当に何もしてあげられなくてゴメンナサイって泣いてるんだよねえ」と聞いて、確かにその反応は一体なんなんだろう???と思ってしまった。
「今度の震災でも、私たちに何ができるんだろうかってTVでよく問いかけてるでしょ。あれも凄くヘンな感じがするんだよね。何ができるんだろうかって考えるよりも先に何かやっちゃってるのがフツーじゃないかと思うわけよ。有名人が何人か多額の義援金を出して話題になってるけど、それもあんまり少なすぎておかしいって娘が言うのよ。アメリカならもっともっと大勢の、たぶん名前の知られている人たちは全員が出すはずだからね。たぶん日本には日ごろから寄付するという習慣がないせいだとは思うんだけど」とのこと。
「放射能の件では、とにかく日本人は騒ぎ過ぎだってカレ(夫)なんかは言ってるわねえ」と聞けば、「だってそれはアメリカのマスコミが騒がせてる面もあるんじゃないの」と私は反論。「そういえばとても親しいニューヨークタイムズの記者がCNNか何かで話してるのをたまたま聞いてたら、とても真っ当な報道をしてたんで、カレに○○さんが出てたわよって言ったら、どうせまた日本政府はウソをついてるみたいな報道をしてたんだろって言われちゃって、○○さんはちゃんと常識的な報道をしてたわよって、弁解しなくちゃならなかったわねえ」とモリ。要するにアメリカのマスコミにもお騒がせの人がいて、それに日本人が振りまわされているから、外交官であるモリのダンナは相当アタマに来ているらしく、「宮崎にいる妹のところへ娘を一時避難させようかと思ったんだけど、カレに言ったらバカバカしいのひと言だったわよ」とのことでした。
「それにしても、鎮火のさせ方があまりにもまだるっこしいのはちょっとビックリだわよ。アメリカだったら爆撃機で突撃するみたいなカタチでもっとイッキに片づけちゃうだろうなあ。犠牲になっても、やらなきゃいけない時は誰かがやるんだという雰囲気がまるで違うんだよね。たぶんそれは戦争をする軍隊が無いせいなんだわよ。だからといって、無いのがいけないとは決して思わないんだけどね」「う~ん。それは本当になかなか難しい問題だよね~」と私。アメリカンヒーローが待望され出現する背景にあるものを考えると、必ずしもそういう社会が望ましいとは思えないのである。今度のようなことがもしアメリカで起きたらどうなっただろうか?と訊けば、「そりゃんだかんだいっても、アメリカは経済力にしろ教養の度合いにしろ、日本とは比較にならないくらい甚だしい格差があるから、そりゃもっと大変なことになってるでしょうねえ」との答でした。
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もしお時間ありましたら、ご覧ください。お友だちの外交官ご夫妻にも、ぜひ。
ベラルーシで5年半にわたりチェルブイリ後の子供達の診療に当たった、管谷昭医師(現・松本市長)の会見です。
1/2
http://www.youtube.com/watch?v=GDorB4NBnNg&feature=mfu_in_order&list=UL
2/2
http://www.youtube.com/watch?v=rmtagrqu13o&feature=mfu_in_order&list=UL
武田邦彦中部大学教授
http://takedanet.com/
山内正敏氏(スウェーデン在住の研究者)
http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html
投稿者 waysea : 2011年03月25日 03:01
時折松井さんのエッセイにお名前の出る、親友モリさまですが、今日拝読していてアレっ?!って思い当たるのでしたが。
我が80代お姑さまの小学校時代からのお仲間の『超秀才君モリさん』のお嬢様なのだろうと・・・。
「お気の毒なの、お嬢さんが飛行機でトランクが落ちて来て骨折されて、なかなか治らないそうで。」と言っているのを、ふ~んとかテキトーに聞いていた後日ワタクシも。
新幹線の網棚から隣席の男性の荷物(文明堂のカステラの大箱がびっしり入った大袋)が我が肩に落ちて来て、ダウンの衿が幾層かにかたまっている部分に受けてセーフでしたが、ジンワリ痛くて泣きそうでした。しかし、臨席男性は、特に謝らず(??)、周辺も無言でした。「アメリカなら」見解を、我が家でもひとしきりでした。
今回も米企業とその社員からの寄付金額は凄いです。夫が所属している所なども、社員の寄付1ドルに対して会社が1ドル足すという形です。しかし、日本人の良さも多々現れている日々です。アメリカ人の善意の率先、日本人の静かな忍耐、など、幾つもの道筋に希望を繋ぎたいところです。
投稿者 かぶきまま : 2011年03月25日 11:53
初めてコメントします。器用にアメリカのええとこどりが、出来たなら、いくらか日本が進んでいける気がします。
座席の上から落ちてくる荷物事件(名づけて、今そこにある危機on網棚)のはホンマに危ないですね、これから私も気を付けます。
男が降ろすのを、手伝うのが習慣化してたら、ミセスモリが大けがせんで済んだのに。防げた事故ですよね。
投稿者 毎晩晩酌 : 2011年03月25日 19:39
2011年03月25日
赤高菜と蛸の炒め物、切り干し大根の煮物
赤高菜と切り干し大根は岡野夫妻から頂戴したもの。同じく頂戴した葉ニンニクと蒸し蛸と昨日の残りの椎茸を胡麻油で炒め合わせ、塩と醤油少々で味付け。切り干し大根は、人参と太めの糸こんにゃくと油揚げを併せて炒め煮にする。鰹出汁と酒、砂糖、味醂、醤油と塩少々で味付け。
震災後2週間が経っても福島原発事故は予断を許さぬどころか、作業員の被曝によって高濃度の放射能漏れが明らかとなり、30キロ圏内の住人に自主避難勧告が出るなどして事態はいよいよ長期化の様相を呈するなかで、今後も東日本の各地で飲料水や食料の摂取に制限が加わることは避けられそうもなく、不安が広がるものと思われる。ことに乳幼児や胎児を抱える女性は、ただでさえナイーブになりやすいだろうから本当に気の毒なのだけれど、あまり過度に思いつめて精神的なダメージを負われるほうが、放射能よりもっと子供に悪影響を与えるのではないかと心配されるのだった。
けさは京都の母親から小さな荷物が送られてきて、開けてみたら「お見舞い」と書いてあるのでどうやら地震見舞いのつもりらしいのだが、中身は「俵屋吉富」の山椒餅で、確かに昔から私の大好物ではあるのだけれど、なんだかあまりにも能天気なお見舞いなので呆気にとられてしまった。で、母親は耳がほとんど聞こえないために電話では話ができないので、取り敢えずケータイのお礼メールを打ったところ、すぐに返信があり、「貴方の幸運を信じます。お元気で」と書いてあった。もともと楽天的な性格で戦中戦後のニッポンを生き延びてきた人ならではの文面には妙にほっとさせられたものである。
放射能問題や被災地の状況ばかりでなく、この間に多くの地域であらゆる業界の人びとが経済的なダメージを受けていることや、自分自身を含めて今後の社会状況を考えだすと、本当にお先真っ暗というしかない感じだが、ここまで状況が悪くなるといっそ開き直って明るい気持ちになれるのは、母譲りの楽天性によるものかもしれない。このブログはいわばカッサンドラ的な悲観的警告を基調にした書き方も一時はよくしていたのだけれど、事ここに至ってはなるべく能天気な見方を交えたほうがいいような気がしている。とにかく今は誰に対しても「貴方の幸運を信じます」と言ってあげたい。
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お母様の言葉、簡潔で、力づけられる一言です。早速、妹に言ってやります。
投稿者 ウサコの母 : 2011年03月26日 20:41
2011年03月26日
目鯛の西京焼き弁当、魚介のサラダ
乗馬の帰りに大宮エキュートでゲット。
クラブハウスで「松井さ~ん」と声をかけられて振り向いた途端、「あなた、来たの!!!」と思わず声が大きくなったのは、それが高校生から大学生になりかけのナッちゃんだったからである。
親しい会員の方とはすでにほとんどお会いしているが、ナッちゃんだけはもしかしたら二度と会えないかもしれないと思っていたから、「ここに来るの親御さんがよく許したねえ」と言ったら、「先週はさすがに一歩も家を出たらダメって言われちゃったんですけど、今日はもう18歳なんだから好きにしていいってことで。家にいたほうがイライラして余計に躰の具合が悪くなりそうだし」と聞いて、「う~ん。確かに私もそうは思うけどね。ただナッちゃんは若いから、ちょっと心配もしちゃうんだよね」と煮え切らない返事になった。ナッちゃんはナッちゃんで、今週乗るのをガマンしたからといって、来週乗れるとは限らない、いや、色んな事情で先に行けば行くほどますます乗れなくなるかもしれない、という気持ちでイッパイなのだろうと思う。福島原発事故の問題に限っても、帰宅してTVを見たらまたしても高濃度の放射能漏れが明らかになっていて、よくなる兆しが見え始めたと思ったらまた後戻りを繰り返すような状況だし、突然大爆発を起こすということにはならなそうだから、それなら家でず~っとガマンしてどんどん暗い気持ちにるよりも、まだやれる時にやりたいことを精一杯やっておきたいと思うのも当然だろう。
「明日はわが身だよ~日本国中探しても絶対に安全なんて所はないんだよ~」と言うのはオペラ歌手のSさんで、明日のために今日をガマンして、ひたすら安全に、安全に、安全にと心がけて生きたところで、人間は先がどうなるかなんて誰にもわからないのだから、思いきって精一杯、今を好きに生きてみようと考える若い人たちが増えるのを私は否定しない、どころかむしろ歓迎している。これは要するに私自身がこれまでの人生であまり安全策を取らなかったタイプだからそう思えるのかもしれない。ましてこの歳になると、一瞬、一瞬、自らの生命に残された時間が消えて行くという感じが強くして、本当に仕事も遊びも付き合いも何もかも、出来る時に出来る限りのことをやっておきたい気持ちになるのだった。
ナッちゃんのほかにも「松井さ~ん」と声をかけられて驚いたのは、以前さんざんお世話になって、所内結婚で離職された女性インストラクターのおふたりで、お会いしてとても懐かしかったし、もしかしたら今は日本中の至る所で懐かしい再会があったり、人の輪が広がったり、絆が強くなったりしていて、あながち悪いことばかりではないのかもしれないと思ったりもしたのだった。
「仙台から来た馬たちが3頭いるんですよ。可愛いから見てやってください」とナッちゃんが言うのは、仙台の海浜公園にあった系列のクラブで被災し、自分たちが助けなかったら誰が助けるんだという意気込みで全国のから参集したスタッフの手で救出された馬36頭の内、3頭がわがクラブに避難してきたことを意味していた。人間のためにそこに居合わせた馬たちが、人間に見殺しにされなかったのは、人間にとっての救いであると私は思う。写真は救出された馬の1頭で、心なしか哀しげな表情に見える。
2011年03月27日
ハンバーグ弁当、30品目サラダ
乗馬クラブの帰りに大宮エキュートでゲット。
常連のOさんは会うなり「仙台にいるイトコがやっと見つかったんですよ」と嬉しそうに仰言った。避難所を捜しても見つからず、心配するだけでどうしようもなかったのが、浸水しなかったお家の2階に留まっておられたそうで、「かなり高台にあるのに1階は完全に水没したそうだから、よほど大きな津波だったんでしょうね」とのこと。本当に心配しても、一般人にはどうすることもできなくて、私も茨城の大洗に住む旧友に時々メールを打つくらいだけれど、被災した彼女のほうがよほどしっかりしていて、電気も通じたから、おにぎりを作って福島や宮城に届けたいくらいだというような返信をくれたので、却って励まされる思いがした。
心配するだけでどうしようもないという思いは、この間みなさんお持ちのはずで、今日はクラブでお会いしたお二方から、妊娠中の同僚のために、天然飲料水を探し回ったが、どこもかしこも売り切れだったという話を聞かされたものである。
近くのさいたまスーパーアリーナには福島県双葉町の方々1200人が避難されていて、オペラ歌手のSさんはボランティアをしようと思い立ったくらいだが、そこではたちまち4000人以上もの人が集まって、行ってもお断りされてしまうようだし、クルマとガソリンをたっぷり用意できない人間は遠方の被災地に行くわけにもいかないのだった。
かくして家でウジウジと心配し悲観的なことばかり考えてしまうよりも、こんなに好いお天気には外に出て発散したほうが精神の健康には断然いいはずだと思う人も多いのだろう。今日のクラブは震災前の盛況を取りもどしていたし、隣接する動物園も子供連れでそこそこ賑わい、ミラバケッソのCMでお馴染みになたアルパカの来園が人気を集めていると聞いて、私もOさんと人事畑でお仕事のSさんと高校生のナッちゃんと四人で見に行ったのである。
帰宅してTVを見たら、福島原発がさらに深刻な事態であると報道されていて、信じられないくらい長閑なきょうの一日がなんだかとても貴重なものに思われたのでした。
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困ってる人たちに何かしてあげたいと、思うものの、ピタッとツボにはまる良い手助けはむずかしいものですね。
年末の大掃除時に軍手姿も勇ましく「さぁ~今日はやるぞ~」と結局は邪魔してまわるオッサンにはなりたくないし、そんなオッサンには必ず「もう、なんもせえへんのが何よりな手伝いになる!」とお叱りのキツイ一言が浴びせられてしまいます。
ええかっこしたいわけではないけれど、気の利いたお手伝いは、ほんにムツカシイですね。
投稿者 毎晩晩酌 : 2011年03月28日 16:12
2011年03月28日
春野菜のじゃこ炒め、焼きカレー、冷や奴
今日は執筆を終えてから夕方遅めに近所のスーパーに行ったら、意外なほど品揃えがよくなっていて、こういう時こそ率先して葉物野菜を買おうとしたが、先日岡野夫妻から頂戴した菜花や天ぷらを作るので買い足したレンコンとカボチャが冷蔵庫に眠っているのを想いだしたので、じゃこだけ買って胡麻油で炒め合わせ、酒と醤油で味付け。カレーも先日の残りがほんの少しあったので、卵とチーズをのせてオーブントースターで加熱しただけ。
昨夜7時のニュースを見たら、福島原発はどう考えても臨界状態にあるとしか思えない報道だったので、さすがにショックを受けてブログを書いたが、その後すぐに東電の誤情報が判明して、ひとまず最悪の事態だけは避けられたものの、状況はますます予断を許さぬ感じだ。完全解決に至るまでは相当の時がかかるにしても、事態の現状を打開する手だてどころか放射能漏れの根本原因さえ不明だというのでは、人心の動揺や風評被害等々は避けられるはずもない。今のところ、こちらとしては現場の文字通り決死の活動を座して見守るほかないにしても、本当にこのまま任せておいて大丈夫なんだろうか、という気持ちは誰しもの胸の内にあるだろうし、せめて事態収拾までのしっかりしたタイムテーブルだけでも早く示してほしいところだろう。
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夜七時のニュースは見ていませんが、放射線汚染の危険はどんどん増していると思います。今回の放射線の恐怖については、新聞もテレビもよくわからないまま報道しているような気がします。特に新聞では情報は欲しいけれども、よくわからないまま記事になっているから、今のところ危険かそうでないかを判断する情報になっていません。
私が今受けている印象では、最初の爆発で放射線物質が出て、水道水汚染などの影響があるけれどもたいした実害は無い状況で、今後、爆発しなくても放射線汚染が、数万倍の単位で進む危険が高そうだなという感じです。
最悪の事態になったら、開き直ってその場でできる最善の方法を考えたいと思いますが、作業している人や、避難圏ぎりぎりの人など健康被害を最小限にできるよう対策して欲しいと思います。本当に心の痛い辛いニュースですよね・・・。
投稿者 nao : 2011年03月29日 00:54
風通しの悪い電力会社ー汚れ作業は系列現地会社に押し付け、マスコミも秀逸な独自取材なんか無し、期待できない、政府発表は棒読み、とまあホントのところの情報が欲しいです。
阪神大震災以降、危機管理と叫ばれて大分経ちますが、な~んも、できていなかったんですね、情けなや。
投稿者 毎晩晩酌 : 2011年03月29日 18:04
2011年03月29日
「なべ家」健在
新潮社では雑誌の紙はしっかり確保してあるそうで、小林姐さんの話によると、「被災地の避難所では、新刊の漫画誌がとても喜ばれているらしいし、やっぱり小説誌だって楽しみにしてる人はいるはずだから、来月もちゃんと出そうという話になったんですよ」とのことで、今月も延期にはなったけれど恒例の「なべ家」での会食はしっかり行われたのである。震災当日は2階で宴会があって、お客様がちょうど帰ろうとした時にグラグラッと来たらしい。台所ではちょうど賄い食の天ぷらを揚げている時だったそうで、鍋の油がちゃぷちゃぷ揺れて物凄く怖かったと、お店の方が仰言っていた。幸い店は完全に無傷で営業は続けられているものの、今後は食材の仕入れや何かも難しくなるだろうから、同業者の娘に生まれた私としては、本当に頑張ってくださいとしか申しあげようがない。京都祇園の「川上」でも、これからシーズンの筍料理に欠かせない三陸のわかめが手に入らないし、御茶屋の宴会等はキャンセルが相次いでいるそうで、自粛ムードによって2次被害を受けてしまう人たちのことも考えてほしいと言いたくもなるのだった。
帰宅してTVニュースを見たら、東京の花見自粛をめぐって、石原都知事が例によってえらそうに「止めたらいいんだよ。花見なんかしてる場合か!(被災者の方と)一緒に痛みを分かちあってこそ国の一体感が生まれるんだ」的な発言をしたのがたまたま耳に入ってしまったために、こんなバカをのさばらせておく東京都民ってどうかしてやしないか!!!と久々にカッと頭に血が上った私である。福島原発に関して、この男が今どう思ってるかを、ちゃんと訊いて、問い詰めるだけの根性がある記者もいないのが腹立たしい。何故ならこの男はTVでつい最近まで日本は核武装をすべきだと公言していたからである。中曽根元首相との対談で、さすがにそのとき中曽根氏は、戦争経験者だから、核武装をすることは決して日本のためにはならないと断言したのが印象的だった。
要するに石原には軍国少年の刷り込みがあるだけで、実際には徴兵に応じたことも戦場に行った経験もないわけで、そうした手合いに限って口だけは勇ましいことが言えるのである。この男の発言を、最初はマスコミも面白がって拾い集めていたのだろうけれど、そのうちだんだん過去の歴史に無知な若い子が増えた結果、これほどキッパリした発言ができる人は今どきないよね~的な持ちあげ方をする輩まで出てきたことに一体どう責任を取るんだ!!!と言いたくなる。この男の話になると、私まで感染してつい乱暴な論調になってしまうのが、ああ、むちゃくちゃ腹立たしい(笑)。
閑話休題。コーフンのあまり話が飛んだが、「なべ家」の帰りには、渋谷で翻訳家の松岡和子さんと久々にお会いして、福島原発がどうやら多少なりともメルトダウンを起こしているという深刻な事態が明らかになる中で、互いにそれぞれの覚悟のようなものを開陳する形となった。
松岡さんは、泉谷しげるが毎日新聞に書いた「一日一善」ならぬ「一日一偽善」という言葉が気に入られたそうで、これまでは寄付するということにどこか抵抗があったのだけれど、「そうか、どうせ偽善なんだと思えばいいんだ~」と却って義援金をどんどん出せるようになったとのこと。松岡さんにして、そういうシャイなところがあるのは、やはり日本人らしいというべきか。最近のもう一つのモットーはご自身で生み出した「正しい刹那主義」という言葉だとか。自分でもこんなに乗馬が好きだったのかと呆れるほどで、明日も御殿場へ乗りに行くのだという。「あとはもう13本の(シェイクスピア作品)翻訳をする時間だけを残してほしいと願うだけよ。東京を離れる気はないけど、でも若い子たちには逃げてほしいと思っちゃうわねえ」としみじみ仰言ったものである。
この間、私はwayseaさんから寄せられたサイトや松岡さんから回ってきたYouTube映像による小出裕章氏の原発に激しい警鐘を鳴らした講演
http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk&sns=em
も見ていて、若い人たちだけはなるべく早く安全な区域に移動できるものならしてほしいように思うのだけれど、自身この歳でジタバタしたくはないし、これまでさんざん福島原発が発電した電気の恩恵に与りながら、その地元の人たちが最も被害を受けている事実を知って、関東から逃げだすような不義理な真似はとても出来ないというのが正直な気持ちであり、それが日本人らしい消極的な良心のありようだと思うのであった。「なべ家」を去り際に、ご主人の福田さんが「歌舞伎座もなくなったし、相撲もなくなったしねえ」と淋しそうに仰言ったのが印象的で、「このうえ江戸料理までなくなった日本で、私は生きてたいとは思いませんねえ」と言ったのも正直な気持ちである。
松岡さんと会うと、必ず日本と西洋の文化の違いに話が及ぶが、今日は私のほうからこういう質問をしてみた。「日本語では『お変わりございませんか?』という挨拶をよくしますが、それに相当する英語ってあります?」「ただ単にAre you well ?かなあ」と松岡さん。「でもそれには変わるというコトバが入ってませんよね。日本人は変わらぬことを是とした精神があって、このコトバはそれを象徴するように思うんですけど」と私。「確かにそうかも。西洋はどんどん変わることはいいことだという風潮が確かにあるわね」と松岡さん。
どうも変わることが苦手らしい日本人が今もの凄く大きな変わり目を迎えていることだけは間違いない。
科学技術経済万能主義を脱却して自然回帰生命尊重の流れに切り替わるのか、それとも少数精鋭の科学技術経済大国をあくまで目指すのか、いずれにしても国民の大多数が今までと同じような物質的豊かさを享受することはまず無理とみたほうがいいだろう。
コメント(6)
この大津波が起きた次の日に、京都で乾物屋の三代目の若ダンと話しをする機会がありまして、来年のわかめ(今年のは去年一年寝かせてあるのがあるから、いけるらしいです)、どうしようと途方に暮れてはりました。
流されたのか、三陸の取引業者と連絡も取れないのだとか。
京都人は、筍にまとわり付くねっとりわかめが、好みなんだとか。ですから、鳴門のしゃきしゃきわかめでは、代わりが利かないのでしょうね。
今年来春と、若竹煮を京都の料理屋で食べるお客さんは、ひとしきりわかめの説明をレクチャーされる事となるのでありましょうか。
投稿者 毎晩晩酌 : 2011年03月29日 22:26
私は関西の人間なので石原知事の都制に直接被害を受けているわけでは無いですが、あれだけ無責任な暴言を吐き、自身は戦争経験も無く、空襲にもあっていないのに知ったかぶりをして好戦的に核武装を唱える、これは青嵐会のときからでしたが、こんな男をよく再選されるものだと思ってました。あの年代は戦争ごっこで育ってますから、戦火で苦しむ人間の事はわからない。戦争は遊び感覚と威嚇としかとらえていないのですよ。
福島原発で一番恩恵を受けているのは東京、東京の消防自動車の一台や二台壊れても怒鳴りこむ筋合いは無いと思いますが。確かに恫喝まがいの事を言って東京消防庁の職員を福島に行かせたのは良いとは言えません。しかし、それに文句を言うなら、それまでに知事自身が土下座をしても消防庁の職員に「東京を救うために行って欲しい」と頼むべきでしょう。
花見を取りやめたのは被災地の方を慮ってというより、自身が楽しめないからでしょう。東北の地道に働いて来られた方達が被災されているのに「天罰だ」と言ったかたですから。
投稿者 お : 2011年03月29日 22:34
本当に石原都知事には煮え湯をのまされたような気持ちにさせられます。今回立候補しないと報道されていたときやれやれと思いましたが、出馬宣言からすぐに今回の震災があり、天も出馬に反対しているにでは?と思いたくなるくらいです。
今までこの人が東京都知事であるのがとても忌々しく、反対意見もあるかもしれませんが、小泉総理が郵政を破壊したのもとても忌々しく思います。郵政の問題は、人件費が嵩むことが一番の問題だったと思うのですが、民間で葉書も手紙も今の料金で黒字にできない事は明白なので絶対に郵政民営は反対でした。小泉元総理にはぶっ壊したことをきちんと修復して欲しいです。
過ぎたことを言っても始まりませんが、次の都知事は石原都知事と東国原だけにはなって欲しくないです。前回は祈りも空しく都知事が石原で何故?都民は阿呆か?と思いました。〔マスコミうけで実質はないから〕。誰がなっても難しいことにこの二人がなると、実質できることがあるの?と。他の人ができることがあるのか今の情報ではわかりませけど、まだましではないかと思っています。
投稿者 nao : 2011年03月29日 23:30
追伸・私は東京都民です。コメントを送った後、誤解を受ける可能性もあるのかと思いましたので付け加えさせてください。
投稿者 nao : 2011年03月29日 23:57
以前上岡龍太郎さんがおっしゃっていましたが、日本語には励ます言葉がないんですよね。英語の「GOOD JOB」や「GOOD LOOKING」に当たる言葉が。「頑張れ」は頑張ってる人に対して使う言葉ではないし。それと「ノブレスオブリージュ」という考え方も。
投稿者 月明かり : 2011年03月30日 20:17
できることなら物質的豊かさを追求する生活から脱却して、このまま、江戸時代の必要最低限で心豊かな生活環境に戻ってほしいものです。
投稿者 hirotan : 2011年03月30日 22:26
2011年03月30日
ラーメン、餃子
整体治療の帰りに大宮駅前の「日高屋」で食事。遅くなって、エキュートもほかの店も閉まっているのでやむなく飛び込んだが、三茶の日高屋よりも美味しいのが意外だった。ラーメンはジャコだしを使っているのが面白い。
整体の女性アシスタントにいきなり「カメは立ちあがりましたか?」と訊かれて一体なんのことだろう???と思ったが、前回たまたま地震の話になり、阪神大震災では前日から水槽のカメが立ちあがっていたらしいので、ウチもカメを頼りにしているというようなことを私が言って、それからほどなくして震災があったのでとても心にひっかかっていたのだとか。私にも何となく予感めいたものがあったのだろうか。
わりあい虫の知らせとか勘が働くほうで、いざとなったら、へたなデータなんかより自分の勘のほうがよほど頼りになるような気がするし、いつの時代も、どんな状況でも結局生き延びられるのは、そういう動物的な勘の働くタイプなんじゃなかろうか?と思ったりもするのである。「なんか若い人たちの中にはメソメソしちゃったり、家から出て行けなくなっちゃってる人もあるんですよね」と聞いて、以前から、科学文明が発達しすぎた結果、若年層において動物的にひ弱な人びとが増えることが、いつか問題になるのではないかと懸念していたが、それがとうとうここに来て露わになった感じがしたものである。
ところで今日は講談社の野間佐和子前社長が急逝されて、社長交替があったばかりだったのでちょっとビックリさせられた。健康に問題があることを自覚してらしたのか、そこにも何か予感めいたものがあったのかと疑うようなタイミングだが、とにかく謹んでご冥福をお祈り申しあげる。
私は時代小説大賞を受賞した時に目録をお手渡し戴いたくらいのご縁しかないのだけれど、あるパーティ会場でホテルマンが私を野間社長と間違えたという珍事があったりしたし、何しろ大出版社の女性社長という存在に興味が持たれ、そういう時は意外と日本人的な遠慮を全くしない私であるからして、いつぞや某ベテラン編集者に「あの社長はお飾りなんですか?」なぞとメチャメチャ失礼な質問をしたものである。「とんでもない!!!外見はおっとりしてらっしゃるようですが、ああ見えてとてもシビアで、なかなかのやり手なんですよ」と聞かされたのを、10年以上たった今でもよく憶えている。
「お飾りなんですか?」と訊いたのは創業一族の社長だったからで、世襲の場合まず、お飾りなんじゃないか?と疑ってかかるのは私の悪いクセともいえる。世襲のほうがまだましかもしれず、天下りのお飾りはもっとたちが悪いと思わせたのは、原子力安全委員会の委員長だの、保安院長だのといった、何ら責任を取るだけの見識も気構えもない人たちによって、重大な物事がいい加減に決められていたという恐ろしい現実である。
コメント(1)
私の友人が台東区在住で、11日の午前中に上野動物園のふだん微動だにしないおとなしい動物がハイテンションに動き回っていたそうで、見に来ていた保育園児が大喜びしたと教えてくれました。東京新聞にも地震雲が出ていたと写真がでていましたが予兆はたしかにあったのかもしれません。でもそれがわかったとしても、逃げ出すわけにもいきませんし。
投稿者 trinity : 2011年03月31日 19:40
2011年03月31日
海老マヨ焼きめし、酸辣湯風スープ
久々のQPメニュー。ご飯にマヨネーズをまぶしてフライパンでパラパラになるまで焼いて、茹でた海老とレタス、万能ネギを加え、醤油、塩、胡椒で味付けするだけ。あまりにも簡単そうなのでついQPの手にのせられてしまった。スープはオリジナル。鶏ガラスープに豆腐とシメジを入れて、塩、醤油、胡椒で味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつけてから溶き卵を落とし、仕上げに酢を加えた。
福島原発につては通り一遍のTVニュースを見ているだけでも、ふつふつと疑問が湧いてくるのであるが、
サルコジが来日までしてフランスが全面協力をしてくれるのは、当然ながら原発推進国として自国の利害を織り込んだものだとしても、まずは感謝すべきなのだろうけれど、日本は科学技術大国のはずなのに、こんなにシンプルな感じのロボットを貸してもらったりするのは、つまり今度のような事態を全く想定してこなかったんだ!!!という事実がわかって愕然とした。ヘリコブターから巨大なバケツみたいなもので撒水したり、消防車のホースで放水したりしている時点で、現場の苦心はともかくとして、何故こんなプリミティブな方策しか取らないのだろうと不審がってはいたのである。絶対に事故は起こりません!というのは外部に対するアピールだけかと思っていたら、当事者たちもホンキでそう思っていたということなんだろうか。もしそうだとしたら、そのあまりの楽天性が恐ろしくて、今後もゆめゆめ信用はなるまいという気持ちになるではないか。
ところで今日ポストを見たら埼玉県議と市議の投票整理券が入っていて、今度の地方選挙は私も投票できるんだ~とは思っても、引っ越してまだ1年も経たないから、だれに入れたらいいのかさすがにさっぱりわからないのだけれど、東京都知事選に投票するとしてもやっぱりわからなかったかもしれない。元マガハの中田さんからも「ああ、今朝子さまは都民じゃなくなってよかったです!!」というメールが来て、確かに候補者の顔ぶれを見たら、千葉県よりイロモノ度が高い感じだから、死に票にならないような選択をするのは頗る大変そうである。埼玉県の上田知事もまだあまりよくは知らないのだが、前に「プライムニュース」で見たのと、こないだの蜷川さんのパーティでナマを見たのと併せて、だれが都知事になってもそれよりはず~っとマシかもと思えるのがウレシイ。
とにかく今度の都知事選では、この際候補者ひとりひとり原発に対する見解を問いたい!と仰言ったのは先日お会いした翻訳家の松岡和子さんで、私なら震災対策をひとりひとり問いたいところである。都民の方々がこの大変な時に当たって、どのような選択をなさるのかに注目している。
コメント(2)
来日したフランスの原発の女性社長は、ニコニコした表情で私に任せといてという感じの口調でとても安心感を受けました。ある意味、自社の利益を織り込んでいるのかは判りませんが、窮地の時こそ、冷静で、ニコニコした表情とまではいかないまでも、このように安心感を与えるような人が知事になってくれないかなあと思います。どこかの知事さんのように不機嫌で横柄な態度でマスコミと接しておきながら、選挙前になると良い人に変わるような人には知事にはなってもらいたくないなあ。。。
投稿者 hirotan : 2011年03月31日 23:05
玄侑宗久さん(福島県三春町にお住まいの僧侶、作家)のサイトに、飯館村の避難に関するIAEAと国の見解の相違について「国の見解が甘すぎる。野菜はすぐに全面出荷停止措置を取るのに、村民の避難には大胆な手段は取らないようだ……」とありました。今朝子さんのおっしゃるように国や東電のあまりの楽天的、能天気なありようは恐ろしい限りであります。
投稿者 は : 2011年04月01日 21:01