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2010年07月16日
フォー、ベトナム風春巻きほか
東京芸術劇場で野田秀樹作演出「ザ・キャラクター」を見た帰りに乗馬クラブのSさん、スラッシュの守部さん、守部さんの友人Oさんと一緒に池袋の「フォーベト」で食事。
宮沢りえ、古田新太、チョウソンハ、美波といった演劇通好みのスターに橋爪功と銀粉蝶のベテランを加えた配役で期待が持たれた舞台だったのだけれど、正直いってガッカリしたことをハッキリ書いておきたいと思う。オウム事件を何らひねりもなくドキュメンタリーに近いほどまともに扱いながら、作者が事件そのものに対する読み解きを完全に怠った戯曲といわざるを得ず、こうした題材に取り組む場合の物書きとしての責任を指弾されてしかるべきだろう。ギリシャ神話をアナロジーとして用いながら、ラストにそれが全く活かされない点で、結果書き損じた作品と判断すべきなのかもしれない。野田秀樹はこの手の「事件」をまともに扱うとよく失敗する。「オイル」のときと同様で、文芸誌に戯曲を掲載すると余計に失敗作になりやすいのかも。
ところですでにご投稿も頂戴しているが、増井光子さんの訃報にはショックを受けた。乗馬が趣味という共通点によってラジオ番組でご一緒し、今年5月のオークスでお会いしたときもお元気だったし、私とは比較にならないくらい乗馬歴も技術もお持ちの方だったのに、落馬で客死なさったというのだから、やはり人生何が起きるかわからないものである。お会いしたときは、これからまだまだエンデュランス競技でオリンピックを目指すと仰言ってらしたから、それが果たせずに無念だったか、あるいは馬に乗って迎えた最期に存外満足をなさっておられたのかは知らず、謹んでご冥福をお祈り申しあげる。
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コメント (1)
「星と輝き花と咲き」、入手しました!待っていた新刊書を書店で見つけて買う快感は、いつもながら格別です。著者インタビューも、やっと見れて、<アマゾン>から入るのかと思ったら、<講談社HP「書き下ろし100冊」>から、たどり着けました。
元祖アイドルと元祖追っかけの話とは、歌舞伎のミーハーファンで、文楽や寄席にも出かける私には身近な気がしますが、早く読みたい気持ちと、読み終わってしまうのが勿体ない気持ち、両方です。でも8月末の女義の会にはぜひ、伺いたいので、その前に読んでおかなくては。
投稿者 ウサコの母 : 2010年07月16日 23:01