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2010年02月06日

鶏肉と大根と人参の炒め煮

一昨日のQPで見た料理。鶏肉は酒と醤油をしっかり揉み込んで、先にさっと炒めていったん取りだしておく。分厚い銀杏切りにした大根と乱切りにした人参を炒めて酒、醤油、水と砂糖少々を加えて柔らかくなるまでじっくり煮込み、鶏肉をもどしてからさらに煮込む。大根と人参は表面が崩れそうになるくらいまでしっかり炒めるのがポイント。そのほうが味がしみやすい。
 NHKBS「週刊ブックレビュー」の録画を見ながら食事。この番組を録画したのは拙著「円朝の女」が取りあげられると聞いたからで、取りあげてくださったのは「なんでも鑑定団」でお馴染みの中島誠之助氏であった。3人の評者が3冊ずつ取りあげ、内の1冊は3人で読んで合評するという形式は以前と変わらず、全然タイプの違った評者が、タイプの違った本を推薦なさるのがこの番組の魅力だろう。おかげで私もときどきこれを見ると思わぬ本を買ってしまったりもするのである。で、自分の本が評されると、全然タイプの違った方に共通する感想もあったりするのが聞けて非常に面白いのであった。
今回の「円朝の女」評に限らず、拙著をお読み戴いた方にはよく、妙な臨場感があって、まるでそこにいるみたいだとか、その人に会ったことがあるみたいだとか言われるのだけれど、本人的には、むしろそうじゃない小説というものが想定できない。目の前に浮かんで見える風景とか人物とか、要するに自身の妄想をくっきりと写し取るのが小説だと思っていて、私はいつも書きながら、本人的にはもっとクリアに見えている風景だったり人物だったりするのに、文章が稚拙なせいで小説にするとイマイチぼやけた印象になるのが歯がゆくてならないから、小説に臨場感があると言われるとフシギな気持ちになり、いっそ私の脳みそを断ち割って、もっともっとクリアな風景なり人物なりをお見せしたいように思われるのだった。その昔に見たクリストファー・ウォーケン主演の「ブレインストーム」という映画で、脳内のあらゆる情報をアウトプットする装置が登場したときに、私が欲しいのはコレだぜ!と思ったものであります(笑)。なお「週刊ブックレビュー」は明朝9時からBSハイビジョンでの再放送もあるようです。


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コメント (1)


今朝、楽しみにして観ておりました。
ファンとして、とっても誇らしい時間でした。
泉麻人さんが、どうやって調べられたのか・・・と
おっしゃっていて、またまた誇らしく・・・。
臨場感を感じられない小説は、のめりこめないですね。
すばらしさを噛み締めながら、また、再読します。
すばらしい作品、ありがとうございます!

投稿者 彩の女 : 2010年02月06日 22:15

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