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2009年12月17日
しゃぶしゃぶ
旧友の河合真澄さんと銀座の「ざくろ」で食事。最初は鮨にしようと思って、「次郎」や「久兵衛」ではない銀座の名店をわざわざ幻冬舎のヒメを通じて「ゲーテ」編集部に問い合わせてもらったのだけれど、オススメ戴いた2軒ともすでに予約で満杯状態だったので、急きょ方向性を完全に変えてしまったのでした。
河合さんが現在先生をしている大学は、橋下行革のあおりを受けて工学部に特化した大学に生まれ変わるべく文系の学部が全廃されることになり、「別にクビになるわけではないんですけど、いわば事業仕分けの真っ最中で大変なんですわ~」とのこと。少子化によって今はいずこの大学も大変そうで、ことに文学部なんて世の中の役に立たない学部は要らないという雰囲気になってきたらしく、「文学部が残るのはもう旧帝大のナンバースクールぐらいでっせ。早稲田かてあっさり無くしてしもて、ホンマだらしないわ」と聞けば、「確かに村上春樹が出たんだから、今ならそれだってウリになるのにねえ」と私も言うのだった。もっとも河合さんの学校もかつては河野多恵子氏や富岡多恵子氏を輩出した文学の名門だったのである。
それにしても、今や大学は就職に至る過程にすぎないと認識されていることが、受験生を持つわが妹の話を聞いてもわかるのだが、複雑な受験システムによる選別方法が巧く機能しているとはとてもいえない感じで、河合さんに限らず近ごろ大学関係者の話を聞くとますます日本の若者の現状と未来を憂えずにはいられなくなるのである。
それに今は大学にもモンスターペアレンツが出没し始めているそうで「ガッコに電話をかけてきて、自分はOO町議やぞという脅し文句を吐くのがいてますねん。まだ国会議員とか府議とか言うなら話がわかりますけど、町議やゆうて脅されても、こっちはハア?ちゅう感じですやん(笑)」「それアホやで。あんたアホちゃうか!て怒鳴り返したりいな」と私が言えば、「おたくアホの見分け方て知ったはる?あんた、アホやなあ、て言うたら、ほんまうちアホやねんて相手が言い返すのがフツーでっしゃろ。相手が怒りだしたらそれが即ちアホですねん。そやからアホには絶対あんたはアホやてホンマのことを言われへんねん」てな具合に河合教授とはいつも漫才のようなやりとりになってしまうのでした(笑)。
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