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2009年12月03日
鶏肉と椎茸と白菜のスープ
干し椎茸の戻し汁をベースに塩、酒、胡椒でシンプルに味付けした出汁に生姜の薄切り、長ネギのぶつ切り、干し椎茸、鶏もも肉、白菜を入れて煮込んだもの。QPではこれを煮込まずに蒸していたが、わが家には大きな鉢と蒸し器がないために土鍋で作った。QPの先生は煮ないで蒸すからこその味わいを強調なさっていたけれど、煮ても体の暖まるけっこう美味しいスープができましたよ。
食事しながらNHKの「クローズアップ現代」でマイケル・ムーア監督のインタビューを聞く。
この人の作品はドキュメンタリーとはいえ毒気のあるユーモアが面白くて何本か見ているが、マスメディアが多くの人びとの恐怖心をかき立てることで消費行動に結びつけ、体制を強化することにもつながるという切り口は卓見だと思われて、日本にもむろん同様の現象が起きているのを実感するし、とどのつまりは資本主義の行きすぎが一握りの人間だけに富を集中させ、多くの人を困窮に陥れてしまった事実を暴き、それを否定するのもよくわかるのだけれど、実際問題として、いわゆる先進諸国にはもはや多くの人の労働が必要とされない時代に突入してしまったという現実はどう解決すればいいかという疑問は残るのだった。各国がいっそ鎖国をして、自国の需要と供給だけでまわっていくようにするなんてことはもはや無理なわけだし、地球上で爆発的に人類が増えている以上、労働力はローコストを目指し続けることになるだろうし、一方でロボット化もどんどん進むだろうし、そうなれば一体何をして暮らしていけばいいのかという問題にたちまちぶち当たってしまうのだった。ムダの削減というが、それこそ人類そのものがムダであることを自覚させられざるを得ない時代に突入して、ようやく人は皆すべて平等であるとの認識をリアルに持てるような気もするし、それはそれでまた悪くはないようにも思えるのですが……。
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