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2008年02月01日
豚の味噌漬け
昨日のQPで見た料理。赤味噌、酒、みりん、ハチミツを併せた味噌床に豚ロース肉をひと晩漬け込んで焼いた。同じ味噌床に長芋を漬け込んで、これは生のまま付け野菜に。ラップを使えば少量で済む。焦がさないように、味噌をしっかりと拭き取って弱火でじっくり焼くのがポイント。
昼過ぎに広尾の中央図書館に行って調べ物をしたのは自分の小説ためではない。
去年の暮れに集英社の伊藤さんからお電話で文庫の解説を依頼され、最初はきっぱりとお断りした。私は原則的に他人様の書評と解説はご遠慮していて、これは引き受けだすとキリがないためであるが、これまで例外として戸板康二全集の解説を引き受けたのは、恐らく今日の現役作家で生前の著者にお目にかかっている人はほとんどいないはずだし、私が依頼されるのは当然かもしれないと思えたからだ。で、伊藤さんにもその旨を申し上げたのだけれど、「ああ、残念です。阿刀田先生もきっと松井さんなら面白いものを書いてくれるんじゃないかと、仰言ってらしたんですが……」といわれて「ええっ、もう御本人に私の名前を出しちゃったの! ならお引き受けしないわけにはいかないじゃない」てなわけで文庫版阿刀田高傑作短編集の解説にも名を連ねるはめになった。
もっとも阿刀田さんの本は昔から好きでよく読んでいたのは確かで、そもそも前に伊藤さんにもその話をしたのがいけなかったのだけれど、なにせ相手は文芸界きっての博識碩学だから、解説となればこれが実に厄介である。
全5巻すべて女流作家の解説付きで、それぞれ1巻ずつ「ミステリー」とか「ホラー」とかのくくりになっているのだが、こちらにふられたのはおまけに「ペダンチック」だから、そりゃあなた殺生な〜といいたくもなります(笑)。
ああ、これはきっとあの本の引用だろうなあと思っても、書くとなれば一応確認しておかないわけにはいかないし、私は阿刀田さんのような膨大な蔵書があるわけでもないので、広尾にまで足を伸ばすことになってしまい、行ったら行ったで自分の仕事をそっちのけで図書館の闇に引きずり込まれ、結局帰るころは真っ暗でした。
そんなわけで、編集者の皆さま、やっぱり私には文庫の解説を依頼しないほうがいいと思いますよ(笑)。
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