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2008年01月31日

涮羊肉、三不粘ほか

 角川春樹事務所の原重役から毎夏「ラムしゃぶの会」にお招きを戴くのだけれど、去年の夏は私がバタバタしてたので延期となり、今日1/30ようやく評論家の細谷氏や元PHPの熊谷氏を交えて歓談しながら美味しいラムしゃぶを頂戴した。この料理についてはブログで何度も触れたが、淡泊な子羊ロースの薄切りをしゃぶしゃぶにしてニンニク、生姜、香菜、ニラ、豆腐餻、豆板醤ゴマだれ、老酒、ごま油、酢、醤油を混ぜたタレで味わう北京料理で、日本のしゃぶしゃぶの原型でもある。神田の「龍水楼」ではおまけに野菜と餃子とラーメンついていて、とにかく一度食べたらやみつきになる味で、今日もお腹がはちきれそうなくらい食べてしまった。デザートの三不粘は澱粉と油と砂糖と粉と卵の黄身を炒めて作るらしいが、粘つくように見えて文字通り皿にも箸にも歯にもくっつかないスライム状のふしぎな食べ物である。
 細谷氏は前回、前々回もご参加で、熊谷氏は今回が初めてだが、ふたりとも旧知の仲で、というより細谷氏が評論家としてデビューなさったのもPHPの「歴史街道」なのだそうである。で、その細谷氏はついに三階建ての堂々たるマイホームを完成。そのうちのなんと150畳分が書庫スペースで、蔵書5万冊に加えてコミック本1万冊、DVDやVTRを山ほど所持なさっているというお話だから、まんま図書館のような新居を一度みんなで見学に行きましょう!という話になった。細谷氏にいわせると、本はまだまだ買い足りないのだそうで、「いや〜、行く本の流れは絶えずして……って感じですよね」という発言に一同のけぞりながら爆笑。
 「龍水楼」を出て神保町の喫茶店に移ってからは、色んなアンソロジー企画の話や出版界の諸問題を考える率直な意見が続出するなか、集英社の八代さんがひょっこり現れたのでびっくり!神保町は集英社の縄張りでもあるので、現れても別にふしぎはないのだけれど、「きょう音田から渡されたコレを持って帰って読もうと思ってたんですよ」と見せられたのは私が「小説すばる」に連載する『道絶えずば、また』のゲラでした(笑)。私のほうもちょうど同じ集英社の伊藤さんに頼まれた文庫解説用のゲラを電車の中で読むために持参していたので、ご返杯にそれを見せて、「きっとゲラ同士の合い寄る魂で、お互いここに導かれちゃったんでしょうねえ(笑)」と申し上げた
のであります。


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