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2007年11月20日
上海蟹ほか
新潮社の小林姐さん、田中範央氏、青木大輔氏と市ヶ谷の「中国飯店」で会食。
「上海蟹食べましょう〜」という、この季節ならではの姐さんの提案で、待ってました!とばかりに飛びついた私であります(笑)。前菜に出た上海蟹の老酒漬けはなんともウレシイ味で、定番の味噌もたっぷり頂戴した。
姐さんからは知り合いの骨董屋でゲットしたというドイツ製とイギリス製のカメ骨董をプレゼントされました(^^)/イギリス製のペンダントは小さなカメの甲羅を開けるとウサギが飛び出してくる!という凝った作りの品で、小さすぎて写真に巧く撮れないのが残念。
ところで今日は具体的な仕事の話はヌキにして出版業界の四方山話をしたが、アメリカの出版界はM&Mが非常に盛んで、どんどんと合併が進み、今やほとんどが2大出版社の傘下に収まっているという話を姐さんから聞いて、「なぜ日本の出版社は合併しないの?」と尋ねたところ、「そりゃ株を上場してないからですよ」と、いともあっさりと答えられた。なるほど!そりゃそうだ。確かに日本の出版社で株を上場しているのは角川書店、幻冬舎、福武書店、学研と、五本の指で数えられるほどしかなくて、多くが非上場で世襲オーナーの下に社員が集っている形態なのだ。
「つまり僕らは個人商店の丁稚や手代みたいなもんなんですよ」と青木氏は仰言るが、それでいて上場しないからこそ編集者の給料は高いのである。非上場の各社すべて人件費の占める割合が異常に大きい歪な経営状態だけに、もし上場すれば編集者の給料ダウンは必至らしい。こういうことも他業界の方はあまりご存じないだろうし、私にはけっこう面白い話だったのでブログに書いてみました。
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コメント (3)
上海蟹はよく聞くのですが、手でつかんでかぶりつくのでしょうか?一度食べてみたいと思ってるんですが。
出版社の話はおもしろいですね。人件費以外は安く抑えられるのかな。編集者のお給料がダウンしたら人材は流出しちゃうのかな……
投稿者 ぱぐ : 2007年11月20日 06:53
>手でつかんでかぶりつくのでしょうか?
この店は解体して出してくれたので助かりました。小さい蟹なので自分で解体するのは大変です。
>人件費以外は安く抑えられるのかな。
紙代とインク代と通信費にかかるくらいですから出版社は1人でもできます。
>編集者のお給料がダウンしたら人材は流出しちゃうのかな……
そもそも「編集者の人材」というか人的能力は何を指すのかがよくわからない商売のような気がします。まあ売れる本を出す人が一番の人材だとすれば、370万部の大ベストセラー(金持ち父さん貧乏父さんシリーズ)を生んだ編集者は会社を辞めていませんが、給料がもの凄く上がったのかどうかは知りません(笑)。
投稿者 今朝子 : 2007年11月20日 08:35
お返事ありがとうございます。
そうか、出版社は一人でもできるんですね。なんとなく大きな出版社ばかりを考えていました。幻冬舎の見城さんは独立なさっておもしろい本を連発されていますが(松井さんの本もありますね)、あれこそ編集者、という感じがします。
投稿者 ぱぐ : 2007年11月20日 21:48