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2007年11月01日
カブと鶏のゆず味噌煮
久々のQP料理である。カブと鶏モモ肉を味醂と味噌で煮て、柚皮のすりおろしを加えるだけ。味醂と味噌は同量で、味噌は香りを逃がさないよう、2回に分けて入れるのがポイント。カブは厚めに皮を剥いて、煮くずれないようにする。葉は別に茹でてトッピング。鶏肉は塩と酒で下味して薄力粉をまぶして煮ること。簡単に作れて、もてなしのメニューにもなる。寒い時期にオススメだ。
中日優勝おめでとう!ナカ3日で投げて失点1で抑えた日ハムのダルビッシュ投手もあっぱれ!だが、それにもまして限りなくパーフェクトゲームに近い投球をしつつ、非情の采配で交替させられた山井投手は素晴らしかった。今年はとにかく中日ファンに付き合って球場に行ったので、以来ずっと応援してました(笑)。
コメント(4)
今年球場では一度も観ていないんですが、でもファン歴は長いのでうれしいです。はじめて日本一になったドラゴンズを観ました。
応援ありがとうございました。
投稿者 ぱぐ : 2007年11月01日 21:50
カブと味噌とかしわ(鶏肉)新しい発見です!!
今日から冬気温、明日あたり挑戦してみたいですが、味醂と同量のお味噌は白味噌?でしょうか。
今頃「吉原手引草」にとりかかっています。
投稿者 おゆき : 2007年11月02日 22:46
味噌は白っぽい信州味噌が見栄えがいいようですが、別にどんな味噌でも構わないと思います。関西でいう白味噌(西京味噌)は甘くなりすぎるので避けた方がいいかも。
投稿者 今朝子 : 2007年11月03日 01:15
早速のアドバイスありがとうございます。
お写真の味噌の色が白っぽかったので関西人の私は「西京味噌」?かなと。味醂と同量ですから信州味噌なんですね。
投稿者 おゆき : 2007年11月03日 22:53
2007年11月03日
シマアジの刺身、白和え、京芋と茄子の揚げ浸し、古白鶏と九条ネギの鍋、だし巻きほか
今日11/2は午前中から「料理王国」の取材を受けて目黒区の某所で撮影。とにかく延々と食べ物の話ばかりしていて、編集者の田村さんが「そういえば三軒茶屋にはいいお店がたくさんありますけど、僕が気に入ったのはここなんですよ」と教えてもらったのが9月にオープンしたばかりの「木村商店」という酒場兼小料理店。で、帰宅後に仕事をしていたらスラッシュの守部さんから夕食を共にしないかという誘いのメールが来たので、さっそく2人で入ってみた。さすがに「料理王国」の方が推薦なさるだけあって、リーズナブルなお値段で何を注文してもそこそこ美味しく食べられたし、全く独りで切り盛りをなさってるわりには料理が速やかに出てくるし、それでいてご店主の人柄のせいか妙にのんびりとした雰囲気でくつろげるいい店だった。場所は駅のすぐそばで、地酒が結構そろっているので三茶に来られた呑兵衛にオススメしたい。
2007年11月03日
レモンステーキ、魚介の鉄板焼きほか
22日博品館の朗読会の件で米朝事務所の大島さんと打ち合わせを兼ねて近所に新規オープンした店で食事。
新作の執筆を前にたまたま幕末関係の資料漁りをしていた私は、昨日のマスコミを賑わした自民・民主連立構想頓挫の騒ぎを見て、要は公武合体(笑)のつもりなんだろうか?と呆れたのだけれど、外圧が強まると、すぐにまとまったら何とかなるように考えたがるのは、この国で政事を任される連中が昔から、まあ、言っちゃなんだけど、弱虫が多いからだとしか思えません。そもそも弱虫に理念を求められるはずがないとしても、55年体制崩壊後の理念なき彷徨は凄まじいものがあって、とにかく連立でもなんでも結構だから、せめて企業合併に伴うリストラ並に議員削減くらいしてくれ!と言いたくなるのは私ばかりではありますまい。
ところで外資の侵略を恐れた企業合併もお盛んだけれど、リストラの理由が立ちやすくなるという以外のメリットってそんなにあるんだろうか?たとえばデパートなんか、今の時代に大きくなったらゼッタイ安泰と確信を持っていえるんんだろうか?なんて話を大島さんとしていたが、昔から出版社だけは倒産や身売りはあっても合併の話はまず聞かないし、むしろ分裂のほうが盛んである。かといって大手出版社になればなるほど、出版物にこれといった明確な理念が貫かれているわけでもなくて、無思想無節操もいいところなのだから、別に合併したってよさそうなものなのに、決してそれをしないのは、合併して合理化するメリットがないからだろう。これは興行会社もそうで、両者に共通するのは合理化があまり意味をなさない水商売だという点である。そのいい加減な水商売が意外に長持ちするのはこれまた不思議な現象で、
現代の日本企業の中でもかなりの古参の部類に入る興行会社や出版社を知っている私と大島さんは、中にそうたいした人材が要るとも思えないのに、ホントよく保ってるよねえ……でも、いつまで保つんだろう?と首をひねり合ったのでした(笑)。
2007年11月04日
五穀米弁当、根菜サラダ
乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
絶好の乗馬日和でレッスン自体は快調にこなせたのだけれど、2鞍共に乗ったのは結構厄介な牝馬でした(-.-);
最初の牝馬はどういうわけか♀を見るとその気になるので注意してくれといわれるし(それってレズってこと?)、次に乗った牝馬は超♂嫌いで、騸馬の馬房と見れば蹴りを入れ、馬場では♀が来ると後にくっつこうとしてバーッと走りだしたりするので、とてもキケンなのである。それにしても、うちのクラブを見ている限り、馬の♀はどうも♂嫌いが多いようで、だから発情期でも当て馬なんてことをしないと巧くドッキングできないんじゃなかろうか?なんて考えてしまう。
うちのカメを見ていると♂は一方的に♀を追っかけまわすのであるが、今のところ♀はただ逃げまわるばかり。♂はとにかくコーフンして甲羅から出てる部分を噛みちらかすというとんでもないDVに及ぶから、♀は見るのも気の毒で、逃げて当然なのである。
昔わが家で猫を飼ってたときは、♀が発情するといかにもヘンな声を出して悶えるから、近所の♂が文字通りの猫なで声で寄ってくるのだが、それでいていざ♂が行為に及ぼうとすると♀は激怒してフーと吹きまくり、うっかりそばへ寄ろうもんなら顔を引っ掻かれて♂は血だらけになりながらも退かずに耐えている。そっちから誘といてからに、一体どないせえちゅうのや!と私が♂猫なら怒って言うだろう(笑)。
とにかく動物界の♂♀関係で、人間なんて相当にラクなほうなんだから、ふられるのが怖くて女性に声がかけられないなんてジョーダンじゃない!もっと頑張んなさいよ!と私は近頃の若い男性諸君に申し上げたい。少子化の責任の大半は君たちにあるといっても過言ではありません(笑)。
帰宅後TVを見て小沢辞意表明にアゼン!要はこの人なんとか早く民主党を党首を辞めたくて何かきっかけを探してたんじゃなかろうか?
2007年11月05日
ブロッコリーのパスタ、フレッシュトマトのパスタ、甘エビの燻製ほか
元マガジンハウス社の中田さんがN賞受賞のお祝い物をご持参でお越しくださるというので、近所の燻製屋「ヌーベ」でテイクアウトした燻製類と手製のパスタでお迎えした。
そのお祝い物を、見る前から私は大いに期待していたのは何故かというと、受賞が決まった直後に中田さんからメールが来て、わが家の♂カメ俊寛の写真を全体と側面と顔の部分に分け撮りして送るよう指示があったので、これはきっと俊寛をモデルにしたぬいぐるみか何かを頂戴できるのではないかとにらんでいたのだが、小箱からあらわれたのはなんと金無垢のブローチで、写真だとわかりにくいけれど、ナマで見たら顔も甲羅も四肢もあまりにもそっくりなので驚いてしまった!今後外出の際にはこれを胸につけて、文字通り輝ける俊寛の勇姿を世間で大いに見せびらかそうと思います。
コメント(1)
すてきなお祝い物! こんな凝ったプレゼントも出来る世の中なのですね〜。俊寛の眼に宿る青色(ペールグリーン?)もとても綺麗だと思います。これで馬に亀も乗る時代が・・・(なんちゃって)
投稿者 ふみ : 2007年11月06日 11:35
2007年11月06日
刺身、煮物ほか
今日は世田谷文学館のインタビュー取材をスラッシュの事務所で受けたあと、自宅で「通販生活」の撮影があり、紹介商品が精米器だったので、まず玄米を精米してご飯を炊き、おにぎりを作るところや、食事するシーンを2時間半に渡って撮られた。編集者の須川さんが撮影に使用するおかずをご持参になり、ご飯を3合も炊いたので、スラッシュの守部さんを呼んで晩ご飯を共にしたが、あんまりご飯が美味しかったので、なんと私はおにぎり2個とご飯を2膳も!食べてしまい、お腹が張ってく、くるしい〜(-.-);
ところで守部さんとTVで小沢辞任撤回のニュースを見ながら「何を考えてたんだろうねえ?やっぱり躰が悪くて辞めたかったんだろうか?」「ああ、そうかもよ〜。でも、これで民主党は大打撃だよね〜」「そりゃそうよ。たとえば文藝春秋の社長が新潮社の社長と合併話をして、うちの社員が作る本はさっぱり売れる見込みがないんでいっそ合併したほうがいいと思ったんですなんて言ったら、かりにそれが本当だとしても、社員の立つ瀬がないじゃん。そんなことフツー言う?」 「ほんとよね。なぜそんなんなこと言ったんだろ?もしかして、小沢って自民の回し者だったりして」「ああ、そうかも。中に入って内側から崩壊させる戦略だったのかも」「だとすると小沢って、要は『トロイの木馬』……」(両人爆笑)でした。
2007年11月07日
野菜炒め
冷蔵庫にあった茄子に豚肉、ニラ、モヤシ、シメジを足して炒め、生姜汁と味醂と醤油を合わせたタレで味付け。今日はとにかく原稿を書いてる途中でいろんな雑用が挟まったので、キリのいいところまで仕上げるのに時間がかかって、イマイチ晩ご飯には熱意が注げなかった(-.-)
それにしても小沢辞意表明騒動の顛末は全く腑に落ちない。すべて小沢が民主党での独裁体制を強めるために仕組んだシナリオだなどという見方もある!ようだが、それっていくらなんでも穿ち過ぎじゃないのかしら。ただ本人が凄く疲れていてキレただけなんじゃないの?なんて思ってしまう私も疲れてるんでしょうねえ、きっと(苦笑)
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松井さま
いつもお世話になっております、クロワッサンの船山です。実は取材のお願いがございまして、メールを差し上げています。進藤さんの名刺が見つけられず、ここに書き込んでいます。「着物の時間」という着物のページ、京蔵さんにも出ていただいたページにご登場をお願いできないかと考えています。直接の担当は私ではないのですが。
進藤さんにお問い合わせしたほうがいいですか?
もしそうでしたら、ご連絡先をお教えいただけると幸いです。お忙しいところ、恐縮ですが、よろしくお願いいたします。クロワッサンの船山より。
投稿者 船山直子 : 2007年11月08日 16:58
2007年11月08日
ポークソテー、シーザーサラダ
国立劇場で「摂州合邦辻」を観た帰りに近所で米朝事務所の大島さんと花の会の池田さんと食事。
「合邦」の玉手御前という役は、扇雀を名乗っていた坂田藤十郎が弱冠二十歳で伝説的な名演技を披露したにもかかわらず、東京では確か初演となるはずで、この際ひとりでも多くの方に観てもらいたいと願うのは、何も親戚の身びいきではなく、この芝居を「本行」に則してここまできちんと上演できる役者は、もう二度と現れないという気がするからである。にもかかわらず、夜の部(といっても午後4時開演!)はきょう1日だけで、あとはすべて午前中に開幕するというのだから、そもそも国立劇場の公演スケジュールは一体誰に見せるつもりで組まれているのだろうか(-.-)
ともあれ藤十郎が玉手御前を演って、今回も何が一番いいかといえば、やはり芸がいまだに若々しい点だろう。年齢を考えると、見た目の若さも驚嘆に値する。
玉手御前という役にとって若さが非常に重要なポイントだと私に気づかせてくれたのは、文楽の人形遣いで早くに亡くなった豊松清十郎である。私は彼の玉手御前を見て、趣きは異なるが、まるでジャンヌ・ダルクのように、独りで思い詰めて、誰にも頼れず、一身を擲って突き進むしかない、若い女の悲劇を感じた。若い女だから、そこまで思い詰めてしまったのだと感じさせるものがあってこそ、この芝居は西洋的な概念の「悲劇」たり得るのである。
藤十郎が今回素晴らしいのは「手負い」になってからのセリフだ。「不義でないとのいうわけは」とある現行の歌舞伎台本を、本行の浄瑠璃通り「恋でないとの言い訳は」とし「恋……」と一言いって息を詰め「でないとの言い訳は」と続けるところで、義理の息子に偽りの恋をしかけているつもりでも、武智鉄二師のいう「深層心理」では本当に恋していることを匂わせた。それは決して継母の熟れた肉欲を伴う恋ではなく、清純な娘心の延長線上にある恋と感じさせたのは藤十郎の芸の若さだろう。
ところで「手負い」のくだりを中心に芝居全体を浄瑠璃の本行に則したものとしながら、大詰めの幕切れを通し上演のまとめのかたちにしたのは明らかに脚本と演出の失敗で、せっかくの劇の流れが途切れて感興を削ぐこと夥しい。また配役面では現時点でそこそこのベストメンバーを揃えているにもかかわらず、今ひとつ舞台が盛り上がらなかった憾みはある。先月の舞台ではあんなに張り切っていた三津五郎が、全く精彩を欠いて見えたのは、観客の入りがふるわないせいだろうか。名前は出さないが、役者を廃業させたいくらいヒドイ御曹司役者も出ていて舞台の邪魔になる。そのいっぽうで上村吉弥や片岡愛之助の活躍と成長を見るにつけても、血縁による世襲が必ずしも良いシステムではない証拠を得たような気がした。
コメント(3)
私も昨日見にいってました。
「摂州合邦辻」は梅幸の玉手しか見たことが
ありませんが、梅幸の玉手のように俊徳丸への
恋心がはっきりわかる演じ方よりも、今回の山
城屋さんの玉手の深層心理で恋しているとした
方が芝居の後味はよかったな、と思います。
勿論、梅幸の玉手もそれはそれで素晴らしい
物でしたが。
某御曹司に関しては、舞台でせりふ忘れて
立ち往生しないだけましかと。
ところで、もしかしたら私の横の席で台本を
読んでいた方は、松井さまかと思いましたが、
たぶん勘違いかな。
投稿者 羊猫 : 2007年11月09日 12:23
>もしかしたら私の横の席で台本を
読んでいた方は、松井さまかと思いましたが、
別の方だと思います。私は台本を持ってないし、幕間は3人組でおしゃべりしてました。それにしても世間は狭い!うっかりしたことは言えませんね(笑)。
投稿者 今朝子 : 2007年11月09日 13:56
25日に東京まで遠征して見に行く予定です。皆様の書き込み、大変参考になりました。
「摂州合邦辻」は「合邦庵室の場」しか見た事がありません。しかも菊五郎丈しか見た事がありませんので、藤十郎丈の玉手午前は楽しみです。
某御曹司の事は、ただただお父上が気の毒だなあ、といつも舞台を拝見した時に思っています。
私は愛之助さんのファンなので、松井様の書き込みとても嬉しく読ませて頂きました。一生懸命頑張る方が良いお役をさせて頂けるシステムになれば嬉しいですが。
投稿者 おゆき : 2007年11月09日 23:09
2007年11月10日
海老のサラダほか
シアターコクーンで「カリギュラ」を見た帰りに近所の「春秋」で萩尾望都さん、ポプラ社の矢内さん、白水社の小山さんと一緒に食事。
何しろ主演の小栗旬が文字通り今年度随一の「旬」の男優だからして、超プレミアチケットで立ち見満杯の興行だけに、ナマ小栗を観られただけでもラッキー!とすべきだろう(笑)。けれど正直いって、イマイチ納得がいかない舞台だった。
小栗旬はこれまでも蜷川演出の舞台に何度か出ていて、私はけっこう買っていたのだけれど、シェイクスピア劇とちがって、カミュの不条理劇となると流石に手に負えないという感じだ。とにかく一本調子だからセリフが粒立たず、理詰めのセリフでさまざまな観念論を展開するこのドラマの抽象性が消し飛んでしまい、結果ラストがなんだか「リチャード三世」を見ているようになったのは戴けず、そもそも戯曲に対する取り組みが違っているのではないかという気がしてしまう。セリフだけを聞いているとやや三島戯曲の持ち味に似てアレゴリーとアフォリズムの応酬といった感があり、むしろ密室的な空間におけるスタティックな演出で見たほうがこの戯曲の持つ抒情性も巧く生きるのではないかという気もする。大昔の松浦竹夫なんかが演出したほうがよくわかったりなんかして、と私は思い、望都さんは「昔の市村(正親)さんで見たかったですね」と仰言ったのだった。矢内さんは卒論がカミュだったそうで、カミュの言葉を肉声で聞けただけでも大満足とのことでした。
ところでポプラ社刊行のコミック誌「ピアニッシモ」を頂戴したら、望都さんが漫画でガラパゴス紀行を載せられていて、そこに私も漫画キャラ登場してます(^.^)ゞ
コメント(4)
松井様
随分前の日記ですが、今でもずっと心に大きく残っておりまして失礼いたしました。
松井さんが仰るマイナスの点は理解致しました。
カリギュラは小栗さんご本人も、お忙しくて準備時間のない事が残念だと、もっと納得いく準備をしたかったと、仰っていた舞台ですが、それでも最善を尽くされた稽古、本番で、日毎に回を重ねるごとに成長されたのか、私が観にいった公演は見事でありました。
若干25歳の多忙な役者が、もの凄いオーラで、不条理に立ち向かうカリギュラを体現されていました。
立ち姿、動作の美しさにも思わず心を打たれ、三時間の長い作品のソワレでしたが、声も素敵でした。
大変図々しいお願いですが、もし、よろしければ、
>小栗旬はこれまでも蜷川演出の舞台に何度か出ていて、私はけっこう買っていた
と仰ってくださっていらして、彼のどこを松井さんは買っていらっしゃるのかをお聞かせ頂けますでしょうか。
投稿者 マロン : 2008年03月16日 18:00
「お気に召すまま」や「間違いの喜劇」を見て、まず役者ぶりの大きさを評価しました。肉体的に恵まれているだけでなく、内なるエネルギーが大きいというのでしょうか。それがストレートに発散できて、小器用でなく素直でナイーブな役者といった印象でした。
投稿者 今朝子 : 2008年03月16日 21:06
松井様
早速、お返事を頂きまして、ありがとうございます。
大変嬉しく、ひとこと、ひとことを読ませて頂きました。
心よりお礼を申し上げます。
投稿者 マロン : 2008年03月16日 21:26
松井様
早速お返事を頂きまして 有難うございます。
大変嬉しく、おひとこと、おひとことが心にしみて
有り難く読ませていただきました。
心より御礼を申し上げます。
投稿者 マロン : 2008年03月16日 21:30
2007年11月10日
牡蠣と長芋のジョン
前にQPで見た料理。ジョンはピカタのようなもので、韓国料理だそうである(知らなかった!語感からイギリス料理かと思ってた(笑))。ごま油で炒め、コチュジャンと酢醤油、おろしニンニク、長ネギのみじん切りを合わせたタレで食す。
近ごろつくづく年を感じるのは、家の中でしゅっちゅう物をなくして捜すのに手間取ることだが、これは何も年のせいばかりではない。ここずっと宅配便や郵便物やFAXが尋常じゃない多さで、片付けるそばから新たに来るので、よほど落ち着いて考えないと何が何だかわかんなくなってしまうのである。で、今日も肝腎の仕事よりも捜し物に手間取って、いまだに2つ、重要な資料と明後日の出張に使う新幹線のチケットが見つからない!ので、ブログの書き込みどころではありません(涙)
2007年11月11日
刺身ほか
今日は乗馬を早い目に済ませ、そのあと近所の大島さんと落ち合ってお酉様で賑わう浅草を通り過ぎて吉原に向かい、夕方5時ジャストに稲本ホテルに到着。ここはかつて指折りの妓楼「稲本楼」があった場所で、なぜそこに行ったかといえば、吉原に新しくできた街灯の点灯式に招かれたためである。今年はなんと吉原生誕350年に当たり、地元の方々が花魁道中なども含めた大々的イベントを企画され、これは無粋な警察署長の反対で中止となったものの、街灯はめでたく竣工の運びとなった。
で、式の開始ギリギリに間に合った私はいきなり式場最前列のど真ん中に座らされて、町会長にあとに続いて榊を奉納したり、点灯ボタンを押したり、祝辞を述べたりと、えらい大変なお役目を仰せつかるはめとなり、あまりのことに本人はボーゼンとし、遅れて来た幻冬舎のヒメも目が点でした(笑)。人は長く生きてると色んな経験をするもんだとは思いますが、今年の私は本当にええっ!と驚くことが多すぎます。
式が済むと今度は吉原芸者唯ひとりの生き残りであるみな子姐さんと一緒に人力車に乗って料亭へ。この方は昭和6年に12歳で半玉になったという御年88の大姐さんですが、非常にお元気で、料亭では吉原の土地ならではの歌詞を盛り込んだ俗謡を何曲も弾き語りでたっぷりと披露され、私はそれが聴けただけでも招かれた甲斐があるというものでした。みな子姐さんの唄に合わせて踊るのはわざわざ大井町からやってきた芸者さんたちで、会を主催する鈴木さんがご挨拶に立って「これは花街バリアフリーです」との言い方をなさったのがなんとも面白く、そういわれると今年の私もまさしく「花街バリアフリー」の一員のようで、明日は京都の祇園町で「婦人画報」の撮影が待っております。
上段の写真は点灯のボタンを押すところで、右手で「吉原つなぎ」の半纏を着て、髷の似合いそうな古風で立派な風貌をなさっているのが町会長さんで、稲本楼の娘婿に当たるらしい。左手は区議会議委員の方。中段の写真の背後に小さく映っているのが今度新たにできた街灯で、「京町一丁目」とか「揚屋町」といった古い時代からの町名が記してある。下段は踊りを披露する大井町の芸者さんで、写真には映ってないが、中に春樹事務所の原重役と新潮社の小林姐さんそっくりの芸者さんが来ていて、ヒメと大島さんと私の3人で大受け。そういえば祇園町で呼んだ舞妓さんはヒメそっくりだったのでした(笑)。
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このリストは、次のエントリーを参照しています: 刺身ほか:
» 11月11日(日)の記念式典 from 吉原細見-admin's BLOG-トータルアシスト
11月11日(日)当初予定していた「江戸吉原 花魁ふぇすた」が中止になり吉原内に出来たサインポールの記念式典が吉原神社宮司の先導の元日本堤消防署長を筆頭に... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年11月14日 10:31
コメント(1)
街灯の点灯式及び宴会にも参加した者です。吉原と大井町のまつ乃家さんとの橋渡しをさせて頂きました。ご多忙のところご参加頂きありがとう御座いました。今後共宜しくお願い致します。
大きなトラブルも無く皆様の協力により、浄閑寺の吉原供養塔墓参及び街灯点灯式無事終了出来ました。只残念だったのは恐らく遊女の涙雨に祟られて揃ってのお酉様に行けなかった事だけですが、雨も直ぐ止んだ事をみると遊女の嬉し涙かもしれません。今後仕掛け人さんの練習場に於いての88歳のみな子姐さんによる芸の手解きを初め、色々なイベントにも声がかかるようになり、吉原とまつ乃家さんとも繋がりが深くなり発展する事になるでしょう。
鰻屋の宴会場らしく鰻の寝床のまんだなでの宴会には直木賞作家の松井今朝子先生初め歌舞伎の片岡富史弥さんそれに吉原振興協会の方々も大勢参加頂き宴会も大いに盛り上がりました。
今回多大なご協力を頂いた仕掛け人さん、向日葵さんありがとうございました。
仙台のココアさん、高崎のひの多紀理さん、木更津の胡蝶蘭さん、大坂
の遥@UFOさん、熱海のさくらさん等遠方よりご参加の方々ご参加ありがとうございました。
http://photos.yahoo.co.jp/ph/kazuhide517/lst?.dir=/b5cb&.src=ph&.order=&.view=t&.done=http%3a//photos.yahoo.co.jp/
初めて本物を聞きました。次回の宴会でマスタ-して皆で踊りましょう
ぎっちょんちょん
高い山から谷底見れば
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
瓜や茄子の花盛り
オヤマカドツコイ ドツコイドツコイ
ヨーイヤナ
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
お前一人と定めて置いて
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
浮気やその日の出来心、
オヤマカドツコイ ドツコイドツコイ
ヨーイヤナ
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
丸い玉子も切りよで四角
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
物も言ひよで角が立つ
オヤマカドツコイ ドツコイドツコイ
ヨーイヤナ
ギツチヨンチヨン
ギツチヨンチヨン
吉原芸者のみな子姐さんから教わった「吉原締め」手締めの吉原版ですね。
一本目は三、三、三、一回と手を打つ
二本目、三本目は「ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな」と言いながら7つ打つ吉原七町を表現しているそうです。
神田では基本が一本締めです。
三、三、三、一回と手を打ちます。
良く一回しか打たないのが流行っていますが、一丁締めと言いますので混同されています。
投稿者 山谷 一秀 : 2007年11月13日 14:04
2007年11月13日
賄い食
12日は朝10時台の新幹線で東京を発ち、昼に祇園「川上」に到着。来年正月7日発売予定の『婦人画報』2月号の「白い京都」という特集記事のお仕事で、私はばっちりヘアメイクされ、白大島を着て、白い料理を食べている設定で写真を撮られたものの、肝腎の料理は喰えずじまいでした(笑)。取材後に軽く賄い料理を食べたものの、ここんとこずっと胃腸の具合がイマイチで食欲不振が続いてるので近所の鍼灸院に駆け込んでお灸をすえてもらい、そのあと妹と一緒にこれまた近所の甘味屋でわらび餅を食べていたら、中村京蔵からN賞のお祝い物を渡したいので、どうしても今日中に会いたいというメールが入り、慌てて帰京。そのお祝い物を見せられて、私は度肝を抜かれました!歌舞伎の小道具さんを通じて業者に発注し、ようやく今日できあがったという花魁道中の箱提灯で、どんな風になってるのかの仕組みも初めて知りました。これを個人で所有している人は滅多にいないはずなので、11/22の朗読会では舞台に飾ってご披露いたします。惜しいかな、頂戴するのがもう一日早ければ、吉原の街灯の点灯式にお持ちして振興会の方々にもお披露目できたのですが。ちなみに京蔵さんは松井家の定紋が蔦であることを聞いた上で、それを提灯の紋に指定されたのでした。
コメント(1)
粋なプレゼントですね。花魁道中の箱提灯、舞台や映像ではチラッと見ますが、結構大きなものなんですねえ。
投稿者 おゆき : 2007年11月13日 23:06
2007年11月13日
揚げはさみ焼き、茸汁
QPで見た料理。油揚げの中に豚赤身挽肉、長ネギと椎茸のみじん切り、おろし生姜、塩、片栗粉を混ぜて練ったものを詰めて両面を中火でこんがり焼きあげる。大根おろしに醤油をたらして薬味にする。彩りに適当な青菜を添えた。久々に家で料理ができてほっとしている。明日、明後日とまた打ち合わせやイベントが続き、来週も何かとあって、一向に落ち着いた気がしない。そうこうするうちに年末になるかと思えば、今年は例年にましてぞーっとする。とにかく物置部屋がひっくり返っていて、年内〆切りの原稿を済ませるまでは知らんぷり状態なのだが、大掃除前にはなんとか整理をしなくてはなりません(-.-);
私は整理整頓が基本的に嫌いなほうではなかったのだけれど、整理とはつまるところ今の自分に何が必要で、何がもう必要でないのかの判別に尽きるから、年を重ねるにつれてだんだんとその判別は物悲しい気分に冒されるのだった。これはたぶん誰しもそうなるのだろうが、そうなった上で、人は2タイプにわりあいハッキリと分かれるのではないか。
私の母親はある時期からどんどん物を棄てまくって、自分の部屋に全く物を増やさないようになった。本を買って読むはしから人にあげてしまい、衣服も一着新たに買ったら必ず別の一着を人にあげるようにしていて、今やもう形見分けの気分で親戚や他人に物をばらまいているから部屋はみごとにスッカラカン状態ですがすがしい。
片や父親は昔から異常に物に執着する人で、物が増えすぎて自分の部屋が完全に埋まったあとは、次々とほかの部屋に寝場所を移し、今では炉を切ったお茶室を寝間に使ってるから始末に悪い。つまりはこういう人が放っておかれたらゴミ屋敷の住人になるんだろうなあ、と私は父親を見て思うのであるが、コレクターは大概男性だし、物欲というのは実のところ意外に女性よりも男性のほうが強いのかもしれない。少なくともわが家では母も私も妹も物欲がほとんどないし、父親がそれを一手引き受けしているので、実に未練がましい人だとして常に女性陣の顰蹙を買っております。
コメント(2)
この度松井ワールドのご著書15冊、全読破いたしました!
「家、家にあらず」で一挙に引き込まれ、一人の著者の本を一気に読んだのは初めてです。
海老蔵さん襲名のとき、成田屋から挨拶に見えたが『起きぬけで髪もぼさぼさだった・・・』と言う楽しい記事を読んだのが始まりで「今朝子の晩ごはん」の常連でした。
直木賞受賞されたのをきっかけに一気読みに突入!
とにかく面白くて面白くて!
いつかきっと海老蔵さんの脚本を書いてくださると確信いたしております(勝手に)
読んだ本は処分するのが私流ですが今朝子さんの本は永久保存です(すみません・・私の中で先生ではなく晩ごはんつながりの今朝子さんなのです!(^^)!・・・)
本を書き、亀と遊び、馬に乗り、直木賞受賞後は忙しさ倍増の中、晩ご飯を作られるパワーは驚嘆の的です。
これからも新しいご本と、晩ごはん楽しみにしております。
お体大切になさってくださいませ。
投稿者 ふくより : 2007年11月14日 05:50
ありがとうございます。今月末にはまたまた「拍子郎種取帳」シリーズの新作『三世相』が出版されますのでどうぞよろしく!
投稿者 今朝子 : 2007年11月15日 00:07
2007年11月14日
天そば
今日は11/22の朗読会を前にして夕方から立川談春さんとスタッフを交えての打ち合わせをしたあと整体に行き、帰ってきてから米朝事務所の大島さん、スラッシュの守部さんと打ち合わせをかねて近所のそば屋で食事。
談春さんとお目にかかるのは全くの初めてながら、相手はさすがに噺家さんだから、肝腎の打ち合わせに入るまでにマクラがたっぷりとある。時期が時期だけに、いきなり例の方の離婚騒動に話が及んだが、敢えてここには書きません(笑)。
「今は何かとお忙しいでしょ?タレント並に」と、こちらが訊かれたときは、そばから大島さんが話を引き取って「こないだなんかある雑誌の『白い京都』という特集で、祇園町で白い着物を着て撮影されたらしいんですよ」と言ったところ「おいおい、それじゃァ『白い京都』じゃなくて『白い巨塔』だよ。いっそ祇園町総回診〜ってな具合にぞろぞろ練り歩くってェのはどうです」と即座に返されて一同爆笑。とにかくこんな調子でアタマの回転がとてもいい方だから、打ち合わせもスムースに行き、4時から8時近くまでたっぷりお付き合い願って、こちらはタダでこんなに笑わせてもらってラッキー!てな感じでした。
2007年11月15日
すずきのソテーほか
今日は午後からまず千歳烏山区民センターで「花の会」の講演。同会についてはこのブログに何度も書いているので略すが、20年以上も前からお付き合いがあって、今回はN賞受賞後の初御目見得だけに、皆様の祝福を受けつつ、受賞前後の経緯についてほぼ2時間しゃべり通した。
それからすぐに丸の内の日経ホールに向かって今度は人形師のホリ・ヒロシさんと『源氏物語』についての対談。ホリさんとは初対面ながら、彼はなにせ吾妻流の名取りだから、当然ながらわが親戚の吾妻徳弥と深い縁で結ばれている。なので顔を合わせるなり、「鶴姫出陣の段(前に彼女に頼まれて私が書いた舞踊作品)を拝見してます」と言われて、世間は狭い!とつくづく感じた次第。
このイベントではまずホリ・ヒロシ主演の短編映画「浮舟」と衣裳の展示、地唄の「夕顔」に合わせた人形舞いが披露され、その後司会進行役の某大学教授を交えて50分の鼎談になったが、司会の話の振り方が一貫性を欠いていて結局こちらに何をしゃべらせたいのか全くわからない質問が相次いで正直参った。この手のことは事前の打ち合わせをもう少しちゃんとしておかないと、互いに話の接点を見つけられないまま勝手なことをいいちらすだけになってしまう。ええっ!突然そんなことを私に訊かれても困るよ〜と驚く場面がいくらもあって、適当に答えはしたが、折角ならもっと互いの専門に沿って深く突っ込んだ話か、あるいは2人乃至3人がしっかり噛み合った話を聞きたいだろうなあ……と、私は客席の顔色を見ながら思っていたのであります。イベント終了後は丸ビルのフレンチで会食。それにしても本当につかれた〜(-.-)
2007年11月17日
刺身、鶏のつくね、おでん他
旧友のモリと近所の「だいこんや」で食事。モリは現在米国勤務の外交官夫人だが、娘が慶応に入学したのでたびたび帰国するようになった。今日は米国でゲットしたというプレゼントを頂戴し、そこからたまたまガラパゴスに旅行した話になり、米国の入国審査で非常に不愉快な目に遭わされたと文句を言ったら、「そんなの当たり前よ。外交官でも靴を脱がされて、入念にボディチェックされちゃうのよ。あたしのトランクも勝手に開けられてむちゃくちゃにされちゃったし」と聞いてビックリ!それってあんまりで、なんだか人種サベツが匂う気もするのだった。
モリが帰国して一番驚いたニュースはネットカフェ難民に代表されるワーキングプア問題で、「勿論アメリカにも貧しい人たちは山ほどいるけど、問題がゼンゼン別だと思う。ごく普通の人たちがまともに働いてるのに、あんな風に住む場所がないなんてアメリカじゃ絶対あり得ない。今の日本はどこかおかしいのよ!」と断言したのが印象的だ。
ところで私が最近見た中では防衛省問題にしろ何にしろ驚くべきニュースはいろいろあるけれど、今日7時のNHKニュースを見てショックだったのは「吉兆」に家宅捜査が入ったことで、よく歌舞伎座でお見かけした亡き湯木貞一さんの姿が想い出されて胸が痛んだ。「吉兆」が狙い撃ちされたのはやはり対応のまずさが一番の原因だろうし、創業者がいくら立派でも2代目3代目はこんなにアホになるという格好の見本で、血族世襲が全くあてにならないシステムだという事実を証明してみせたようなものである。とかく血族世襲嫌いの私にとっては、つい先日の国立劇場で見た箸にも棒にもかからない某御曹司と並んで、表彰してあげたいくらいのお値打ちものだといえる。
「料理屋と屏風は広げたら倒れる」という言葉があるのは子どもの頃から知ってたし、料理屋がまともな経営をすれば如何に儲からない商売であるかは身に沁みてわかっている。デパ地下に大きな看板を掲げてマダムのブランド志向を刺激する老舗名店の多くは、実のところ銀行や大企業が相当に介入し、創業者系の経営者は一円たりとも自由に動かせないお飾りらしいという話もよく聞いており、「吉兆」もすでにかなり以前から松下かどこかの紐付きになったとの噂を耳にしたことがある。銀行や大企業がバックに入れば当然ながら儲けを優先するシステムにさせられて、味は二の次三の次になるのは必至で、この手のことは何も「吉兆」に限った話では全然なくて、近年東京に進出した某名店の実情がどれほどひどいものかという話も小耳にはさんでいる。日本料理店に限らず、優れたシェフが一代で味の信用を築き上げたフレンチ名店の多くも、巨大化するにつれてあっという間に惨憺たるありさまとなってしまった。巨大化するには当然金がかかり、自己資金でまかなえない分を補填してもらうつもりが、結局は軒を貸して母屋を取られるはめにもなるのだろう。わが実家の「川上」はとてもちっぽけな店で今や外観も相当にひどいのでもう少しなんとかしたほうがいいのだろうけど、あくまで主人がこだわる味をキープするために外の資金を入れずにギリギリ保ちこたえた結果なのだから、まあ、あれで仕方がないともいえるのだった。
ひとりの料理人が目を配り気を配り心を配る範囲は限られている。限られた範囲の中でしか本当に美味しいものは食べられない。美味しいものを大量生産するというのは厳密にはあり得ない理屈だし、その意味で食のブランドは今後根本的に問い直されることになるかもしれない。
コメント(3)
我が家も食べ物商売をしてるので昨今の「吉兆」さんの事は胸の痛い話しです。先代が生きてる時に高島屋さんから出店の話が来たとき「息子が二人居たら(主人は一人っ子)考えまひょ。一人では目が行き届きまへん」とお断りしてたのを覚えてます。因みに舅は「食べもん屋とでんぼ(おでき)は大きなったらつぶれる」と云うてました(笑)
先日来書いてある某御曹司は顔見せにも出るのでは・・・それも親子揃って(涙)私の回りも前々から同じ意見です。
投稿者 ともちん : 2007年11月17日 15:45
ともちんさん、私も祖父からよく同じ言葉「でんぼと食い物屋は大きなったら潰れる」と聞かされてました。「店を広げにかかったら味は落ちる」とも。湯木貞一さん「暮らしの手帖」でよく執筆されていましたのを楽しみに読んでましたから、ホンマニ今回の事は残念です。血属の継承を優先された結果なのでしょうね。
血族の継承を重んじる歌舞伎の世界も変わらなければ行けないのでしょう。松嶋屋さんファンとしましても某御曹司は早く見極められた方が良いのでは?と思います。顔見世の入場料が半端なお値段では無いので、見に行く者としては「やめてーな」と思います。
投稿者 おゆき : 2007年11月17日 23:45
15日の見に行きました。源氏物語の人形は興味を引かれましたが、司会のセンセイは時間もオーバーしちゃったり、聞いてる方もちょっと困っちゃいました ^^; 司会者は時間オーバーでお客さんが出て行くのを見たら、機転を利かせるべきだったと思います。
ご実家が料亭なので今回の船場吉兆の件は気になること、お察しがつきます。今年は不二家(あそこも親族系でしたね)にはじまり、偽装の話が尽きませんね。
マクドナルドみたいにどこでも食べられるのもそれはそれでいいですが、高いブランドがある料理店では「ここでしか食べられない」「そこに行って食べる」という限定性に意義があるのだと思います。本物だったら自分から広げようと思わなくても、周りが自分に向かってくるのでしょうね。
投稿者 神無月 正美 : 2007年11月21日 18:11
2007年11月17日
白菜と豚肉の蒸し煮
QPで見た料理。豚肉には塩こしょう、酒、生姜汁を揉み込んで、白菜の芯は先に胡麻油で炒めておくのがポイント。鶏ガラスープで蒸し煮。隠し味に砂糖少々。好みで私はニラとエノキダケを加えた。酢醤油で食す。
夕方、例によって近所を散歩してたら、「じゃ、また来年ね〜」と手を振る人の声が耳にとまってドッキリ!ああ、もうそんな季節なんだ…と思ったら、ちょっと焦ってしまいます(-.-); 年内年初入稿をお約束してる分は一応ちゃくちゃくと(?)と進めてはいるが、その後のことを考えたらぞーっとする。
去年は新聞と雑誌の連載が重なって仕事が非常にハードだったにもかかわらず、新刊が一冊も出せなかったが、今年は連載分をまとめて単行本にできる年だったから仕事を減らして少しのんびりするつもりで、思えばちょうど去年の今頃はガラパゴス旅行の計画を練り始めていた。ガラパゴスに行ったのは今年だという気がしないくらい、ホントに色んなことがあった年で、それを思うと来年だって何が起きるかわかったもんじゃないので、まあ今から心配しても始まらないことだけはたしかなのであります(笑)。
コメント(2)
昨夜、ウミガメの産卵回数が減少したというニュースの中で、コメントしていた学会長さんの苗字は、亀淵だか亀沢だか、亀が付いていました。自分の名前から亀に興味を持つようになったのかな、と思いましたが、ふと気づくと、私も最近、「亀」に注意が向く様になったのは、このブログを見始めてからで、松井家の俊寛サマがマスコミに登場して以来、亀の認識度が高まったのではないでしょうか。でも、布団の中に入ってくるとはビックリです。猫なら温かいですが、亀だと冷たいのでは……。
さて、遅ればせながら「吉原手引草」読みました。読み終わって、しばし呆然、頭の中で筋をたどり直しましたが、混乱してしまい、すぐ読み返したところ、あちこちに置かれた伏線をたどって行くと、なるほど、そうだったのか、と見事な幕切れに
納得、アーモンド・グリコじゃないけれど(「1粒で2度おいしい」?古すぎますが)、1冊で2度、楽しめました。
助六や籠釣瓶花街酔醒で、よく目にする花魁道中の人々の役割や番新・遣手・女芸者の区別、廓の仕組みも分かり、次に舞台で見るのが楽しみです。22日には、いずれも一癖ある登場人物が各々、どんな口調で語られるのか、興味津々で、待ち遠しいです。
既に映像化のお話もあるかもしれませんが、見応えがあるだろうと思う一方で、予算的にも、納得できる配役陣も難しそうだし、安っぽい出来だとガッカリするから、やめて欲しいけれど、そもそも、そんな仕上がりになりそうな製作企画には、絶対にOKしないはずだ、と思ったら、安心しました。
投稿者 ウサコの母 : 2007年11月18日 12:08
11/22は劇場ロビーの受付あたりにいるつもりですので、どうぞ声をかけてください。
投稿者 今朝子 : 2007年11月18日 22:25
2007年11月18日
上方寿司、ワカサギと大根のマリネ
乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
今日の私はどうかしてる!としか言いようのない1日ってあるもんですよね(-。-)ゞ
まず我ながら呆れたのが、往きの電車で二度も乗り越したこと。目的のA駅は各停しか停まらないので、快速に乗った私はひとつ手前のA-1駅で降りるつもりだったのに、アッと気づいたら通過してて、A+3駅まで行ってしまった。仕方なくその駅の反対側のホームに回ったら、運良くすぐに各停が来て、それに乗ったまではいいが、また、アッと気づいたらA駅を過ぎていて、A-1駅に逆戻りしてしまい、とうとう送迎バスに間に合わずタクシーに乗るはめになった。別に本を読みふけっていたわけでもないし、根を詰めて考え事をしてたのでもなく、ただボーッと物思いにふけってコレだから、早くもボケ始めたのかと心配になる。
ただし騎乗は2鞍とも素直な性格のコ(写真)に当たったので快調だったし、クラブハウスでは、つい最近「明治村」に行ってらしたMさんから「お土産で〜す」と詳細なガイドブックを頂戴してラッキー!最後に明治村に行ったのは、かれこれ20年以上も前だから、もちろん当時より建物が増えているのは知ってたが、ガイドブック中に私が通っていた幼稚園に付属した河原町三条教会(実際は逆だったのかも)を発見したのはちょっとした驚きだった。現在その跡地には京都ロイヤルホテルが建っている。
帰りのバスを待つまでの間クラブハウスでバリキャリのOさんと話し込んでいて、今度はアッと気づいたら、バスの時刻が過ぎてしまい、こりゃまたタクシーを呼ぶしかないと思っていたら、「じゃ、僕が送りましょうか」とMさんが言ってくださったので、これまたラッキー!で、Oさんと共にMさんのクルマに同乗させてもらった。
OさんはA駅の近くにお住まいなので先に降り、私は駅まで送ってもらって、またまたアッと気づいたのは財布をクルマの中に置き忘れたこと!いつもはパスモを別に持っているのだが、今日に限って財布の中に入れ、駅が近づいたので先に取りだそうとしたのが仇になった。財布の中には全カードと今日の所持金すべてが入っているので帰ろうにも帰れない。これが都内なら誰かにすぐ迎えに来てといえるけれど、なにせ郊外だし、おまけに日曜日とあって、何人かの友人にケータイで連絡を取ろうとしても取れないのである(涙)。頼みの綱はやはりMさんで、慌ててクラブに電話してMさんに連絡を取ってもらい、折しも木枯らし1号が吹きすさぶ真っ暗な駅前で待つことしばし、わざわざ引っ返してくださったMさんの顔を見たときは心底ほっとしつつ、本当に申し訳ないことをしたと慚愧に堪えませんでした(--);
2007年11月20日
上海蟹ほか
新潮社の小林姐さん、田中範央氏、青木大輔氏と市ヶ谷の「中国飯店」で会食。
「上海蟹食べましょう〜」という、この季節ならではの姐さんの提案で、待ってました!とばかりに飛びついた私であります(笑)。前菜に出た上海蟹の老酒漬けはなんともウレシイ味で、定番の味噌もたっぷり頂戴した。
姐さんからは知り合いの骨董屋でゲットしたというドイツ製とイギリス製のカメ骨董をプレゼントされました(^^)/イギリス製のペンダントは小さなカメの甲羅を開けるとウサギが飛び出してくる!という凝った作りの品で、小さすぎて写真に巧く撮れないのが残念。
ところで今日は具体的な仕事の話はヌキにして出版業界の四方山話をしたが、アメリカの出版界はM&Mが非常に盛んで、どんどんと合併が進み、今やほとんどが2大出版社の傘下に収まっているという話を姐さんから聞いて、「なぜ日本の出版社は合併しないの?」と尋ねたところ、「そりゃ株を上場してないからですよ」と、いともあっさりと答えられた。なるほど!そりゃそうだ。確かに日本の出版社で株を上場しているのは角川書店、幻冬舎、福武書店、学研と、五本の指で数えられるほどしかなくて、多くが非上場で世襲オーナーの下に社員が集っている形態なのだ。
「つまり僕らは個人商店の丁稚や手代みたいなもんなんですよ」と青木氏は仰言るが、それでいて上場しないからこそ編集者の給料は高いのである。非上場の各社すべて人件費の占める割合が異常に大きい歪な経営状態だけに、もし上場すれば編集者の給料ダウンは必至らしい。こういうことも他業界の方はあまりご存じないだろうし、私にはけっこう面白い話だったのでブログに書いてみました。
コメント(3)
上海蟹はよく聞くのですが、手でつかんでかぶりつくのでしょうか?一度食べてみたいと思ってるんですが。
出版社の話はおもしろいですね。人件費以外は安く抑えられるのかな。編集者のお給料がダウンしたら人材は流出しちゃうのかな……
投稿者 ぱぐ : 2007年11月20日 06:53
>手でつかんでかぶりつくのでしょうか?
この店は解体して出してくれたので助かりました。小さい蟹なので自分で解体するのは大変です。
>人件費以外は安く抑えられるのかな。
紙代とインク代と通信費にかかるくらいですから出版社は1人でもできます。
>編集者のお給料がダウンしたら人材は流出しちゃうのかな……
そもそも「編集者の人材」というか人的能力は何を指すのかがよくわからない商売のような気がします。まあ売れる本を出す人が一番の人材だとすれば、370万部の大ベストセラー(金持ち父さん貧乏父さんシリーズ)を生んだ編集者は会社を辞めていませんが、給料がもの凄く上がったのかどうかは知りません(笑)。
投稿者 今朝子 : 2007年11月20日 08:35
お返事ありがとうございます。
そうか、出版社は一人でもできるんですね。なんとなく大きな出版社ばかりを考えていました。幻冬舎の見城さんは独立なさっておもしろい本を連発されていますが(松井さんの本もありますね)、あれこそ編集者、という感じがします。
投稿者 ぱぐ : 2007年11月20日 21:48
2007年11月20日
金目鯛のレンジ蒸し
QPで見た料理。金目鯛の切り身は塩でしめて水気と生臭みを抜くのがポイント。酒を振って白髪ネギと香菜を載せて電子レンジで熱を通し、醤油と熱した胡麻油をまわしかけて仕上げる。
今日は夕方からPHPの取材で、なんと小林編集長自らお出ましになったのはビックリ!といっても昔は熊谷氏の上司だったので、出版界では最も古いお付き合いのお1人だ。現在の勤務地は京都本社だが、単身赴任だからしょっちゅうこちらにいらっしゃるそうである。なにせ処女作の「東洲しゃらくさし」と「幕末あどれさん」でお世話になったこともあるので、PHP関係の取材は「カラット」「スペシャル」そして本誌と併せて3誌も!お受けしました。そのあと「通販生活」の再撮が入って、久々に精米したてのご飯を炊いて食べたら、やっぱりすごくオイシイ!のでした。
2007年11月21日
ロシア風前菜、キノコの壺焼き、ボルシチ、牛肉のクリームソテーほか
「東博で『大徳川展』というのをやるみたいだけど、行ってみない?」と幻冬舎のヒメを誘ったのはもうずいぶん前のことなのだけれど、お互い忙しくて日にちが合わないうちに、「なんだかスゴイ込んでるみたいね」「入場者数が早くも20万人突破してますもんね」「でも、やっぱり行っときたいよね」「行くべきですよね」てなことで今日なんとかやっと出かけたら、平日の昼間にもかかわらず入り口の前に長蛇の列(写真)を見てボーゼン!結局は20分待ちだったけど中に入ってみたら案外ちゃんと見られた。
最初の展示物で目を奪われたのは「金扇の馬標(うまじるし)」で、私は今日たまたま出かける前に、新作の一節で、14代将軍家茂が長州征伐に向かうシーンを描き、この馬標についても触れたのだが、「わーっ、こんなにデカイものだったのか〜!」とビックリ仰天し、これが見られただけでも来た甲斐があるというものだった。
他にもあの水戸黄門が着ていたという洋服と靴下!や徳川宗春のド派手な火事羽織といった珍品もあれば、皇女和宮や来年大河ドラマにもなる篤姫の衣裳を始め、数々の姫君たちの超ゴージャスな嫁入り道具などなど実に盛りだくさんで、見応えが十分ありました。
帰りは根津のロシア料理店「海燕」で食事。ここは何を戴いても美味しい穴場の名店でした。
ところで明日というか、もう今日22日は銀座博品館で『吉原手引草』の朗読会を立川談春、三林京子の競演で催しますので、皆様お誘い合わせの上ご来場賜れば幸いです。私は終日劇場に詰め、受付やロビーにおりますのでどうぞ遠慮なく声をかけてください。終演後はシャンパンで乾杯を致します。
コメント(1)
昨日は博品館劇場近くの福家書店で吉原手引草/家、家にあらず/辰巳屋疑獄/果ての花火を購入し『吉原手引草』を読むの会に。舞台上手の消し幕に被われた箱馬に鎮座まします箱提灯に感激…朱と墨色の蔦紋に囲まれた葛城の文字が燈に浮かびまるで葛城おいらんがそこに佇んでいるようで風情ある立派なお姿。朗読の続編に期待いたします。
投稿者 糸炎 : 2007年11月23日 07:24
2007年11月23日
11月22日は皆様ありがとうございました
昨夜は帰宅が遅くなって倒れ伏してしまい、さすがにブログ更新ができなかったことをまずはお詫びいたします(^^)ゞ
とにかく私にとっては久々の舞台とあって、前夜ほとんど眠れず、22日は早朝5時に目覚めて原稿を書き、劇場入りしたのは予定通りのAM!11:00でした。その前に近くの福家書店で、発売したばかりのミシュランガイドブックを買うことも忘れてはいません(笑)。
当日の朝は照明の仕込みがあって、それが済む11:30から舞台で初の通し稽古を行うはずが、大阪の下座チームが電車の遅れで楽屋入りが間に合わず、実際に稽古にかかれたのは12時近くで、本番通りに進行して2時間弱。そこから色んなダメ出しをして解散し、劇場のロビーに出たらもうお客様が並んでいて!私は楽屋でおつな寿司を二つつまんだだけで来客と面会し、そうこうするうち3時開演のマチネになだれこんでしまい、冷や汗もんで本番を見て、少しはほっとした。
とにかく今回の朗読会は大島さんの企画によるもので、当初わたしは原作を提供するだけで 何をするつもりもなかった。というより企画の段階では、超ハードな過密スケジュールに縛られてたので、参加しようにも出来なかったのである。
しかし作品を丸ごと読むわけにはいかず、どこかカットしなくてはならないという段階で当初の台本作りはスラッシュの進藤さんが担当し、ひとまずそれをもとに三林京子さんと立川談春さんに各自で録音してもらったところ、全体で3時間以上!になることが判明し、それだといくらなんでも長すぎるのでさらにカットするという段階で、こちらが乗り出さざるを得なくなった。おまけにプレスや何かでわたしの台本演出が謳われており、これも当初は名前を貸しただけのつもりだったのだが、なまじかつて芝居の演出をしていたからホンキにする人が周りに多いし、だんだんと責任を取らないわけにはいかない気分になり、過密スケジュールの中でスタッフとの打ち合わせや録音段階でのダメ出しはしたものの、全員の顔合わせは公演当日が初めて!という凄まじいドロナワぶりである。通し稽古をした後のわずかの時間で、出演者に対するダメ出し、下座への注文、照明と舞台進行のチェックを一度にするのは本当に大変で、われながらよく神経が保ったものだと思う。
それにしても三林さんと談春さんはさすがにプロで、本番ではちゃんと帳尻を合わせられたからスゴイ!おふたりには多少のダメ出しはしたものの、ふつうの芝居とちがって基本的な役作りはお任せしていた。なぜなら小説は作者ばかりのものではなく、読者ひとりひとりの立ち上げるイメージによって幾通りもの小説が誕生するはずだというのが私の持論であり、今回はかつて演劇人だった私が自らの解釈を押しつける演出家に戻るのではなくて、あくまでも作家として自分の小説が他人にどう読まれるのかを知りたいという気持ちが強かったのである。結果、たとえば談春さんの虎吉や三林さんの袖菊は、原作者のイメージとはまた違った人物像がそこに立ち上がって実に生々しく息づいていることを証明し、さまざまな解釈を容認する文字の世界のふところの深さを私は改めて認識したかっこうだ。そういう意味で今回の企画は私にとって非常に面白く、おふたりの出演者はもちろんのこと大島さんを始め数々のスタッフやお手伝いを戴いた友人の皆様、さらには当日来てくださった大勢のお客様に厚い感謝を捧げたい気持ちでいっぱいです。
正直いって舞台の出来は夜の部でやっと初日が出たという感じで、もっと回を重ねればどんどん練れてくるはずだが、談春さんにそれをいうと「でも、そうなったら、こっちはどんどんアドリブが入りだして、きっとセンセイ怒っちゃいますよ」と笑って仰言るのもまたごもっともで、こういうスリリングな1日公演だからこそ成り立った企画でもある。ともあれなんとか無事に終わってロビーで打ち上げした写真を載せておきます。
コメント(4)
お疲れさまでした。
夜の部に伺いました。帰りにサインをいただいて、上海蟹のことを申し上げた者です。そのうち、上海蟹に挑戦してみますね。
そんなに舞台裏が大変なことになっていたとは。ときどきあれ?と思うところがあって、稽古が少なかったのかな、でもまあ一人分が長いから噛んじゃうのもしょうがないか、と思いながら聴いていたのですが、一日だけではやはり舞台は練り上がらないものなのですね。
さきほど感想をブログにアップしたばかりです。トラックバックもしましたが、よかったらご覧ください。(投稿者「ぱぐ」をクリックするとトラックバックします)
投稿者 ぱぐ : 2007年11月23日 11:36
昨晩は楽しませていただきました。ありがとうございました。
友人からの勧めもあり、大胆にも松井さんに声をかけさせていただきました「黄表紙」の者であります。風邪をひいてしまっていたため、公演中に何回か咳をしてしまいました。申し訳ありません。。
裏話を読めばなるほど、と思いましたが、そこはさすがプロ。大変間合いもよかったと思います。舞台の趣向もとてもよくすっとあの世界に入っていけました。
ただ、お二人の本の持ち方、めくり方がややぞんざいで、あれは立ち稽古などの癖でしょうが、朗読の舞台ではもっときれいにめくることをよく注意されます。「本」に対するリスペクトとして。
ところどころ間違ったり棒読みになったりと、気になったところもありましたが、さすがだなと思ったのがお二人ともに一息の長さ。立て板に水のごとく話をする江戸っ子の特徴がよくでていました。
休みなしの2時間弱の舞台、後半男女の役が入れ替わったりしてそれがまた聴きごたえがありましたが、一番残念に思ったのは、やはりラストでしょうか。
あれはあれでひとつの結末としていいのかもしれませんが、結局葛城がどんな事件を起こしてどうなったのかがわからず仕舞いの話になってしまい、本を読んでいない方には「?」だったのでは。確かにあまりに長い舞台は敬遠されてしまいますが、後半はお客様がぐいぐい引き付けらていくのが客席にいても感じましたので、もう少し長くても大丈夫だったのかもしれません。
歌舞伎などでは一幕ものなども多いですが、やはり朗読の場合はそれなりの通し狂言になっていたほうがいいように思われ、前半をもう少しカットしてラストを効果的に構成していただいても、と思ったりしました。すみません。
とはいえ、満席の博品館にはびっくり。
時々あそこでする朗読も聴きにいったことがありますが、無惨なほど人が入っていないこともあったので、やはりどんな「本」を舞台にかけるかで、これほど差が出るのだろうか、などと朗読をする者としていろいろと考えさせられました。
今回のお客様は、朗読をいつも聴きにいくという方たちよりも、どちらかというと芝居を見ていらっしゃる方や松井さんの作品のファンの方たちのほうが多かったのでしょうね。ほかの朗読会とは客層が全然違って、ああ、この方達を朗読の世界へとまたお呼びできたら、などと、そんなことまで考えてしまいました。
それにしてもやはり江戸ものは楽しいです。あの作品はいつか自分でも読みたいと思いつつも、舞台にかけるには、まだまだ力不足の者として、ぜひこれから松井さんには、江戸ものの短編をどんどん書いていただけたら、などと思ったりいたします。30分で20ページがせいぜいでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げまする。。
投稿者 春町の恋 : 2007年11月23日 14:46
昼の部に伺いました。どんな終わり方をするのか、本の最後まで語るとすれば、締めの謎解きはどうなるんだろう、と思ってたので、あの結末で満足しました。鳴り物も効果的で、想像力をかき立てられて、お二人の語り口と相まって、江戸吉原の気分が味わえました。
京蔵さんから贈られた葛城花魁の箱提灯は、まるで初めからこの会の為に用意したようで、灯が入ってとても美しく、見事な舞台装置でした。吉原では全て、夜のほの暗さの中で行われていた事が、わずかながら感じられました。仕組みがどうなっているか分かった、と書いていらっしゃいましたが、特別な仕掛けがあるのでしょうか。
京蔵さんは確か、今月「土蜘」で鷹之資くんの後見をなさっているはずですが、昨日の舞台はご覧になれたのでしょうか。
ミシュラン、私も博品館に行く前に福家書店に寄ったら、完売の貼り紙が出てました。緑ミシュランなら観光ガイドとしての役割があるだろうけど、赤ミシュランは、東京のフランス料理店が対象なら分かるものの、レストラン全般が対象なら無理があるのでは、と思って、立ち読みしたかったのですが、これだけ反響が大きければ、出版社の意図は大当たりなのでしょうね。
投稿者 ウサコの母 : 2007年11月23日 16:19
いまごろ書き込むのどうかと思うのですが
とても楽しませていただいたので
ひとこと
目を閉じて聞き入っていたので
台本のめくり方など全然気になりませんでした
吉原の人が行き交う雑踏の中に
お延や虎吉、袖菊がスポットライトを浴びて
語っている姿が浮かんできて
十分堪能できました
できれば全編聞きたかったです
たとえ4時間になろうとも…
投稿者 天 : 2007年11月25日 21:43
2007年11月23日
豚しゃぶ
今日は寒いから、まあ、鍋にでもしとくか〜、という安直な取り組みの私が言うのもなんだけれど(笑)、昨日ゲットした「ミシュランガイド東京2008」の安直な紹介文にはほとほと呆れてしまった。まだ手に入れてない方は、無理して買わなくてもゼンゼン構いませんよ!と、マスコミに踊らされたおバカさんの1人として申し上げたい(--)ゞ
なにせ星をつけるくらいだから、選考の際の確固たる基準があって、あっちがなぜ3つ星で、こっちがなぜ2つ星になるのか、ある程度はわかるような紹介なのかと思いきや、要はガイドブックだから当たり前っちゃァ当たり前だが、これくらいだったら、あたしにでも書ける〜!という人や、別にわざわざ食べなくたって、色んな雑誌の料理記事をまとめるだけで出来ちゃうじゃない!と思う人が多いのではなかろうか。
私が食べに行った店も何軒か載っていて、こんな店が入っているのに何故あの店は選に洩れたんだろう?というような疑問も多々あるけれど、それよりも何よりも、料理を食べてこの程度の紹介文しか書けないようなレベルの人間の味覚をそんなに有り難がる必要ってあるんだろうか?と、まず思ってしまった。所詮はタイヤ会社のお雇いガイドブックに過ぎないものを、ここまで持ち上げてしまったのは、果たして星をつけてやるという、フランス一流のタカビーな姿勢だったのかもしれない。癪だから、いっそブリヂストンが対抗して和食ガイドだけでも作り直してくれないかなあ(笑)。
コメント(3)
お久しぶりにお邪魔いたします。冷えもんでえす(笑)
まったく同感であります。本屋でめくってみて、(予想通り)こりゃアカンと思いました。パリ版はちょこっとお世話になって、役立ったと思ってますが…
それにしても、最後の一文に、膝ポン!です。ブリ○ストン・ガイドがフランスに進出して現地レストランに星などつけたら、向こうの方々はどう反応するのでしょうね?
投稿者 風鐸 : 2007年11月24日 00:19
ブリヂストン・ガイドに賛成。
投稿者 でじょん : 2007年11月24日 11:23
予想はしてましたが、淋しい話です・・・。三ツ星を貰ったお店の料理人の中には、感極まって目を潤ませていた方もいらっしゃいましたので、何だか気の毒だなぁと思います。どこのお店(どの料理)がおいしいかどうか、というのは、やはり地道に自分の舌で確かめるのが一番なのかも知れないですね。
投稿者 ふみ : 2007年11月24日 20:06
2007年11月24日
お好み焼きほか
お茶の稽古の帰りに矢内さん、三村さんと近所の「文字平」で食事。
今日の稽古場で話題になったのはやっぱり「ミシュラン」で、先生も「あんな店が入ってるのはビックリしたわ〜。ええ加減なもんやなあ〜」と仰言ったけれど、それがどこの店かはわかりません(笑)。次に話題になったのは「吉兆」で、「徳岡さん(京都吉兆)とこもいろいろあって気の毒やな〜」とのことでした。
先生は何せ祇園町にお住まい(月一で東京の稽古場にいらっしゃる)の方なので、今日一番メインの話題はなんといっても昨夜フジテレビで放送された『花いくさ』で、「主役の女の子は可愛いかったけど、祇園町があんなムチャクチャな描き方をされたらかなんわ〜」と、えらくお怒りだった。
私も途中から見て、葉月里緒菜の京都弁のまずさに閉口し、葉月と戸田菜穂の喧嘩するシーンがまるで映画の『陽暉楼』みたいだったので、祇園はあそこまでせんやろ、と思ったのであるが、先生はモデルになった人たちをよくご存じなだけに「あれやったら◯◯千代さんらが気の毒や」ということになるのである。◯◯千代さんには私も昔よく有名な洋菓子を頂戴していたので、確かにあの描かれ方ではご本人がご覧になってどんな風に思われたのか気になるところではある。まあ、そこらはフィクションとして受け流すしかないのだろうが。
で、仲村トオルが扮した役は勝新太郎がモデルだということは原作者がはっきり明かしてらっしゃるのだが、中村玉緒さんがご覧になったら、どんな風に思われるかまでは気にする必要もなさそうであります(笑)。
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初めまして松井さん。 こうゆう事は初めてなので、色々失礼をするかもしれません。 私は京都や祇園・花町など、ミステリー小説が好きで、松井さんは私が最初に好きになった作家さんなんです。 花いくさ私も見ました、祇園の事はよく知らないのですが、口調に少し疑問符が浮かびました。 ちょっと口調が乱暴すぎやしないかと…。 あと、峰子の生い立ちがよくわからなくて、正直不完全燃焼で…なんとも、後味が。 ミシュラン買ったんですね、昔も江戸で様々なランキングがあったようで。 旦那ランキング・女房ランキング なるものには驚きでした。 色々言いたい放題で読みづらいと思います。 お体に気をつけて、頑張って下さい。
投稿者 歩美 : 2007年11月25日 15:26
>旦那ランキング・女房ランキング なるものには驚きでした。
この番組わたしも見てました。
投稿者 今朝子 : 2007年11月25日 22:54
2007年11月25日
カニちらし、ワカサギと大根のマリネ
乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
絶好の乗馬日和で2鞍騎乗し、帰りはまたバリキャリのOさんと一緒で、「そろそろ忘年会シーズンで大変でしょう」と言ったら、「ああ、そのことは考えたくありませ〜ん」とのことでした(笑)。営業系のお仕事は年末年始さぞかし大変だろうとお察し申し上げるが、編集者の方々もこの時期はウコンや胃腸薬を服用して乗り切られるようである。バリキャリのOさんの話を聞くと大企業の営業系はやはり体育会系のノリらしく、片や出版社の方々は比較的文化系に偏ってるような気がするのだけれど、私個人は意外と体育会系のほうがラクに付き合えるのは、生家がホワイトカラーでなかったせいかもしれない。芝居でも役者や事務方よりは裏方さんのほうが好きだったし、いわゆる文学青年タイプにはあまり惹かれなかった。なので女流作家に人気があると噂される男性編集者の話を聞くと、本当にそんなことってあるんだろうか?もし本当だとしたら、作家なんかになる女性はよほど男を見る目がないか、そもそもイイ男に恵まれないようなタイプだったりするんじゃなかろうか?などという失礼極まりない疑問がふつふつと湧きあがるのでした(笑)。
てなことを書いたあとにテレビを見たらTBSの『情熱大陸』で幻冬舎の見城さんを取り上げていて、この方は生粋の文化系であるはずなのに、見かけはどうしても体育会系に近いものがあります(笑)。
2007年11月26日
上海蟹、トマトとマスカルポーネのパスタ、鱸のソテー、もち豚のソテーほか
角川春樹事務所の原重役と六本木のイタリアン「アモーレ」で食事。ここは当日仕入れたいい素材をなるべくシンプルな味付けで食べさせてくれる名店だが、前菜に蒸し上海蟹がまるごとドンと来たのはビックリで(今季2度目の上海蟹で〜す(^^)、鱸のソテーも一部が紹興酒漬けだったりして、今日は妙に中華モードだった。もち豚と鱸を1皿ずつ注文して2人でシェアするはずだったのに、間違って2皿来てしまい、調子に乗って全部平らげたので、またまた苦しくて今夜は眠れませ〜ん(^^)ゞ
ところで原重役とお会いしたのは書き下ろし「並木拍子郎シリーズ」第3弾『三世相』の見本が出来てきたからで、表紙は『一の富』から引き続いて小泉英里砂氏の装画で、今回はパープルを基調とし、可愛らしいタッチの中にしっとり感を加味したステキな出来映えだ。近々このHPでも表紙写真を公開します。
配本は今週金曜日ということなので、早いところでは週末に、遅くとも週明けには全国の書店で発売されます。皆様どうぞよろしくお願いします(^^)/
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松井今朝子 さま
はじめまして。このたび、12月2日に京都新聞の企画で鼎談させていただくことになりました、甲南大学の田中貴子と申します。専門は中世の宗教文学ですが、いろいろやっております。歌舞伎は、小さいころから「きれいなお姫さん、見に行こうな」といわれて南座へ連れて行かれていましたが、「きれいなお姫さん」はしわしわの歌右衛門だったりするわけです(笑)。
最近HPを見つけて、おいしそうなお食事の記事を羨ましく拝見しております。
私は京都市のはじっこ(北区)生まれで、今も中京区に在住しております。若いころは京都を離れたくてたまらなかったのに、離れても帰ってくるようなまちであるように思います(決して交通の便がよいわけでも、環境がよいわけでもないのに・・・)。京都は不思議なまちです。
このようなところに書き込むのはいかがなものかと思いましたが、ちょっとご挨拶まで、と思いました。お目にかかれますことを楽しみにしております。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
P。S。「花いくさ」は本当にひどかったですね。「京都イメージ」がいかにして作られて行くか、その元凶の一つがテレビであることは言うまでもありません。
投稿者 田中貴子 : 2007年11月27日 18:11
ブログでご挨拶とは恐れ入ります。こちらもネット検索でサントリー学芸賞の講評に触れて、ご著書を拝読したいと思っておりましたが、年末を控えて仕事が立て込んでいて、お目にかかる前に拝読することができそうにありません。とにかく京都でお話しすることを楽しみにしております。
>「きれいなお姫さん」はしわしわの歌右衛門だったりするわけです(笑)。
これウケました(笑)。
投稿者 今朝子 : 2007年11月27日 22:22
2007年11月27日
レンコンと牛肉の甘辛炒め、鯛茶漬け
レンコンは乱切りにして牛肉の切り落としと胡麻油で炒めて砂糖、酒、醤油で味付け。鯛茶漬けは鯛の切り身を味醂と醤油に漬け込んで擂り黒胡麻をまぶしたものをご飯にのせてお茶漬けにする。わさびも欠かせない。
今日の午後は集英社の音田笑(おんだえみ)さんと、「小説すばる」に新連載する件で打ち合わせをした。『非道、行ずべからず』『家、家にあらず』に続く第3弾で、今回のタイトルは『道絶えずば、また』。いずれも世阿弥の「風姿花伝」俗にいう「花伝書」のから取ったコトバなので、私は「花伝書」シリーズと名付けているが、エミちゃん的には「、(てん)」シリーズということになります(笑)。
『非道』の時代設定は文化6年(1809)で、江戸中村座の芝居小屋を舞台にした時代ミステリー。 『家、家にあらず』はそれを遡ること34年前の出来事で、主に大名の奥御殿を舞台にしながら、『非道』に登場した人びとの過去が語られ、新作の『道絶えずば、また』は『非道』の5年後に設定しており、再び中村座での事件に始まって、最後は『家、家にあらず』の女主人公も登場させる構想の下に、来年初頭(年末?)から月刊ペースで1年間の連載を予定してます。連載第1回目にはシリーズ全体が俯瞰できるように、編集部サイドで人物相関図なども付けるそうです。
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ああ、よかった。松井さんの作品の中で、このシリーズの完結編(なのかな?)を一番待ってました。
賞の後も、いろいろな作品の話が具体化する中で全然出てこなかったのでとっても心配してましたが、これでひとあんしん。
ただ、月刊の連載は(私には)ちょっと読みづらくて好きではないので(申し訳ないです)、早々に単行本になることを期待しておりますm(__)m
ついでに、直木賞効果で仲蔵狂乱のドラマ化作品の再放送も待ってるんですが、朝日放送(でしたよね?)はその気にならないんでしょうか?
投稿者 猫並 : 2007年11月27日 23:05
>直木賞効果で仲蔵狂乱のドラマ化作品の再放送も待ってるんですが、朝日放送(でしたよね?)はその気にならないんでしょうか?
うーん。朝日の再放送はちょっと考えにくいかも。やるとしたらスカパーの歌舞伎CHでしょうが、出演者がGOを出すかどうかが問題でしょうね。
投稿者 今朝子 : 2007年11月28日 00:49
2007年11月28日
大和芋と豚挽肉のレンジ蒸し、ギンナン御飯
前にQPで見た料理。豚挽肉は酒、醤油で味付けし十分に練ってから卵を加え、長ネギの小口切り、大和芋を加えて長目にチンして、そのまましばらく置いて蒸す。あんかけにして薬味に生姜を添える。これはオススメ!もっちり感があって美味しい。寒いときにもってこいだし、簡単にできて、おもてなしにもなります。
「崎陽軒、おまえもか!」といいたいような、またしても食品表示違反のニュースでコメントを求められた人が、「ああ、やっぱりねえ。大きいとこみんなやられてるもんね」と言われたのは世論のかなりメジャーを占める意見かもしれない。まだまだ出そうである。
こと食関係にかかわらず「大きなとこ」や「えらい人」が何のあてにもならないのは今に始まった話でもないけれど、近年は情報が豊かになったおかげで、この手が次々と紙面や画面を賑わすから、権威も何もあったもんではなくて、それはそれでまあいいじゃない、と、私くらいの年齢になったら思ってもいいが、物心のつき始めからこんな世の中を見て育つ子供たちが、果たして大きくなったらどんなふうになるのかは想像がつきにくい。
現代の日本には、えらくなりたい子供が非常に少ないという統計もさることながら、最近何人かの編集者の方と話していて、近ごろは「伝記」を読む子供たちも極めて少ないらしいと聞いたので、余計に気になっている。
私のころは「伝記」が学級文庫の定番で、キュリー夫人やシュヴァイツァー博士やエジソンやナイチンゲールを読まない人の方が珍しかったのではなかろうか。ただこういう人たちだとあまりにも古くて、彼らの何がえらかったのかイマイチぴんと来ないだろうし(電球を発明したっていわれてもな〜ってな感じでしょうか)、今の子供たちが読むとしたら、どんな人の「伝記」に人気が集まるのだろうか?ちょっと知りたい気もします。
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はじめまして。1ファンでございます。
そういえばわたしもキュリー夫人、ヘレン・ケラーなどよく読みました。科学者になりたかったんですが、数学の成績が悪く、税理士になりました。
今の子は、たぶんビル・ゲイツとかなら読むのではないでしょうか。ビッグになって大金持ちになった話は好きそうです。イチローとかはすごいけど、それ以上にこつこつ努力して・・・という話は敬遠されそう。あとゲームやアニメのクリエイターですかね。
三人いる息子の真ん中のが本好きですが、つまらないのばかり読んでいて困ります。コミックが活字になっただけのような、オタクな本です。すこしづつ軌道修正中。松井作品はまだまだ読めませんがそのうち並木拍子郎あたりからとおもっています。新刊楽しみです。時代小説が大好きです。気分転換にぴったり。いろんな人が簡単な捕り物帳などを書いてますが、時代の背景や世相をきっちり書いている松井作品は安心して読めます。最近はNHKの大河ドラマでも時代考証はひどい。なに、あの上杉謙信!木曜時代劇なんか脚本がお粗末すぎです。ドラマ化のときは松井脚本でお願いします。
投稿者 momo : 2007年11月29日 11:37
大和芋と豚挽肉のレンジ蒸し、これは時間短縮で美味しそう、早速1日に作って見ます。
明日は南座顔見世、一応好きな役者も出演しているので見ますが、正直な所、これほど大名題の方々にお越し頂かなくても、お芝居は楽しめるのですが、ここ10年程襲名披露が続いた為か入場料がお高いように思います。
「うちとこも気張ってまっせ」と心意気を見せに行くにしても、好きな芝居がたった1度しか見れないようなお値段では、迂闊に友を誘えまへん。まあ、そうは云うものの、顔見世、初春歌舞伎と2ヶ月続いて関西でお芝居が見れるのは幸せだと思いますが。
「吉原手引草」面白くて2度も読みました。ソロソロ松井さんの次なる作品を求めます。「摂州合邦辻」の番付の後書き『藤十郎さんとの御縁』芝居茶屋親日屋「かわら版」の『歌舞伎東西いまむかし』も楽しく読ませて頂きました。
投稿者 おゆき : 2007年11月29日 22:03
2007年11月30日
イイダコのエスガルコ風、ボンゴレうどん、春巻きのピザ、ほうれん草と生ハムのサラダほか
六本木のインボイス劇場で「ブルーマングループ」を見たあと、中目黒で三村夫妻、スラッシュの守部さんと落ち合って食事。
「ブルーマングループ」は駅貼りの巨大なポスターや中吊り広告で見かけて、えっ、これナニ?と思われた方も多いのではないか。打楽器を打ち鳴らす顔を真っ青にしたパフォーマンスグループである。何かわけがわかんないものなので、私もすぐ見てみたいと思っていたら、幸いプレビューのご招待を戴いた。
で、一体どんなものなのかひと口で表すと、極めてスタイリッシュな「新春かくし芸大会」といったところだろうか。実際だれかがきっとパロディしそうである( 「かくし芸大会」でなくても、「スマスマ」か「物まね番組」で必ずやってくれように思われます(笑))
打楽器演奏を達者にこなしながら、全体としてはロックバンドを入れたお笑いパフォーマンスのノリで、サイバー世界をおちょくってみせるのがイマ風なのだろうけれど、笑いの質は単純なアメリカン好みで、毒があまり感じられないからいささか物足りないし、観客を舞台にあげてイジるのも別にそう面白くはなかったりする。オフ・ブロードウエイの小劇場が発信元だけに、本来ならもっと狭いスペースで見せて、観客との一体感を高めたほうがいいのだろうが、来日公演はそれだとペイしないので、かなり大きめの劇場を建てて上演しているのが一番の問題なのかもしれない。ただマスコミ関係の招待日だったから余計に客席のノリが悪かったともいえるけれど、これで熱狂的に盛り上がれるのは日本だとよほどの低年齢だろう。見まわしたところ、会場で盛り上がってるのはガイジンさんばかりだった(サクラ?)。
正直言って同じお金を出すんだったらシルク・ド・ソレイユ(サルティンバンコやアレグリアの)か、デビット・カッパーフィールドのマジックイリュージョンか、フランスの冬季オリンピックの演出で一躍世界に名をあげたフィリップ・デュクフレの舞踊パフォーマンスを見たほうがはるかに楽しめるだろう。このバランチョな3つの例はいずれも私が今までに見た中で少しでも似たようなものを探して挙げてみたわけです。
2007年11月30日
豚肉と大根の黒砂糖煮
昨日のQPで見た料理。フライパンでまず豚肩ロースを焼きつけて大きめの乱切りにした大根を合わせ炒め、そこにまずお湯と生姜の薄切り酒を加えてじっくりと煮込む。さらに黒砂糖を加えて煮込み、仕上げに醤油をまわしかける。この時期の大根は甘みがあって美味しい。
明日は医師会の講演で京都に出張するのでブログは更新できません。渡辺淳一センセイならともかくも、私がなぜ医師会で講演なの?とお思いでしょうが(笑)、これはN賞受賞直後に実家を通じて依頼を受け、なるべくなら、という両親の願いもあってお引き受けした次第だ。100人近いお医者様の集団を前にして、一体何を話すべきかと迷った上で、「健康」や「衛生」、「運動」といった語彙と概念が生まれたばかりの明治初期において、初めて医師免除が必要になったころの混乱ぶりについてお話することにした。
それにしても前回の京都行きは「婦人画報」の「白い京都」特集の撮影だったが、今回はモノホンの「白い巨塔」に突撃!であります(笑)。
夕方の講演でそのあと懇親会もあるので一泊を余儀なくされるのを幸い、次の日は家族と親族による受賞お祝いパーティが予定されているが、それが済むと京都新聞の新春鼎談でブログにお便りを頂戴した中世国文学者の田中貴子さん、京舞井上流の家元5世井上八千代さんとお目にかかってお話をしなくてはならない。またしても京都ではバタバタと忙しなく過ごして、日曜の夜には帰宅する予定です。
コメント(3)
一ファンです。
昨日夕方、実家のお店から出てくる姿を偶然に拝見しました、多分、松井さんだろうと確信がありましたが、声をかけられませんでした。
投稿者 高井 : 2007年12月01日 11:14
先日はトラックバックのことでお手数をおかけしました。
豚肉と大根の黒砂糖煮、おいしそうですね。今度やってみます。
寒くなりました。京都はことに寒いのでは。風邪など引かれませぬようお気を付けて。
投稿者 ぱぐ : 2007年12月02日 08:40
>高井様へ
>実家のお店から出てくる姿を偶然に拝見しました
お人違いかと存じます。今回の京都行は非常にハードなスケジュールだったため、実家には立ち寄れずじまいでした。
ひょっとしてご近所の方なのでしょうか?ご贔屓ありがとうございます。
投稿者 今朝子 : 2007年12月02日 23:42