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2007年10月26日

ローストビーフほか

今日は土砂降りのまっただ中に家を出なければならず、やむなくタクシーに乗って渋滞にイライラしながら銀座に向かい、まず三笠會舘のバーで撮影。アルコールはほとんど寝酒でしか口にしない私が、なんと「文藝春秋」のサントリーの広告頁に出るはめになったのだが、これは毎回A賞N賞の受賞者が恒例で登場する広告なのだそうである。ちなみに対象商品の「響」30年物は日本のウイスキーもついにここまで来たか!と唸るほど、素晴らしく香りのいいお酒だった(これは別に広告に出たから書いておるわけではありません(笑))
次いで向かった先はつい2ヶ月前にAN賞の授賞式があった東京會舘で、今日はその授賞式で後見人になって戴いた河竹登志夫先生の出版記念パーティに出席。会場に入ってすぐは、ひょっとして私はここで一番若いのかなあ?という感じがするくらい、そうそうたる顔ぶれがおそろいだったが、すぐに御令嬢の水尾(みお)さんとご主人の藤谷さんという若いカップルに会えたので少しほっとしました(笑)。
「日本の古典芸能 名人に聞く究極の芸」というタイトルの本だからして、もちろん出席者は歌舞伎、狂言、邦楽、邦舞等々の関係者が大半なのだけれど、遠山敦子元文科相の祝辞に始まって、なぜか谷垣自民政調会長の飛び入り挨拶があり(この方は前にも書いたが私が子どもの頃にお世話になった京大病院小児科のK先生によく似ていて、河竹先生はそのK先生の親友だった。なので人はやはり似た顔に惹かれて友達になるのかしら?などとヘンことを考えてしまった)、〆の挨拶は辻井喬(堤清二)氏といったふうに先生の人脈は非常に幅広いので、出席者の中には時代小説界の重鎮、平岩弓枝氏と北原亞以子氏がおいでになり、私は「前門の虎後門の狼」てな感じでビビっておりました(笑)。
平岩氏にご挨拶をしたら「この夏は大変だったでしょう」と言われ「はい、本当に」と、ここは力強く答えた私。「でも、仕事はざーっと沢山やって力をつけなきゃならないときもあるから、頑張りなさいよ」「はあ、でも、私は小説を書き出したのが非常に遅かったもんで、なかなかそうういうわけには」と怯む私。「それまでも色々と知識を身につけてるんだから大丈夫ですよ。もう自信もついたでしょう」「やあ、とても、まだ自信なんかは……」と正直に答える私。「あなたを頼りにしてんだから、もっと頑張んってよ」「ヒエー、と、とんでもない……」とジリジリ後ずさりしていた私です(笑)。
 その後は一目散にローストビーフのコーナーに行ってガッツリ食べました。東京會舘のローストビーフは本場ロンドンの名店「シンプソンズ」や「フラナガンズ」なんて目じゃないくらい美味しいのですが、N賞の授賞式ではさすがに食べられなくて、食べ損なったことは非常に根に持つタイプなので(笑)、今日はとにかく何をおいてもコレを食べようと思ったのでした。


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