トップページ > 水菜と焼き秋刀魚のサラダ、海老しんじょの揚げ物、地鶏の唐揚げ、鱧の太巻き寿司
2007年10月07日
水菜と焼き秋刀魚のサラダ、海老しんじょの揚げ物、地鶏の唐揚げ、鱧の太巻き寿司
彩の国さいたま芸術劇場の映像ホールで蜷川幸雄氏と公開対談をして、帰りに妹と一緒に渋谷の日本料理店「春秋」で食事。
初っぱなに蜷川さんから「この人はとても口が悪くて、怖い人なんですよ」とご紹介に与ったので何だかイヤーな予感はしたが、そこからいきなり私が以前、演技力に定評のある某女優の芝居は「いくら巧くても心打たれない」と貶した話を、その方の実名まで出して披露されてしまい、私のほうもお返しに『十二夜』で歌舞伎界と関わった蜷川さんの気持ちを突っ込んで訊いたりしたので、結局お互い開き直ってぶっちゃけ本音トークが炸裂。業界の裏話や役者の悪口が出るわ出るわで、傍聴していた関係者やスラッシュの進藤さんや妹には「もっと続けてほしいくらい面白かった!」と大受けながら、あとで思えばけっこう冷や汗もんでした(笑)。
客席が爆笑の渦に包まれ、私自身も大いに面白がって聞いたのは『近松心中物語』の台本を書かれた劇作家、故・秋元松代氏にまつわる数々のエピソードである。非常に厳しい方だったという話は昔から聞いていたが、色んな方が聞きしにまさる恐ろしい目に遭われたらしく、エレベーターの中で胸ぐらをつかまれて平手打ちのビンタを喰らった某出版社の編集者もあれば、当時東宝のプロデューサーで後に高名な歌舞伎の評論家となられたW氏などは、大根でボカリと頭を殴られて粉々になった身があたりに飛び散ったという話をご本人が告白されたそうだ。次にどこかの劇場でW氏をお見かけしたら、私は思い出し笑いをこらえるのに必死でしょう。
それにしても対談終了後に「あなたはきっと秋元さんみたいになれますよ。もうなんなんさいよ」と盛んに焚きつけられた蜷川さんは、私の人格について完全な思い違いをなさってるのであります(笑)。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kesako.jp/cgi-bin/mt/mt-tb_kesako2.cgi/559
コメント (3)
いつも、こういうお話を聞くたびに、横でこっそり
お話を聞いてみたい!と、思ってしまいます。
W氏は劇場で結構お見かけします。
私も次ぎ見かけたときには、笑ってしまうかも。
投稿者 羊猫 : 2007年10月08日 02:26
昨日は本当に楽しい対談でした♪
(今朝子サンと蜷川サンの目の前に座ってたものです・笑)
今朝子サンの作品は本屋で目にしながら、難しいかなぁ・・・っと思って手に取ることをしませんでしたが、昨日対談終了後直ぐ都内に帰ってきて本屋へ行き、購入しました!!
どんなに素晴らしいっと言われてる役者サンでも心をうたない演技がある。 この言葉を聴いた瞬間。蜷川作品主演で有名な藤原竜也サンのことを思いました。彼もまた才能ある役者サンの一人だと思うのですが、喜劇や蜷川サン以外の演出家と仕事すると、「凄い」けど何かが足りない・・・っと思うことがあるんです。
なので、お話を聞いた時は「はっ!」っとしました!
本当に楽しい時間ありがとうございました!!
早速読みます!!
投稿者 伊織 : 2007年10月08日 11:30
幸運にも最前列で対談を聞くことができました。
松井さんのお話の中で、小説についてのお考えに
とても共感しました。
数年前まで、映像媒体が分かりやすくていいと思って
いましたが、最近では小説とは読者の数だけ解釈がある
という面白さを痛感しています。
小説よりも制約が多そうな商業演劇と、より自由度のある小説
・・どちらも楽しんでいけたらいいなと思いました。
とても楽しいお話を聞かせて頂き、心より感謝申し上げます。
投稿者 ピンガ : 2007年10月09日 17:03