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2007年08月20日

小室

 今日は夕方から新潮社倶楽部で評論家の川本三郎氏と対談した。老舗の出版社は、作家をいわゆるカンヅメにする宿泊施設をそれぞれお持ちのようで、文藝春秋社のそれは暗めのシティホテルといった感じで、立花隆を閉じこめたが脱出されたという話を聞いたが、新潮社倶楽部はこぢんまりした旅館の趣きで、ここで執筆に行き詰まって苦しんだ亡き開高健の霊が今でも出るという怪談を、川本氏と私双方の担当編集者である田中範央氏から伺った。田中氏から聞いたのでもう一つ面白かったのは、新潮社ビル内のトイレは最近に至るまで和式がほとんどだったが、養老孟著『バカの壁』の大ヒットにより、やっと全部洋式になった!ので「バカトイレ」と呼ばれているいう話。興行会社や出版社にはこの手のエピソードがつきものだけれど、トイレがそれまで和式だったというのはちょっとビックリである。川本さんとのお話は日販の情報誌「新刊展望」に載りますのでどうぞそちらをご覧下さい。
 対談後は新潮社の近くにある懐石料理の「小室」で会食。ここは予約の取れない名店ながら、店主とは昔からの知り合いで、「小室」を開店される前には一緒に食べ歩きをした間柄でもある。とにかくご自身が健啖家だからか、献立はいつもボリュームあって、今夜もまた1時半を過ぎた今もって満腹状態でまだ寝られません(笑)。写真上段の八寸を見ればそのたっぷり感がおわかり戴けるかと思う。中段は鱧のお椀だが、骨切りは完璧で相変わらず丁寧なお仕事ぶりが窺えた。若干薄味に感じられたのは、たぶん猛暑でこちらが汗をかき過ぎていたからだろう。下段はロブスターのお造り。ほかに海胆の付きだし、鮎の塩焼き、賀茂茄子と生麩の揚げ浸し、じゅんさいの酢の物、鱧の炊き込みご飯とお味噌汁、水物のワインゼリーとカットフルーツのカクテルで〆


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