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2007年07月02日
トマトの麻婆豆腐風
近所のスーパーで配ってるパンフレットに載ってたレシピだが、ヘンなもんだなあと思って作ったわりにお味はオーソドックスでご飯によく合うおかずである。ニンニク、ネギ、生姜のみじん切りと豚挽肉を炒めてからさらに高野豆腐を炒め、酒と水と砂糖、醤油を足してしばらく煮込み、さらにトマト加えて最後にウスターソースを利かせて水溶きカタクリでまとめた。
今日から次に刊行を予定している『銀座開化事件帖』シリーズ第2弾の校正段階に突入し、これは「小説新潮」に連載した分なので少しはちゃんと書けてるだろうと思いきや、相変わらずヘタクソな文章ばかりが目に付くのでドォーっと落ち込んでしまった。私は初校ゲラを見るといつもこうなので、従ってゲラを直す作業が仕事上で非常に大きなウエイトを占める。なんとかこのヘタクソな文章をせめて出版が許される程度にまでグレードアップすべく、しばらくは異常にぴりぴりした心理状態に陥るのだった。
それにしてもすべて自分が書いた原稿なのに、まるで完全な他人事のようにヘタクソだと思えるのは少しおかしいから、「ひょっとして二重人格なんじゃないの」と進藤さんによく言われるが、果たして本当にそうなのかもしれない。私の中には常に眼高Aさんと手低Bさんがいて(笑)、眼高Aさんが現れると手低Bさんは震え上がって出てこないから、Bさんが一所懸命に書いた文章でも、Aさんは木っ端微塵にぶちこわしてしまうのである。眼高Aさんが如何に容赦のないタカビーな人格であるかは、このブログの読者ならきっとご存知のはず(笑)。で、その昔、某雑誌で短期間デスクを務めたときは、ライターの文章を勝手に書き替えて、激怒させたり、泣かせたりした実にたちの悪い編集者だった私だが、自分の文章ならいくら手を入れても怒ったり泣いたりする人はいないから、つい安心してどんどん赤入れしてしまう。
てなわけで、新潮社の田中範央さま、覚悟しておいてください。早くも全ページ真っ赤っかでっせ!
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