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2007年05月13日
上方寿司、焼き野菜のサラダ
乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
目に鮮やかな新緑に囲まれた馬場で、今日まず驚いたのは、停止した馬の顔に大きな熊蜂がとまりそうになったときだ。馬は首をブルブルするし、これで刺されたら立ちあがって暴れるんじゃないかと、騎乗してる私はひやひやだった。
次に驚いたのはよく話す仲間のひとりが「昨日ラジオであなたのこと話してわよ」と言われたときで、明後日に文化放送の収録を控えている身としては、まさか予告までするかなあ?と思いつつ尋ねたところ、「文化放送じゃなくて、たしかTBSだったけど、けっこう長く喋った」とのこと。どうやら番組の中で誰方かが『吉原手引草』をご推奨くださり、私のことも何かとご喧伝下さってたようなのだが、幻冬舎担当のヒメから何も聞いてなかったということは、恐らくヒメ自身も知らなかったのだろう。で、たまたまそれを聞いてしまった彼女はさっそく本屋へ行ったにもかかわらず、残念ながらその本屋では売ってなかったらしい。乗馬のほかに登山の趣味もある彼女は「そちらの仲間に本好きが沢山いるので、こんどみんなで買うようにするわ」といって私は大いに喜ばせてもらった。現時点ではどこの誰方か存じませんが、TBSラジオで取りあげてくださった方に感謝いたします。
帰りに一緒になったもうひとりの仲間は某大手企業に勤めるキャリア女性で、前に『フラット化する世界』を紹介してくれた人だが、彼女は最近ビジネス書ばかり読んで「フィクションってイマイチ読む気になれないんですよねえ。なんか面白い小説あります?」と、これも以前に訊かれたとき、私はいろいろと考えて、今や旧作になるけれど、桐野夏生さんの『グロテスク』を推薦した。彼女はさっそく買って読んで、とても面白いといって喜ばれた。この件に関しては桐野さんが私に感謝してほしいものであります(笑)。
それにしても本というものは内容の良し悪しもさることながら、読み手の好みや気分によって受け取り方が相当に左右されるはずなので、面と向かって人に薦めるのは存外難しいものである。だから「サン・ジョルディの日」は普及しなかったわけよね……なんてヘンに古い話を想いだしたのは、渋谷駅で「母の日」に贈る花束を買いにずらーっと並んだ行列を見たせいでありましょう(笑)。
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コメント (2)
「吉原手引草」拝読しました。おもしろかったですねえ。噂はお聞きしていたし、本も手元に用意していたのですが、何しろ読書タイムが通勤電車の中がメインなものですから、どうしても文庫本が中心になっていました。(ちなみにこの間まで持ち歩いていたのは、戸板さんの雅楽シリーズです。こちらも出る出るといわれながらなかなか刊行されなくて待ちかねていた本でした。)昨日の朝の電車で読み始めたら、夜更かしして一気に読み終わってしまいました。毎朝6時に起きなくてはいけないので、週初めの寝不足はしんどいのですが、おもしろくてやめられませんでした。吉原のいろんな職種の人の語りで物語が進んでいくうちに、吉原というものが立体的に浮かんでくる構成のうまさ。そして主人公は人の語りでしか描かれないのにその鮮やかな姿がくっきりと思い浮かび、何より謎が最後にすとんと納得させられる仕掛けで、時代小説も推理小説も大好きな私としては大満足な1冊でした。一日で読み終わるのはもったいなかったのですが、ありがとうございました。今日は早く寝ます。そして、またゆっくりと読み返してみますね。
投稿者 岩谷真知子 : 2007年05月15日 21:01
お賞め戴いてありがとうございます。やっぱり読者の方のナマの声を聞くと一番自信が持てます。
投稿者 今朝子 : 2007年05月16日 10:38