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2007年03月17日

担々麺ほか

 さいたま芸術劇場でシェイクスピア作・蜷川幸雄演出『恋の骨折り損』を観た帰りに近所で食事。
初日開幕前のロビーで翻訳の松岡和子さんとお会いしたら「とにかくみんなきれいよ。芝居は小父さんたちが健闘なさってるの」と仰言ったが、舞台を見てなるほどと頷けるものがあった。ああ、これこそ望都さんをお誘いすればよかった!と思うことしきりである。
 男優だけの蜷川シェイクスピアではすでに『お気に召すまま』や『間違いの喜劇』を見ているが、今回は「男タカラヅカ」といった雰囲気が極めて濃厚で、ストーリー自体も往年の少女漫画を彷彿させるものだ。王と3人のご学友が禁欲の誓いを立てた直後にフランス王女と3人の貴族の娘があらわれてそれぞれが恋に落ち、駆け引きに熱中し、王女の父が死んだことをきかっけにまたそれぞれが本気モードになって1年後の再会を期して別れるという筋立てで、そこに道化役の風変わりな貴族や庶民の男女がからむ。登場しただけで笑えたのは風変わりな貴族役の藤井びんで、「転位21」で活躍していた頃を知る者にとっては笑撃的な演技だった。これまたビックリしたのが王女の侍従役を演じた青井陽治で、私は彼が『ベント』の本邦初演に出たのを見ているが、多くの人は翻訳家兼演出家だと思っていたのではなかろうか。昔は下手な役者だったこの方が今回達者な演技を披露なさったのも意外で、松岡さんの仰言った「小父さんたち」ってこの人たちだったのねと納得したのである。
 「みんなきれい」のほうは男女8人の貴族を演じる若手俳優だが、実質的に主役をつとめたのは高橋洋で、膨大なセリフを巧みにこなして大健闘ながら、原作に沿った役作りとしてはもう少し皮肉な味わいがほしかったところだ。もっとも同行した内山さんは何せ彼の長年のファンだからよだれを垂らさんばかりに見入っていた(笑)。王役の北村一輝は濃い顔立ちが役ノイメージにはピッタリだけれど、声にまるで品がないのはがっかり。窪塚俊介や月川悠貴といったけっこう達者な若手が今回はあまりしどころがなかったのもザンネンでした。
 


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コメント (1)


ラムチョップ、私も放送中に偶然見ました。担当の先生が背高な方だったので、作業台の高さが足りずやりにくそうだな〜と思いつつ。マッシュポテトの材料だけ表示されて作り方は教えてくれなかったので、料理初心者の私にはちょっと物足りなかったです(笑)。

投稿者 ふみ : 2007年03月17日 21:15

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