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2007年02月26日
ぶり大根、アスパラガスの練り胡麻和え
近所の魚屋でぶりかまのいいのを見つけたのでこのメニュー。
日本のニュース番組は菊地凛子がノミネートされた助演女優賞ばかりを取りあげた今年のアカデミー賞だが、肝腎の主演女優賞は下馬評通り『クイーン』のヘレン・ミレン。私はこれをデルタ航空機内で見て、つくづく英国ならではの映画だと感心したのであります。
ダイアナ妃が事故死してから国葬に至るまでのエリザベス女王とブレア首相の葛藤や煩悶をもろに描いたこの映画で、ヘレン・ミレン扮するエリザベスⅡは完璧なまでのそっくりさん!他にもフィリップ殿下やエリザベス・マザー、チャールズ皇太子がそれぞれ実名そっくりさんで登場するが、日本でたとえば雅子さん問題をこうした映画にすることはまず考えられない。劇団ザ・ニュース・ペーパーあたりは小劇場でひそかに皇室ネタを披露しているとはいえ、映画にしろ芝居にしろ、もしメジャーな劇場でやったら宮内庁から大クレームがついて右翼の街宣車がすっ飛んでくるだろうと思う。
いっぽう英国では現王室を平気でドラマ化するのに私が初めて驚かされたのは1981年のロンドン旅行で観た『ハー・ロイヤル・ハイネス』という芝居だった。結婚式直前にダイアナが逃げ出してオーストラリア女性のそっくりさんが身代わりになって珍騒動を繰り広げるというドタバタ喜劇で、ダイアナ妃はもちろんエリザベス女王や当時のサッチャー首相ら全員がそっくりさんで演じて場内は爆笑の渦に包まれていた。上演してたのは東京だと帝劇とか新橋演舞場とかいった商業演劇の大劇場であり、私が何よりもビックリしたのはカーテンコールに観客全員総立ちで国歌GOD SAVE THE KINGを歌いだしたことだった。どうやら英国の一般庶民は王室に対して畏れ多いというような感覚はほとんどないまま熱愛していて、だからこそこんなドラマが上演されるんだろうなあと思ったのである。
映画『クイーン』のハイライトはエリザベス女王が独りでジープをぶっ飛ばして郊外に向かうシーンだが、そこで私は、ひえー!あの女王運転できるんだ……と単純に驚いてしまった。ちょっとした笑いを取るのは女王と愛犬のやりとりで、例の胴長短足犬ウエルシュ・コーギ4匹は『ハー・ロイヤル・ハイネス』の舞台でも大の人気者だったから、英国人の間ではきっとポピュラーなネタとして定着してるのだろう。雅子妃の愛犬ショコラが死んでしまったのは今さらながらに可哀想な気が致します。
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コメント (2)
小和田家のショコラは死んでしまっていたんですね。かつて我が家の駄猫は、ショコラと同じ病院にかかっておりました。もっともそれを知ったのはテレビのニュースでショコラを往診する我が病院長が映しだされたからで、互いが待合室友達というわけではありませんでしたが・・・ところで日本では皇室ネタコントが昨年末週刊誌でかなりバッシングされましたよね。演じていたのはザ・ニュースペーパーから分かれた他言無用プロジェクトですが、そのため彼らは「さる高貴なご一家」ネタを今後上演しないとホームページ上で宣言し、年末の名古屋公演は中止に追い込まれたもようです。日本では事態は洒落にならない展開をとげています。
投稿者 ねこまる : 2007年03月02日 22:56
>ところで日本では皇室ネタコントが昨年末週刊誌でかなりバッシングされましたよね。
ああ、そんなことがあったのですね。まったく知りませんでした。ちなみにどのような週刊誌で、どのような批判だったのでしょうか?もし理不尽な批判だったのであれば断然抗議すべきだろうと思います。とにかくシャレが通じないのは民度が低い証拠でもあるし、この手の自粛ムードが強まることは警戒しないと、あとで取り返しがつかないことになるような気がします。
投稿者 今朝子 : 2007年03月02日 23:16