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2007年02月20日

ガラパゴス紀行 その2

 美しいキトの町並みは1日中歩きまわっても見飽きないほどなのですが、残念ながら歩くのがとてもしんどくて、日ごろ健脚を誇る私でも5m進むごとに立ち止まらないと呼吸困難に陥る空気の薄さ。なのでコンパーニア聖堂、サンフランシスコ修道院、大統領府と数少ない名所見物だけで十分に満足し、そのあとは現地観光ガイドの車で20km飛ばして赤道記念碑にたどり着き、以前グリニッジ天文台で経度0度線をまたいだ私は、これで世界征服が成し遂げられた!と同行の皆様に豪語したのであります(笑)。ちなみに国名のエクアドルはスペイン語で赤道を意味し、国全体が赤道直下にありながら首都は標高が高いので気温が常春に保たれています。
 夜は市内唯一?の公共交通手段であるトロリーバスに乗ってエクアドル料理を食べに出かけたものの、バスを降りてから歩くのがこれまた難行苦行で、ふつうなら10分やそこらで行けるところが30分かかってもたどり着けない始末。最初に行こうと決めていたレストランを途中で諦めて、手近な店で妥協したものの、なにせ初物尽くしの食材や味覚に翻弄されてしまい、その店の料理が美味しかったのか不味かったのか、正直いって私にはさっぱりわかりませんでした。
 写真上段が赤道記念碑。
 写真中段はホテル近所のマーケットでカラフルな民族衣裳の宝庫。アジアでこうした場所だとやたらに押し売りされてしまうが、南米では幸いまだ日本人が金をばらまくというイメージがないためか、あるいはエクアドル人にあまり商売気がないのか、あるいは比較的国情が豊かなせいか、ここでもどこでも物売りや袖乞いにつきまとわれることは全くなくて済んだ。その手のことがあると迷惑するばかりでなく、日本国の豊かさにオンブしてる自身の負い目がひしひしと感じられるが、今度の旅行ではそれがなくて済んだ分余計なストレスもなかったのであります。ちなみに人口の4分の1が土着のインディヘナ、半分以上を占めるのがメスティソといわれる混血の国においては、血の混じり具合によって人の顔が驚くほどまちまちであり、際立った美形も目立つ。街角で露天商や行商をするのは比較的インディヘナかそれに近いとおぼしき人が多かった気がする。
 下段はエクアドル料理の典型的なセットメニュー。黒く写ってるのはセビッチェという生の魚介類を入れた冷たいスープサラダのようなもの。コリアンダーが入っていてアジア系にやや近いとはいえ、やはり全く初めての味覚である。白っぽく見えるのは茹でたホワイトコーンのサラダで、これは最初ニンニクか百合根かと思うような食感だった。