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2006年07月04日
ねばねば丼
昨日QPで見た料理だが、タイトルはもっとまともだったはず(笑)。
マグロの赤身を叩きにして、さっと茹でたオクラの小口切りとめかぶとでしっかりねばねばするまでかき混ぜて、最後にミョウガの千切りを加え二杯酢で味付け。これに温泉卵をトッピングしてさらに二杯酢をかけて食べる。二杯酢の味付けというのが作るときは?だったが、これが食べてみると意外にイケて、夏らしい爽やかな丼物でした。
今日は朝からヒデ引退がトップニュースになるのだから日本はまだ平和なのだろう。それにしても、このニュースを見て、アスリートは30歳手前で早くも引退できるから羨ましいと思った方と、早々と引退してくれる業界だから羨ましいと思った方のふた通りが世間にはあるのだろうなあと私が思ってしまったのは、昨日たまたま年下の旧友からもらった電話のせいである。
その友人は文芸とは無関係の某出版社に勤めているが、けっこう有名な某誌の編集長に推されながら、50歳目前にして会社を辞めたくなったそうで、その原因は新陳代謝が極めて悪い組織にあるようだった。彼女が辞めたくなった最後の引き金は、30代の優秀な後輩がやはり組織に嫌気がさして、いっそ雑誌そのものが潰れてくれたら有り難いのにと発言したことにあったようで、こりゃもうダメだと思ったそうである。なにせ寿命が延びたから、年寄りはさっさと辞めろというわけにもいかないのは何処も同じだろうが、さりとてそんなことをしてたら若いほうがドンドン辞めてしまうのである。日本全体の明日を象徴するかのような話を聞いて、私はなんともいえない気分になったのであった。
今ちょうど『銀座開化事件帖』シリーズの新作を書いている最中で、資料として明治初期の新聞を読んでいたら「五十歳くらいの老婆」云々という表現にぶつかって、ああ、昔なら私はもう老婆と呼ばれておかしくない年齢だったのだと改めて思われた。果たして現代ではいくつなら老婆と呼ぶことが許されるのでしょうか。
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