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2006年07月31日
甘エビの薫製、パンチェッタ、鯛のカルパチョ、アボガドと海老のパスタほか
近所の「薫製屋ヌーベ」で中村京蔵丈、大島保子さんと食事。
京蔵はご存知「勘定奉行」の女形、桂米朝事務所の大島さんは元中村鴈治郎(現坂田藤十郎)のマネージャーだが、共に古くからの友人で、しかもご近所同士とあって、年に一回は必ず3人で会食し、歌舞伎界のことをあれこれ本音で語り合う。まあ、とても口が悪い3人でもあり、私はともかく、あとのふたりは歌舞伎界を裏の裏まで知り尽くしている人たちだから、ここで語られる歌舞伎話ほど面白いものは滅多にないだろうと思うが、ブログにはとても書けません(笑)。
◯◯と◯◯の兄弟は最近ほんとに仲良くなったわけ?とか、あの役者も思ってわりに伸びなかったねえとか、◇◇は最近どうも心境に変化を来したんじゃないのとか、個人的な取りざたや悪口がむろん例のごとくさんざん出たものの、今日はそれ以上に今後の歌舞伎界はかなり厳しいことになるだろうという話題に傾いた。すでに顕在化している具体的な問題もさることながら、要は歌舞伎といえど社会情勢の変化を避けがたいのである。ともあれ当面は歌舞伎座の建て替えがどうなるかよりも、建て替え中の身の振り方で役者たちは戦々恐々としているとのこと。いっぽうで衣裳や床山等の若手がどんどん辞めていく現実があり、世界遺産になったところで、だれがどう保障してくれるといったもんでもなし、とにかく役者たちも相当の覚悟で挑まないと今後の世の荒波は乗り越えていけそうもない感じである。
ま、これは歌舞伎界に限らずどの業界でも同じことなのだけれど、そのわりに私よりもずっと若い人たちにいまだ既成の業界や価値観にぶら下がろうという気持ちが残ってたりするのは困ったもので、たぶんその人たちは老後に泣きをみるのではないかという気がする。かろうじて勝ち逃げとまではいかなくても、ぎりぎりまあなんとかなるのは今の50代まで。逆に20代以下はもっとずっとシビアに考えて頑張る優秀な子もいるだろうし、最初から投げてるのもいるだろうし、とにかく家でちやほやされ過ぎて育ったあげく世間に出ると急に不安になって、いかがわしい宗教にひっかかったりするんだろうなあと、今日の「摂理」のニュースを見て思った次第。
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