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2006年07月28日

手作りちぢみ

 前にQPで見たのを想いだしながらジャガイモをすり下ろして作った。卵と片栗粉とキムチ、醤油を加えた生地に豚肉と蛸を具にして酢醤油で食す。
 今日わが家でミンミン蝉が鳴くのを初めて耳にしたが、梅雨明けを待ちかねたのだろう。しかし先週乗馬クラブでは早くもヒグラシが鳴いていて、夏はもう終わりかい!とびっくり。蝉までが季節感を失った地球である。
 ところでもちろん良くなったことも沢山あるのは時代小説を書いていると実感できる。脚気という病気なぞも私が子どものころはまだ罹っていた人がいたように記憶するが、近年はさっぱり聞かなくなった。ビタミンBが不足して患う病で、谷崎の「細雪」にはそのものズバリ「B足らん」という呼称で登場する。
 今新聞連載してる小説のために詳しい症状が知りたくて、近所の図書館でいろいろと探したが、症状に触れたものはたった一冊しか見つからなかった。昔恐れられた病では天然痘も絶滅したようだし、結核はまた流行りだしているというものの、死病のイメージはもはやない。ただしそれに代わる死病も次々と生まれているのはたしかだ。
 「整体」という言葉の産みの親である野口晴哉師は、私が子どもの頃にお目にかかった何人かの天才のひとりで、早くも関東大震災の折に若くして人びとの治療に当たっていた人物だが、結核が死病だった当時に「やがて結核は治るようになる。そうしたらきっと癌が流行る。しかし癌もいずれ治るようになるが、そのころは精神病が増えるだろう」という予言を残されていて、私がそれを聞いたころは癌が死病と決めつけられていた時代だった。で、今日は図書館の病気本コーナーを探していて、心の病に関する本があまりにも増えていることに驚いたのだった。


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