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2006年07月10日

生ハムとブロッコリーのパスタほか

 お茶の稽古の帰りに近所で食事。
 ジダンの頭突き退場でめでたく幕を閉じたW杯だが、京都に住む妹は一貫してイタリアを応援し続けていたから大喜びで電話がかかって来て「お姉ちゃん一緒にローマへ行かへんか」と盛んに口説くのであった。
 彼女がイタリアを応援したのは何を隠そう王子様トッティにハマったからで、W杯引退が決まったトッティを地元チームで見ようということらしいのだが、おかげで今W杯は徹夜で数多くの試合を見て「日本はレベルが違い過ぎる」と決めつけたあげくに「そやけど今後もう日本はW杯出場も危ういで」との懸念を洩らし、「大体日本でサッカーチームに入ってるんは皆お母さんに車で送り迎えしてもろてるような子やで。そんな子が大きなって世界で通用すると思うか」と宣うた。
  わが妹は昔から性格が悪そうなイケメンを追っかける悪い趣味があるくせに、実生活では真逆の亭主を迎えて幸せな人生を送り、一男児の母となっているのだが、そのくせこれまた近ごろの男児に極めて否定的な意見を吐きちらし「ほんまに男の子はあかんで。ロクなんいてへんで」と口癖のようにいうのである。昔なら小学校くらいだと女子が上でも中高くらいで逆転したのが「最近はどこまでいっても逆転できへんのや」と身のまわりの若い男性を見て思うらしくて、例の永田メール問題が起きたときは「ほんまにオタクかホストか永田みたいな男しかいてへんねんで」と大いに嘆いたものである。
 この日本男児の劣化問題に関しては、私は現在身のまわりにそこまで若い男性がいないのでなんともいえないのだが、若い女性編集者の中にも同様の声をあげるひとがいたりするからけっこう深刻な問題なのだろう。で、理由に関しては、結局日本に徴兵制がなくなったのがいけないのではないかというような、自民党のオジジが聞いたら泣いて喜びそうな原因を見つけたがる傾向がわたしよりも若い女性たちにはあるようなのだけれど、この点に関する反論としてひとつ、最近わたしがTVを見て大いに驚いたニュースを挙げておこうと思う。
 最近の日本のTVニュースは世界のことをあまりにも伝えないので、なるべくBS放送でCNNやABCやBBCを見るように心がけているのだが、驚いたのはつい最近ABC放送が伝えた米国の現状で、米国でも近年ずっと男子の学力低下が大問題となり、学力では今や女子の圧倒的優位が揺るがず、さらには男子の自殺率が女子の6倍以上に及ぶという報道にたまげてしまったのである。そのニュースを見て要するに徴兵制があるとかどうとかの問題ではなく、どうやら人類が生物として変わり目に来てるのかもしれない、と私は思わざるを得なかったのでした。 


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