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2006年07月01日

焼きしゃぶ

 シャブシャブ用牛肉、茄子、ピーマン、椎茸を鉄板焼きにしておろしポンズで食す。天候のせいか昨日からイマイチ食欲が無いのでコレにしたのだが、食欲が無くてこんなに食べるの!と言う人もいそうである。本人としてはこのところずっと過食気味だったので、調整段階(笑)に入ったという感じだ。
 ともあれ明日はこのくそ暑いのにまた乗馬で、しかも撮影を控えて体力を付けておかないといけないのである。
 スラッシュの守部さんを通じて、日本で唯一の乗馬雑誌「乗馬ライフ」の取材が入ったときは、ええっ!こ、こんなヘタッピでいいわけ?乗馬が趣味の作家でもっと巧い人がほかに沢山いるはずだけど……と大いに尻込みした。何せこの雑誌はクラブに置いてあるので以前からよく知っていて、とても私ごときが載っていいような雑誌とは思えなかったのである。
 しかし初心者用の特別号という話なので一応お引き受けしたのだが、「乗馬ライフ」が特別号を出すくらいだから、最近ひょっとして乗馬ブームなのかもと思っていたのは気のせいではなく、ホンモノなのだろう。
 というわけで明日は乗馬姿をバッチリ撮ってもらえるのはウレシイのだけれど、何もこんな梅雨時に取材しなくても!という気もする。雨で馬場はぐちゃぐちゃだし、とても乗馬は優雅でステキなスポーツてな風には見えないと思うのですが……。




2006年07月02日

空豆ごはん弁当

 乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
 今日は例の「乗馬クラブ」の取材で、なんとクラブの所長さん自らご指導くださる中でバシャバシャ撮られたが、ああ、乗馬の撮影ってつくづく大変なんだと思われたのは、当たり前だが人馬共にかっこよく見せなくてはならないという点である。今は馬が歯を剥いたからダメとか、今は耳を伏せたから機嫌が悪そうに見えてダメとか色々あって、その間、馬のご機嫌を取るために所長さんが草をやってなだめたりしながらカメラマンは何度も撮り直しをされたのだった。
 そのカメラマン兼ライターの方は私と姓が同じ松井さんで、アイルランドにBFがあって、一年の半分はアイルランドで、半分は日本で暮らすという羨ましいような人生を送られているほぼ同年代のステキな女性で、ほぼ1時間に渡っていろいろなお話をし、こちらもアイルランドの近況が伺えて非常に面白かった。経済的に豊かになったおかげでIRA問題はほぼ解決したかに見えるとのことである。
 「乗馬ライフ」の編集長も同行で取材に立ち会われると聞いていたが、お会いしてまず意外に若い女性だということに驚き、しかもこれが実にキュートな美人!身の上話を聞いて2度ビックリ、なんと京都西陣の呉服屋のお嬢様で、同志社大学の乗馬部を経てこの道にお入りになったのだとか。元々はお父様が同大学の乗馬部で、お兄様も同様にして競馬界にご就職なさってしまい、呉服屋は廃業なさったというのだから、本当に人生いろいろだ。この牧浦編集長が拙著『奴の小万と呼ばれた女』をとても気に入ってくださったようで、それをお伺いしてこちらも嬉しかったが、同時に、ああ、こういう女性ならきっとそうだろうなあと思われたのでした。
 ちなみに私の記事が掲載されるのは9月に出版される「乗馬クラブ」の増刊号「パカラ」で、誌名がとてもカワイイのでした。
 




2006年07月03日

茄子とピーマンの肉詰め

 近所のスーパーのパンフを参照にして冷蔵庫にある材料で適当に作ってみた。
茄子は中身をくりぬき、これを塩で揉んで細かく刻んで豚の挽肉に混ぜ込み、さらに椎茸のみじん切りと卵、パン粉、塩、ナツメグ、胡椒を加えて練りあげたものを餡にする。ピーマンと茄子の入れ物にはしっかり小麦粉を振ってノリにすること。フライパンでしっかり火を通し、ケッチャップソースをつけて食す。




2006年07月04日

ねばねば丼

 昨日QPで見た料理だが、タイトルはもっとまともだったはず(笑)。
マグロの赤身を叩きにして、さっと茹でたオクラの小口切りとめかぶとでしっかりねばねばするまでかき混ぜて、最後にミョウガの千切りを加え二杯酢で味付け。これに温泉卵をトッピングしてさらに二杯酢をかけて食べる。二杯酢の味付けというのが作るときは?だったが、これが食べてみると意外にイケて、夏らしい爽やかな丼物でした。
 今日は朝からヒデ引退がトップニュースになるのだから日本はまだ平和なのだろう。それにしても、このニュースを見て、アスリートは30歳手前で早くも引退できるから羨ましいと思った方と、早々と引退してくれる業界だから羨ましいと思った方のふた通りが世間にはあるのだろうなあと私が思ってしまったのは、昨日たまたま年下の旧友からもらった電話のせいである。
 その友人は文芸とは無関係の某出版社に勤めているが、けっこう有名な某誌の編集長に推されながら、50歳目前にして会社を辞めたくなったそうで、その原因は新陳代謝が極めて悪い組織にあるようだった。彼女が辞めたくなった最後の引き金は、30代の優秀な後輩がやはり組織に嫌気がさして、いっそ雑誌そのものが潰れてくれたら有り難いのにと発言したことにあったようで、こりゃもうダメだと思ったそうである。なにせ寿命が延びたから、年寄りはさっさと辞めろというわけにもいかないのは何処も同じだろうが、さりとてそんなことをしてたら若いほうがドンドン辞めてしまうのである。日本全体の明日を象徴するかのような話を聞いて、私はなんともいえない気分になったのであった。
 今ちょうど『銀座開化事件帖』シリーズの新作を書いている最中で、資料として明治初期の新聞を読んでいたら「五十歳くらいの老婆」云々という表現にぶつかって、ああ、昔なら私はもう老婆と呼ばれておかしくない年齢だったのだと改めて思われた。果たして現代ではいくつなら老婆と呼ぶことが許されるのでしょうか。




2006年07月05日

鰻丼

 整体治療の帰りに東横のれん街の宮川本廛でゲット。
 このブログで昨日「日本はまだ平和なのだろう」と書いたら途端に今日のテポドン騒ぎである。くわばら、くわばらで、いやはや、うっかりしたことは書けないものです。
 それにつけても想いだすのは、もうふた昔も前になるだろうか、当時朝日新聞で橋本治氏が長期に渡って続けられた連載コラムを愛読していて、私は愕然としたことがあった。
 ある回で、氏は最近の中国情勢に触れられて、今や民主化も相当に進んでおり、今後は世界で最も理想的な国になりそうだという凄い持ちあげ方をされたら、その翌日か翌々日だかに例の天安門事件が起きたのだった。私はそのとき活字メディアの限界をはっきり感じた。書かれたご本人はもっと愕然となさっただろうが、その後活字メディアに愛想を尽かされなかったのは可としたい。
 ともあれ活字というメディアで果たして何が有効なのか、その幅は急激に狭くなっている事実を知りつつも、私もまた活字に関わる人間のひとりであることは間違いない。ひとついえるのは、活字は熱を煽るメディアとして映像よりはるかに劣る今、熱を冷ますメディアとしての有効性に、送り手がもっと自覚的になるべきだろうと思うのである。新聞出版社等にお勤めの諸氏がその点をどのように考えておられるのかについては興味深いものがある。


コメント(2)

ここのところ蒸し暑い日が続きます。この時期には鰻が妙に食べたくなりますよね。背割りの関東・腹開きの関西などと調理の違いはあれ、いずれも味わいがあって鰻は美味いです。

さてワールドカップの話題やらスペースシャトルの話題など一辺に吹っ飛んだテポドン騒動。様々な情報が錯綜し、メディア・活字とも報道は右往左往の様相を呈しておりましたが夕刻には落ち着いた模様。しかし、それに合わせたように7発目を発射とは・・・一筋縄ではいきませんね。

投稿者 中村屋ダン之助 : 2006年07月06日 00:28

>あの国は位置的に見て、高句麗の昔から唐土と接して国を保つのに大変だったでしょうから、瀬戸際外交が強くDNAに刷り込まれているにちがいありません。片や日本は四海に囲まれてぼやっとしてて平気なために、幕末でも外交で大失敗し、今でもメチャメチャ外交が下手くそな国なので心配です。

投稿者 今朝子 : 2006年07月06日 08:01



2006年07月06日

豚しゃぶサラダ、トマトと卵のスープ

 QPを参考に適当にアレンジして作った料理。湯通ししたシャブシャブ用の豚肉、キュウリ、ミョウガ、大葉の千切り、葛切りを酢醤油、胡麻油、豆板醤、砂糖少々を合わせた自家製のタレで食す。ミョウガがピリっときいて爽やかな夏向きの味わいなのでオススメしたい。TVではスポンサーであるQP製のドレッシングを使っていたが、私はその手にはのりませんでした(笑)。スープは鶏ガラベースでトマトと白髪ネギ、卵を加えて、塩、胡椒で味付け。胡椒をたっぷり使うと美味しい。
昨日から私が心配なニュースは某国の飛翔物体ではなく、王監督の手術である。以前このブログにも書いたように思うが、子どもの頃大ファンで「王選手物語」は愛読書だった。わが家にお客様としていらしたご本人に2度お目にかかって、ハンカチにサインを頂戴し、握手してもらった手は一週間洗わなかったものだ。子ども心にもとても優しい感じの方だったこと、なんといってもスゴク大きい人だったという印象が今もハッキリ残っている。TV報道では相当お具合が悪い様子で、やはりあれほどの方でもWBCのプレッシャーがよほど大変だったんだろうなあと思ってしまう。とにかく早いご回復とご復帰を祈るしかない。




2006年07月08日

牛肉とカボチャの煮物、冷や奴、焼売

 煮物はQPで見た料理。ニンニクのすり下ろし、砂糖、醤油、胡麻油で下味した牛肉を胡麻油で炒め、カボチャと水を加えて砂糖、醤油の味付けだけでじっくり煮込む。胡麻油を使うのが味付けのポイントである。
 今日はこの一品で簡単に済ませようと思っていたら、突然近所の大島さんが以下の2品を持ってあらわれての会食と相成った。
 大島さんは三代目中村鴈治郎(現藤十郎)のマネージャーだった時代に知り合った私より2歳下の女性で、亡き父上は長唄の師匠且つ商業演劇界の音楽を手がけて活躍なさった方だった。彼女の話によれば、生まれてから小説というものを全く読んだことがなくて、学校の読書感想文も完全にパスしてたが、友人の私が小説を書きだしたので、四十歳過ぎて仕方なく読んだのがなんと初めての読書体験なのだとか。
 以来、私の小説はもとより他の作家の本にもどんどん手を出すようになり、すっかり小説にハマって、今ではあらゆる本を片っ端から読んでおり、私のところに送られてくる小説誌も全部持っていくし、自分でも毎日何か一冊は買ってるという活字中毒の人となった。
 それにしても四十代まで一冊も読まなかった人が、急にそこまで小説が読めるようになったというのはちょっと不思議なもするが、もともと子どもの頃から家にあった芝居の台本を山のように読んでいたために、字を読んで人物や情景を想像することは容易に出来るのだそうで、芝居の見方もシビアな人だけに、最近は小説に関して実に的確な批評をするようになって、私もよくご意見を頂戴したりしている。
 で、彼女が今日は何かとんでもなく稚拙な小説を読んだとかで、プンプン怒ってあらわれ、こんな作家の本を出す出版社も許せないし、この作家に印税が入るかと思うともっと許せんという過激な発言が飛びだしたが、その手の怒りを私はまんざらわからないでもなかった。
 かつて自分が小説を書くなんて夢にも思ってなかったころ、私は某有名作家のある小説を読み、それがあまりにも手を抜いたとしか思えない作品だったので、読んでいる最中に怒り心頭に発し、なんとその本を破って駅のゴミ箱に投げ捨てたという実に嫌な想い出がある。出版界に身を置く今は本一冊に関わる人の大変さがわかっているから、いくらなんでもそんなバカな真似はしないけれど、あのときの嫌な気分だけは忘れないようにしている。今は書く側として、読者の方々に稚拙なのは我慢して頂くしかないけれど、決して手を抜くことだけはしないでおこうと思うのは、あの嫌な想い出のおかげである。
 芝居は大概どんな小説本よりはるかに値段が高くて4,5倍はおろか時には10倍以上も取られたりするが、どんなにひどい芝居でも怒りがひとりに集中するということはまずないといってもいい。むしろひどい芝居のときは、出演している人に同情することすらあるくらいだが、小説の場合は関わっている色んな人間の姿が表面にあらわれないから、勢い怒りは作家ひとりに集中することになる。作家のほうにも色んな事情があるし、むろん常にベストの状態を保てるわけではないが、読者と本の出会いは一期一会の縁だと思うと、やはり心してかからないといけない気がするのだった。




2006年07月09日

あわれ彼女は娼婦

 シアター・コクーンの「あわれ彼女は娼婦」を文春の内山さんと見た帰りに近所で食事。
 タイトルは知っていたが内容を全く知らずに、ただ蜷川さんの演出だからというだけで見た芝居だが、これが思わぬ拾いもの(というのも失礼ですが)で、非常に面白く拝見した。ジョン・フォードというシェイクスピアよりやや後の時代に活躍した作家の戯曲で、同様に座付き作家の台本だから似た点も少なからずありつつも、作家としての資質は全く異なる人である。
 洋の東西を問わず、古典劇は現代に妙にマッチして見えるときがあるが、この作品も人倫が無軌道になった昨今の世相にふさわしい惨劇で、蜷川演出はそれを十分に意識して実に見応えあるものに仕立てていたように思う。近親相姦の兄妹が幕開きから一気に悲劇的状況に突き進んでいくのが大きな柱をなし、そこに妹の夫と、彼の周辺に潜むさまざまが人びとがからんでくるが、面白いのは倫理的にまともと思える人物が誰もいないという点で、とにかく兄妹は近親相姦で子どもができてしまうし、兄妹の父親は金目当てで妹を結婚させようとしてるし、妹の乳母は近親相姦を知って応援するし、妹の夫になる男はかつて人妻と不倫して彼女とその夫に命を狙われるし、町で最も尊敬を受ける枢機卿は寵愛する家来が殺人を犯すと平気で匿ってしまうし、などなど無軌道ぶりが隅々に行き渡って、次々と殺人が起こり、最後は妹を殺した兄がその心臓を剣に突き刺してパーティに乱入し、妹の夫をはじめパーティに出席した人びとを大量殺戮して幕となる。なんだかひょっとしたらこんなことも起こり得ると思える時代に見るからこそ面白いので、何十年か前にこんな芝居を上演したらただただ唖然だったかもしれない。ラストを大量殺戮シーンにしたのは原作にない蜷川さんのアイデアだそうだが、歌舞伎によくあるパターンのようで私は面白く見た。
  幕開き冒頭から兄は近親相姦の感情を告白し、妹も続けて自分の感情もそうだったと告白してふたりは一気にハイテンションに突入するから、役作りの上で逆算できすに後半やや単調になった点は否めないが、それでもハイテンションを持続した三上博史と深津絵里はまずまず主役の責任を果たしたといえるだろう。これまた思わぬ拾いものは妹の夫役を演じた谷原章介で、「トレンディードラマに出てるだけの人かと思ったら意外に口跡がいいし、見た目でこれだけ西洋の貴族になれる人っていないですよ」といった内山さんの評が当たっている。高橋洋は前回の「間違いの喜劇」に引き続いての道化役で、この道化役が最初に血祭りにあがるというドラマの仕立て方が意外で面白く、前回よりも美味しい役だったように思う。近親相姦を応援する乳母役の梅沢昌代や妹の夫の家来を演じた石田太郎らベテラン陣も今回はシェイクスピアをひと捻りもふた捻りもした役どころだけに、手探りの緊張感が感じられて、いつもより好演が光る舞台だったといえる。




2006年07月09日

大阪寿司

 乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
 北朝鮮問題やWC決勝戦や滋賀県の「もったいない」女性知事誕生のニュースや、今夜この日本で語るべき問題はほかに山ほどあるように思いますが、私は例によって雨にもかかわらずやっぱり出かけた乗馬の話を致します(笑)。
 先週「乗馬ライフ」の編集長に頂戴した同雑誌最新号に、「スランプ脱出の秘訣」と題して初心者が陥りやすい乗馬の間違いと対処法を示した特集記事が載っていて、それを熟読して出かけたせいか、今日は駈歩が思いのほかうまくいってウレシイ限りでした。
 ところでこの雑誌は実に盛りだくさんに馬に関わる色んな記事があって面白かったのだけれど、牧場の厩務員募集等の就職情報もしっかり載っていて、考えてみれば競馬界も含めた「馬業界」の裾野って相当に広いんだろうなあという気がしたのであります。
 たとえば歌舞伎といえば、一般の方はまず歌舞伎役者しか目に浮かばないでしょうが、肝腎の役者の数はざっと三百人くらいでしかなく、役者以外の周辺で働く人の数は何千人にも達します。これは家の中でゴキブリを一匹見つけたら50匹はいるという感じとよく似ていて、いかなる業界も表には現れないそこそこの数の人間に支えられているからこそひとつの「業界」たり得るのでしょう。
 私は若いころ学者の業界を飛びだして演劇興行界に移り、次にまた興行界から足を洗って出版界に転じたローリングストーンもいいとこの人間で、いずれも些細なことが次の業界に飛び移るきっかけとなりましたが、さすがにこの歳で「馬業界」に転職する体力はちょっとなさそうだなあと(笑)、今日クラブの所長さんとお話しながら思っていたのでした。 




2006年07月10日

生ハムとブロッコリーのパスタほか

 お茶の稽古の帰りに近所で食事。
 ジダンの頭突き退場でめでたく幕を閉じたW杯だが、京都に住む妹は一貫してイタリアを応援し続けていたから大喜びで電話がかかって来て「お姉ちゃん一緒にローマへ行かへんか」と盛んに口説くのであった。
 彼女がイタリアを応援したのは何を隠そう王子様トッティにハマったからで、W杯引退が決まったトッティを地元チームで見ようということらしいのだが、おかげで今W杯は徹夜で数多くの試合を見て「日本はレベルが違い過ぎる」と決めつけたあげくに「そやけど今後もう日本はW杯出場も危ういで」との懸念を洩らし、「大体日本でサッカーチームに入ってるんは皆お母さんに車で送り迎えしてもろてるような子やで。そんな子が大きなって世界で通用すると思うか」と宣うた。
  わが妹は昔から性格が悪そうなイケメンを追っかける悪い趣味があるくせに、実生活では真逆の亭主を迎えて幸せな人生を送り、一男児の母となっているのだが、そのくせこれまた近ごろの男児に極めて否定的な意見を吐きちらし「ほんまに男の子はあかんで。ロクなんいてへんで」と口癖のようにいうのである。昔なら小学校くらいだと女子が上でも中高くらいで逆転したのが「最近はどこまでいっても逆転できへんのや」と身のまわりの若い男性を見て思うらしくて、例の永田メール問題が起きたときは「ほんまにオタクかホストか永田みたいな男しかいてへんねんで」と大いに嘆いたものである。
 この日本男児の劣化問題に関しては、私は現在身のまわりにそこまで若い男性がいないのでなんともいえないのだが、若い女性編集者の中にも同様の声をあげるひとがいたりするからけっこう深刻な問題なのだろう。で、理由に関しては、結局日本に徴兵制がなくなったのがいけないのではないかというような、自民党のオジジが聞いたら泣いて喜びそうな原因を見つけたがる傾向がわたしよりも若い女性たちにはあるようなのだけれど、この点に関する反論としてひとつ、最近わたしがTVを見て大いに驚いたニュースを挙げておこうと思う。
 最近の日本のTVニュースは世界のことをあまりにも伝えないので、なるべくBS放送でCNNやABCやBBCを見るように心がけているのだが、驚いたのはつい最近ABC放送が伝えた米国の現状で、米国でも近年ずっと男子の学力低下が大問題となり、学力では今や女子の圧倒的優位が揺るがず、さらには男子の自殺率が女子の6倍以上に及ぶという報道にたまげてしまったのである。そのニュースを見て要するに徴兵制があるとかどうとかの問題ではなく、どうやら人類が生物として変わり目に来てるのかもしれない、と私は思わざるを得なかったのでした。 




2006年07月11日

茄子とインゲンと厚揚げの炒め煮

 夏の定番メニューだが、昨日のQPの先生があげたポイントはインゲンを先に炒めて茄子に油を全部吸い取らせないようにすることと、最後にオカカを振りかけて旨みを出すこと。味付けは味醂と醤油だけでシンプルに。
 夕方、仕事が一段落して散歩すると、目の前にひょこひょこした足取りで同じ場所をぐるぐる回っている犬がいる。怪しんで見ていたら、「もう20年生きてる年寄りなんですよ」と飼い主の中年男性が声をかけられて、その犬を見る慈愛の眼差しが印象的だった。動物虐待の報道で暗い気持ちにもなるいっぽう、最近はこうしてペットを大切になさる方も町でよく見かけるようになった。
 ところで私はリクガメのペアを飼っているが、原産地が乾燥地帯のホルスフィールド種だから、この季節を乗り切るのはカメ自体も飼い主も相当な苦労が要る。とにかく食欲がなくて、エサの選り好みが激しくなるのである。これは草食性のリクガメを飼ってる人しかご存知なかろうと思うが、大変に味覚が発達していて、まず野菜は新鮮なものしか食べないし、果物なら甘みの強いものを非常に好む。同じものでもあまり食べないときは、こちらが味見すると酸っぱかったり、水っぽかったりして、たしかにマズイのでほとほと感心してしまうのだ。
 この時期は特に同じエサに飽きやすくなっていて、毎日のように種類を変えてやらないといけない。食べたいものをイメージする力まで備わっているのか、こちらが差しだしたエサが気に入らないと見向きもせず、それでいて何か食べたいという感じで口をパクパクさせるのが憎たらしい。腹が立ってエサをやらずにベランダで放置しておくと、植木鉢をひっくり返したりして暴れるので手がつけられない。というわけでこの間フルーツトマトやブルーベリーやゴールドキュウイやらさまざまなものでご機嫌を取っているのだが、私はこの歳になるまで他人様のご機嫌というものをあまり取らずに生きてこられた極めて運の好い人間なのに、カメのご機嫌を取るようになるとは自分でもビックリである(笑)。




2006年07月12日

トマト冷やし中華

 QPで見た通りに作った。湯むきして刻んだトマトを砂糖、酢、味醂、醤油を合わせたタレに浸け込む。ほかの具はふわっと作った炒り卵とさっと茹でたニラ。茹でた麺に胡麻油をまぶしてタレをかけること。簡単にできるのでオススメ。
 ところで学校時代、私のころは今みたいなそう深刻なイジメはなかった気がするが、なんとなく嫌われる子というのはいて、その原因って何だったのか、私は変人だったので当時はあまりわからなかったのである。変人というのはとにかく自分勝手に生きてるので、他人のことに比較的無関心だし、他人に好かれもしないけどまた嫌われることも少ないのかもしれず、また嫌われていても本人はよくわからないのだろうということは今のコイズミを見ていればよく納得されるはずだ。
 で、彼が任命した外務大臣は「子どもの頃にイジメに遭う子は金持ちで腕力のない子だ」と言ったそうであるが、それってアンタのことじゃないの!と思ったのは私だけだろうか。
 嫌われる子ってたぶん周囲の神経を逆撫でするんだろうし、それって概ね厚かましいと見られるからなんだろうということが、さすがに大人の私にはわかるのだが、なんで今さらこんなことを書くかというと、日本という国はあんまり好かれてないことが今度の北朝鮮問題をめぐるまずい外交によって非常に明らかになったからである。
 ドラエモンに出てくるジャイアンの子分や、土台がそうたいしたこともないくせにエステとお化粧で私はこんなに美人になれました!と自慢するような女はバカにされるしかないが、今の日本外交はまさにそんな感じである。先制攻撃も辞さないというような発言ができる立場かどうか、よく考えてものを言ってくれと思った人は米国に大勢いただろうと思う。
 嫌われる子のパターンのひとつに、あの子が持ってるあれが欲しい、あんな風になってみたいと身のほど知らずにアピールするいわば憧れの強い子というのがあって、日本はこれにもそっくり当てはまるような気がする。要は欧州から見ればアメリカを憧れまくってる極東の田舎者であり、アジア諸国からは東洋人の誇りというものをまるで持たない恥知らずと見られても仕方がないのである。
 いま日本に必要なのは軍備よりもまず独自の高度な見識を持ち、事に当たって毅然とした態度の取れる政治家であり、きちんと選挙も行かずに凡庸且つ不見識な2世3世政治家を総理候補として許してしまったような国民は、テポドンやノドンで爆撃されても文句は言えないことを知るべきである。




2006年07月13日

ミョウガとオクラの肉巻き天ぷら

 QPで前に見た料理。タイトルまんま醤油で下味した牛モモ肉の薄切りでオクラとミョウガを巻いて天ぷらにするだけ。オクラはさっと湯通ししておく。両方ともあまり火を通す必要がなく、高温の油で手早くカラッと揚げられるので夏向きの天ぷらである。
 ところで「心頭を滅却すれば火もまた涼し」と言ったのは織田信長に寺を焼かれた快川禅師だが、なんてさりげなく時代小説作家の蘊蓄をぶちかまして(笑)何が言いたいのかというと、私は今年ナントまだ一度も自宅のクーラーを入れてないのであります!
 たぶん整体治療で体中をパックで熱くして短時間に大量の汗を出すデトックスというやつをやったおかげだと思うのだが、クーラー無しには仕事が出来ないほどの暑さはまだ感じていない。今日はさすがに入れようかなあと思っているうちに雨が降ってきたので結局入れずじまい。自宅は小さなビルのワンフロアを丸ごと使ってるので風通しは抜群なのだけれど、天気予報の気温を見ると30度になってるので、例年ならとっくにクーラーを入れてるはずなのである。
 京都生まれだからもともと暑さ寒さには強いほうだが、このデトックス効果の凄さには全くビックリで、みんながコレをやればヒートアイランド現象も起きず、地球環境にひと役買うのではないかと思った次第。


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» 拍子郎とおあさの若い二人の恋が気になる from ほぼ日刊時代小説
松井今朝子さんの『二枚目 並木拍子郎種取帳』を読み終えた。人情味あふれる解決ぶりで読み味がいい捕物小説。 二枚目―並木拍子郎種取帳 作者: 松井今朝子 ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年07月14日 13:03

コメント(3)

 こんばんは、ずっと引き続き共感しながら、楽しく読ませていただいております、やはり同年代のせいか、反発を覚えません。しばらくずっとW杯サッカーを観ていて、すっかり朝型になりました。
 厳しい暑さが続きます…ときて、思い出すのは、私、京都市内には、大学入学後最初の1年間は鞍馬は貴船の近くに、その後は修学院に半年、あと4年あまりは北区は御園橋近く上の岸町にと計6年間住みました。
 京都の夏は風呂釜の中のように暑かったです(冬は、鋭く寒かった)。真夏の夜は、藁マットに水をかけて寝たりしました(冬は枕元に粉雪が積もっていたりして)。
 さて、「東州しゃらくさし」読了いたしました。フランキー堺さんが深く関わった映画「写楽」をまた観なおしたくなった。今は「銀座開化事件帳」です。HP同様に一連の小説も嫌味の無い文章で親しみやすく思います。ではまた。

投稿者 夕焼けさん。 : 2006年07月14日 20:15

>貴船の夏は涼しかったはずだと思うのですが、そうでもなかったのでしょうか?
 『銀座開化事件帖』の主人公宗八郎には、かなり意識的に私たち世代の気持ちを託しているつもりです。

投稿者 今朝子 : 2006年07月14日 23:57

 貴船では涼しかったです、冬には窓からお猿さんをときどき見かけました。私の故郷よりも「田舎」でしたね。今は閉鎖されていますが、県出身者の学生寮があったのです。6年前に再訪しましたら、木々に埋もれかけそうになっていた。
 結局長く住んだ北区大宮上の岸町が暑かったのです。4階建てであの頃は各部屋が三畳程度の広さで家賃が安かった。ここも改築されていて、エアコンの機械が壁に何個も貼り付いていました。さて、昼間は我が家の網戸の点検修理をやってみましょう。

投稿者 夕焼けさん。 : 2006年07月15日 04:50



2006年07月14日

蒸し鶏の味噌漬け

 QPで見た料理。電子レンジで酒蒸しした鶏モモ肉に味噌をたっぷり塗って、少なくとも2時間以上ラップにくるんで冷ます。味噌にはニンニクのすり下ろしと味醂を加えること。この味噌はあとで肉からこそげ取って野菜スティックにつけて食べるとこれが非常に美味しい。酒蒸しの際には野菜スティックに使うセロリの葉や人参の皮を加えるのがポイント。まったく火を使わずに出来るので、今日のような猛暑にオススメである。
 今日の昼間はさすがにクーラーを入れましたが、室温26度に設定したら寒くなったので、30度にして省エネを図りました。むろん夜は切っております。
 ところでこのブログもおかげさまでアクセス数が増え、年内には10万アクセスを突破しそうな勢い!なので、何かちょっとしたイベントをするつもりになって制作管理をお任せしてる岡野夫妻にご相談をしたところ、ちょうど10万回目の読者の方に何か喜ばれるプレゼントでもすれば、というご提案を受けたのですが、私のサイン本じゃ別に喜ばれそうもないし(笑)、目下何にしようかと考えております。そんなわけで、コレがいいという案がありましたらどうぞご投稿ください。




2006年07月15日

ラタトイユ、骨付きハム

 夏の定番メニューである。オリーブ油に潰したニンニク、玉ねぎ、茄子、トマト、ズッキーニ、インゲン、ピーマン、パプリカの順に入れて炒め煮。水は一切入れずに塩胡椒だけでシンプルに味付け。
 近所のビルの地下に小さなフリースペースがあって、私は以前そこで上方落語家桂吉弥の独演会を聴いたが、もし芝居を見せたら客席数100はとても無理そうで、下手するとキャパ50人くらいかもと思えるような狭い空間であった。で、よく通りがかりにそこに貼ってあるチラシやチポスターを目にするのだが、今日はチラシに矢崎滋さんの名前と写真を見た。「東京芝居倶楽部」という劇団の公演で、矢崎さんが主宰者なのかどうか?他の出演者や作・演出の女性も全く知らないので、さすがに入って見る勇気はなかったが、私は最近彼をTVCMの「マルッ」ってやつでしか見てないので、ちょっと気になったのはたしかである。「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」や井上ひさし作「小林一茶」の初演などで、彼の素晴らしい演技は今も私の脳裏にしっかり焼きついてるが、その彼を舞台で見なくなって久しいから、舞台のほうはもうてっきりやめられたんだろうと思っていた。で、今日たまたまチラシで見てビックリしたのである。これって何か事情があるんだろうか?私は近ごろの演劇界に全く疎いので、だれかご存知の方があれば教えて頂きたいものである。
 それにしても役者さんの仕事選びは昔からちょっとハタでは計り知れないところもあって、ええっ!何故この人がここに?というような事例が他にもたくさんあったと記憶する。舞台出身者の場合はとくに、皆さんそもそもお金が欲しくてやるという世間一般の動機とはほど遠いところから出発してるために、若くてガツガツしてる頃はともかく、いったん有名になっちゃうと、何を基準にするかは人によって非常に違ってくるような気がする。後進の指導に務めるべく未熟な若手と小さな劇場に出たくなる人や、自分が今まで体験してこなかったヘンな役ヘンなお芝居に心惹かれてチャレンジしてみる人や、とにかくいろいろで、それがまあ役者という職業のステキなところだと私には思えるのだった。
 ところで物書きの場合もむろん年を取れば意識的に自分を刺激してくれる他者と出会う必要がありそうに思えるのだが、役者のような共同作業ではないだけに、かりに他人の本を読んで刺激されても、それがどんな形で自分にはね返るんだろう?私はもともとそれほど小説読みではないくせに図らずも小説を書き始めてしまった人間なので、残念ながらその点はまるで想像もできないのだった。


コメント(2)

はじめまして。私、東京芝居倶楽部の者です。
たまたまこちらのHPを見かけて立ち寄りました。
東京芝居倶楽部は、約20年近く前に、俳優、矢崎滋が『肩の凝らない軽演劇』を目指し、立ち上げた劇団なんです!!
今も、アットホームなスタイルで、ほそぼそと、しかし定期的に公演をしています♪ 
7月の公演には私も出演しておりました。とても楽しいお芝居でしたので、是非お越し頂きたかったです。
次回の公演も、同じ劇場で行う予定ですので(日時未定)、是非いらっしゃってください!
心よりお待ちしております。

投稿者 佳子 : 2006年08月12日 01:54

先日は残念でした。またの機会に拝見させて頂きます。

投稿者 今朝子 : 2006年08月12日 09:59



2006年07月16日

鰻重

 乗馬の帰りに東横のれん街の宮川本廛でゲット。丑の日一週間前のプレ鰻重である(笑)。
 こんな蒸し暑い日でも、クラブにはやっぱり人が大勢いた!同じクラスの若い女性と帰り一緒になって話を聞いたら、ナント3連休すべてコレなんだとか。で、彼女は毎日曜日に来て、気持ちよく馬に乗れたらその一週間が快調に過ごせるのだと仰言ってたが、私もとにかく月曜から土曜まではずっと仕事をしていて、週一の乗馬デーが心の良いリセットになる。
 ようやく駈歩にも馴れてきた感じで、今日はこの暑さにもめげす2鞍騎乗。なにせ場所が遠いので、正午に家を出て、帰ってきたのは午後9時だが、青々とした田圃のど真ん中にある馬場は夕方になると実に涼しく感じられ、夜の渋谷駅に降りてなんともイヤーな感じの暑さに参ってしまった。ヒートアイランド現象はやはり人の心身に激しいダメージを与えるに違いない。
 もう30年以上も前の話になるが、京都から東京に出てきて一番素晴らしいと思えたのは夏の涼しさだった。クーラーなしで過ごせたなんて、今から思うと嘘のようである。 




2006年07月17日

ソース焼飯、ワカメと卵のスープ

 QPで見た料理。ニンニクを入れた油で牛挽肉、みじん切りにした人参と玉ねぎ、小口切りにしたアスパラガスをしっかり炒めて塩胡椒で味付けし、温かいご飯を入れてパラパラになるまで炒め、ウスターソースで味付け。ソースを鍋肌に沿ってまわし入れるのがポイント。超安上がりのジャンキーなメニューである。
 世間は3連休で生憎のお天気と思われた方も多いだろうが、昨夜からのしっかりした雨でとても涼しく感じられて、私にとっては久々に仕事がしやすい1日でした。もっとも早く梅雨が明けて欲しいという気持ちに変わりはありません。


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 こんばんわ。『奴の小万と呼ばれた女』、『一の富、並木拍子郎種取帳』、『銀座開化事件帳』を読了できました。お雪、並木拍子郎、久保田宗八郎、主人公・脇役それぞれ作者の分身みたいなところがあると私には思えました。お岩・お亀さんの強力コンビ、五瓶先生のいらち振りとかおあささんの料理、ときどき人生の教訓を述べられるところとか、全く嫌味無く違和感なく受け取れます。
 決して、お世辞ではなく面白かったです。いやぁこれも「幕末あどれさん」という不思議な題名のおかげです。時代小説が、それも武士ものではないほうが、何時の間にか好みになってきた。w杯サッカー日本代表を「サムライ・ブルー」なぁんて愛称を付けて、オイオイ…勝手にせいよと思った。
 『奴の小万と呼ばれた女』巻末で夕陽のことを書かれていました。夕焼けにココロが和むのは何故でしょう?ではまた。
 

投稿者 夕焼けさん。 : 2006年07月18日 20:52

京都にいたころ、物干し台から夕焼けを見るのが好きでした。実家は祇園という東山の麓ですから、西山の稜線が端から端まできれいに見えたからかもしれません。

投稿者 今朝子 : 2006年07月18日 22:50

「 下宿屋 の シンデレラ ♪ 、 物干し 台 の マドンナ ♪ 」 ( By さだまさし ) 』と言う歌がありました。
ただし、私は、さだまさしさんの顔や感じなどが、もともと
タイプが合わないことに加えて、過去にどちらかと言うと非常に嫌いだった上司に似ていたこともあり、なぜか馴染めません。さて、京都市内からの山の眺めは、植林された杉山が見えず、自然な山の姿で落ち着いた風情があります。

投稿者 夕焼けさん。 : 2006年07月25日 13:58



2006年07月18日

豚肉の辛子揚げ

 QPで見た料理。簡単にできて美味しいのでオススメ。練り辛子と酒、醤油を合わせたタレに生姜焼き用の肩ロース肉を漬け込んで、片栗粉をまぶして揚げるだけ。辛子をたっぷり使って、高温の油でからっと揚げるのがポイント。辛子は目が痛くなるほどたっぷり使っても辛味は飛ぶから大丈夫。付け野菜は胡瓜と青ジソの千切りを混ぜたもので、これと一緒に食べるとサッパリ感があっていい。.
 方舟を造りたくなるような雨続きだが、今日も仕事が一段落してから散歩に出かけた。歩きながら考えると閃くたちで、煮詰まると必ず歩きまわって乗り切るようにしている。野口式整体でいう上下体癖ならではの習い性だ。
 今日のような雨降りには近所のミニ百貨店というか大型スーパーというかに入って売り場をうろうろするが、前にも書いたように物欲が乏しいタイプなので、あまり誘惑されずにすむ。それにしても、今の世の中には一生かけても着れそうもない数の服、持ちきれないカバン、食べきれない食品がそこら中にドバドバ溢れていて、見るだけでゲップが出そうになる。物があり過ぎるからかえって物が欲しくなくなったという人も多いだろうと思う。
  価格を見れば、作った人が気の毒になりそうな値段であるのも、日本が世界的にみて豊かな国であることの証拠だろうが、昔風にいうといかにも冥加(みょうが)が悪そうで、近年の犯罪や病的現象も結局はこうした人間を消費奴隷化する構造がもたらした暗部といえなくはないのだろう。
 にもかかわらず、こうした構造がなかなか変えられないのは出版界ひとつ見たってすぐわかることだ。本は作り過ぎだから売れないことは出版人の誰もが承知しながら、決して自分では止めようとしないのであります(笑)。




2006年07月19日

和風総菜セット、もっちり豆腐

 整体治療の帰りに東横のれん街の「音音」でゲット。写真は「もっちり豆腐」で以前からハマっている。食感がモッツェレラチーズに似ていて美味しい。
 電車に乗ると雑誌の中吊り広告や売店にあるタブロイド紙の見出しに必ず目が行く。今日は夕刊フジ(?)の一面に「団鬼六透析拒否」というデカイ見出しが躍っていた。人工透析だとすれば緩慢な自殺宣言をしたということなんだろうか?などと妙に気になってしまったのは私が愛読者だからであります(笑)。なのでこの方が「徹子の部屋」にご出演なさったときは、待ってました!とばかり見たのである。
 話の中で面白かったのはこの方がSM小説の執筆を止めようと思ったきっかけだ。私は以前それを人伝に聞いた覚えもあったのだが、改めてご本人の口から聞いて、やっぱり本当だったんだ!と納得した。
和服を着た女性がむりやり脱がされる場面で「伊達巻がはらりと落ちた」と描写したところ、担当の編集者が???の顔つきで、「先生、伊達巻は胸の中に入れてたんでしょうか」と訊かれ、どうやら卵で作る伊達巻と勘違いしてるのがわかって、こりゃダメだと思われたそうなのである(笑)。私も時代小説作家の端くれなので、このブログを読んで下さってる皆様に伊達巻の違いを説明をするような野暮は致しません。


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歌舞音曲の稽古や観劇で和服はよく着るのですが、最近は伊達締(私は好呼ぶ方が多いんですけど)もウレタン素材の伸び伸びするタイプをマジックテープでべりべり貼り付けるのが定番のようで、「しゅっという音がいい」とか「きゅっきゅっと鳴る」なんていうと「博多帯のことですか?」と聞きなおされちゃいます。帯じゃなくて、博多の伊達締のことなんだけど…と思ってそういっても通じないことが多くてびっくり。伊達締の定番は博多だと思ってた私も、鬼六さん世代に近いようです(笑)
先日どなたかのコメントで「今の世相にあう」という旨の書き込みのあった「辰巳屋疑獄」を読みました。時代小説で社会派のテーマは珍しい気がして、面白かったです。

投稿者 猫並 : 2006年07月20日 16:02

>私も伊達巻とは言わずに伊達締と言うほうですが、今や博多織の伊達締でさえ通用しないとはオドロキです。
 現在「小説新潮」で連載してる『銀座開化事件帖』シリーズの続編もかなり社会派を意識して書いております。

投稿者 今朝子 : 2006年07月21日 00:45



2006年07月20日

ラムしゃぶほか

 角川事務所の原重役、片岡さん、文芸評論家の細谷さん、スラッシュの進藤さんと神田の「龍水楼」で会食。龍水楼での会食はもはや恒例と化しているが、ここのラムしゃぶは何度食べても美味しい。
つけダレは生姜、ニンニク、ネギ、香菜、ニラ、老酒、胡麻油、胡麻ダレ、腐乳、豆板醤、酢、醤油以上12種の薬味と調味料を自分で混ぜ合わせて好みの味にできるのがいい。前菜も薄味でGOOだし、三不粘という黄色いスライム状のデザートもこの店でしか味わえない不思議な食感である。
 角川事務所のおふたりは社主復帰後シネマ第2弾「蒼き狼」のロケでモンゴルに行ってこられたそうで、なんと春樹氏が社員の3分の2と大勢の記者を引き連れてチャーター機を飛ばしたというから豪勢である。原重役が「今回ビジネスクラスに乗れて、初めて、ああ、取締役になっといてよかった!と思えました」と仰言ったのがカワイイ(笑)。
 現地ではエキストラ2万人動員しての撮影が凄いものだったらしい。なにせ全人口は250万人の国の2万人だから、百人にひとりは映画に協力した勘定で、おそらくモンゴルでは後世の語りぐさになる映画だろう。民族衣裳も持ち寄りだったというそのエキストラを見たくて私も映画館に足を運んでしまいそうである。
 物識りの細谷さんから得られた今日の収穫は、劇作家の額田六福が捕物帖を書いていたという事実であるが、歌舞伎畑の人間はふつう額田六福を劇作家と認識しているが、細谷さんの認識だと時代小説
作家ということになるようで、この点は岡本綺堂やなんかでも認識は全く異なるのだろう。ひょっとすると井上ひさしさんが小説家であるという認識も、演劇人の側にはあまりないのかもしれない。文芸畑と演劇畑は昔から近いようで遠い、遠いようで近い、実に微妙な位置関係にあるように思われる。
  で、私が皆様にお約束したのは「一の富」「二枚目」と続く<並木拍子郎種取帳>第3弾の執筆で、これに関しては以前から原重役に再三ご催促を受けながら延び延びになっており、また読者の方からもこのブログにご投稿を頂戴したりしているので、なんとか来年には上梓に漕ぎ着けるよう、年内に執筆を開始して何本かはお渡しすると申しあげた。というわけで、読者の皆様あと少しお待ちになって下さい。




2006年07月22日

ちゃんばら貝の煮物、きびなごの唐揚げ、カツオの叩きほか

 世田谷パブリックシアターで「MANSAI解体新書VOL9」を見た帰りにスラッシュの進藤さん、守部さんと近所の「茶番」で食事。前に気に入ったタイ料理の店が満員で、ちょうど前にある最近出来たこの店に入ったが、ここも非常にリーズナブルな料金でそこそこいける。夜12時まで営業してるので劇場帰りにオススメだ。
 この野村萬斎のトーク&パフォーマンスのシリーズも回を追うに連れて段々と企画が難しくなってきたようだが、今回は「アフォーダンス」という非常に難解な概念をテーマにして、若手書家の武田双雲とのセッションだった。まず概念の説明役に登場した佐々木正人が見せたのはひっくり返したカブトムシが懸命に起きあがろうとする姿を実写したビデオである。カブトムシが起きあがるためにはカブトムシ自身が外界の諸条件をいろいろと選択して、ここぞという瞬間に起きあがれるわけで、これがカブトムシのアフォーダンスです、といった説明に、ええっ、それってどういうこと!と思った人も多いのではあるまいか。要するに動物の環境行動論のようなものらしいのだが、人間の芸能であれば、その芸能を成立させる最も基本の要素は何だろうかと考えるような学者さんらしくて、萬斎に目をつぶって仕舞いをさせたり、双雲に口で筆をくわえて字を書かせたりとか、色んなことを要求してひとりで納得してらっしゃった。
 結局のところ、アフォーダンスという概念そのものがありとあらゆる可能性を示唆する傾向にあるために、芸能の基本要素を指摘できそうでできす、何やらもやもやした気分のうちに終わったのだが、先生自身がは妙に愛敬のある変人で、双雲は前向きでとても明るい好青年だったために楽しいひとときを過ごさせて戴いたという感じである。で、私は帰ってきてさっそく亀のアフォーダンスをカメラに収めたのであります(笑)。




2006年07月22日

魚香茄子

 近所のスーパーのパンフで見た料理。茄子は薄切り、豚もも肉とピーマンは千切りに。まず豆板醤を入れた油で豚肉を炒め、それをいったん取りだして茄子とピーマンを炒める。ニンニク、生姜、ネギのみじん切りと鶏ガラスープ、酒、醤油、塩、酢少々、片栗粉をあらかじめ混ぜておき、炒めた具材に加えて一気に味付けする。なぜこういう名前なのか不明だが、案外さっぱりして美味しい炒め物である。
 今朝わたしは、ベランダで昼寝をしてたら太陽に燦々と照らされて眩しくて目が覚めた、というややこしい夢を見た。そんな夢を見てしまうくらい、もういいかげんに青空が見たい!のであるが、東京にいて文句をいったら罰が当たるほど、西日本はもっと大変そうだ。
 京都の母から電話があって、こんな土砂降りの祇園祭は生まれて初めてだったし、伏見の高台にある自宅の塀が崩れ、玄関の扉は水を含んで開かなくなったというから凄まじい。ヨーロッパは猛暑で人死にが出てるというし、こうしたグローバルな天変地異もまた人類の経済的グローバル化と不可分だろうから、ホントもう石油の利権めぐって争ってる場合なんかじゃないのにと思ってたら、パーム椰子油を車に使う開発が進んでるとかのニュースを見た。まあ、そういった人類の技術的進歩が破滅を救うまで、地球自体が保ってくれたらいいんだけれど。わたしはどうもそこんとこが甚だ疑問な気がしております。




2006年07月23日

鰻丼

乗馬帰りに東横のれん街の宮川でゲット。丑の日でも値上げはしてなかった。
今日は初めて馬に噛まれた。大きな前歯と臼歯だけなのに、ちくっと痛んで血がポツンと滲んだのは一体どんな噛み方をしてるんだろう?前歯でつねるような感じで噛むんだろうか?もっともそう本気でガブッとやったわけではなさそうで、どうやら喉が渇いてたらしく、水をやったらベタベタ甘えてきた。
 私は亀にしゅっちゅう噛まれているし、かつてわが家の犬猫や嵐山の猿や奈良の鹿やその他もろもろの動物に噛まれた経験があるが、噛まれた瞬間こちらもついカッとして噛み返すことが多い。子どもの頃から動物とは常にタメで喧嘩するアホな人間で、相手をあまり汚いとは思わないのである。馬はさすがにデカイくて、かろうじて耳が噛めそうだけれど、こっちの背が低くてとっさに届かなかったのが悔しい(笑)。


コメント(2)

あはは。私は学生時代に良く咬まれました、馬。
大学にいた馬は競走馬を降りたばかりというのが多くて癇症が強く、それこそちょっとしたことでカッとして咬みつくみたいだったのですが、咬んだ瞬間に後悔もするらしく(叱られると思うのか?)、すぐさま凹んだ顔になるのが面白かったです。
あ〜懐かしい思い出。なんだか馬に乗りたくなってきました。
時々登場する馬の話題は愉しみ。でも亀ももっと出てくるといいなぁとも思ってます。私にとっては大きな亀の方が珍しいので(笑)

投稿者 猫並 : 2006年07月24日 09:27

 >馬ってホントに人の気持ちがよくわかるようですね。それと連続して乗ると顔とかしっかり憶えてるみたいだし。だんだん可愛さが増してきました。ただ亀と違って養うのは大変そうですよね。
 ところでプロフィールに使ってる写真の亀はわが家の同居者ではなく、伊豆の河津にある日本唯一の亀族館にいるアフリカケヅメリクガメです。わが家の亀はあんなに大きくはありません。亀も飼ってみたら意外と利口なのに驚きました。カメバカだと思われるので控えておりましたが、今後はしっかり書かせて戴きます(笑)

投稿者 今朝子 : 2006年07月24日 23:35



2006年07月24日

厚揚げドライカレー

 レシピから仕上がりの味が全く想像できない料理を作るのは楽しいが、QPが紹介した久々のそれである。ニンニク、生姜、人参、玉ねぎのみじん切りを炒めてさらに椎茸のみじん切りを加え、カレー粉でまず味付け。トマトジュース、味噌、蜂蜜、水、厚揚げの賽の目切りを入れてじっくりと10分以上煮込んで、仕上げにふたたびカレー粉を加え、塩胡椒で味を調える。厚揚げはふつう湯通しで油抜きをするが、今回お湯でしばらく煮てしっかり水切りしたら鶏肉のようなしこしこした食感になったのでオススメ。見かけは麻婆豆腐で味はカレーよりハヤシライスに近い感じ。躰によさそうな精進カレーである。
ところで 一昨日からウイルスメールにがんがん舞い込んでいて、幸い私のPCはアンチウイルスがしっかりガードしてくれているから大丈夫ですが、どうやら勝手にメールを送りつけるウイルスのようなので、知り合いの方にはこちらからその旨をメールでお報せしました。知らない方からメールが舞い込んでくるのは、ひょっとしたらこのブログの読者である可能性もありますので、皆様どうぞご自分のPCがやられていないかどうか今一度お確かめになることをオススメ致します。




2006年07月25日

イカと空豆のピリカラ炒め

 スーパーで秋田産の空豆が本当に激安!だったのでコレにした。昔から夏によくやる超簡単料理だがけっこうイケルと自負している。豆板醤とすり下ろしニンニクを入れた油で皮を剥いた空豆と茹でたイカゲソを炒めて、酒、醤油少々、胡麻油で調味するだけ。イカゲソは市販のものを使う。空豆は少し茹でたほうが皮が剥きやすい。
 というわけで今日の私の晩ご飯は実に安上がりだったが、ほかの野菜はどれも高騰していて、リクガメのご飯に困ってしまった。常食の小松菜が、ええっ!と思うような値段で、金銭の問題ばかりでなく、カメにやっては農家の方に申し訳ないような気がする。原因はいうまでもなくこの長梅雨である。カメはカルシウムを大量に必要としており(何せ甲羅があるから)、カルシウムの吸収にはまた紫外線が必要で、日光浴が一番大切なのに、こういう天気だから全く踏んだり蹴ったりで気の毒な話である。もっとも♂はえらく発情して♀を追いかけ回しているが、これも種の保存の危機にかられてるのかもしれないと思ったりする。日本人の若い♂も見習ってほしいといいたいくらいの奮闘ぶりだ(笑)。
 それにしても今朝見たニュース番組で一番ショックを受けたのは、このところの天気図が百年後にこうなると予測されていたものと完全に一致すると気象庁の方が仰言ったことで、要は地球温暖化が予想以上に早まっているという実に深刻な事態のようなのである。今年だけの異常じゃなくて来年も再来年もこの先ずっとこんな調子なんだとしたら、住む場所やなんかも皆が考え直さなくちゃいけないわけだし、経済がちょっと上向きになれば喜んでられた昔とはもう根本的に違うんではないのか!と改めて思った次第である。




2006年07月26日

五穀米弁当

 整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
 今日は整体の先生に操法をしてもらいながら「今朝子さんは長野の出身ですか?」と訊かれて「違いますけど、前にもそう言われたことがあります」とお答えした私である。長野には男女を問わず「今朝」のつく名前が多いと聞いたのはもう30年以上前のことで、以来「目黒今朝次郎」という大昔の労組委員長なんかもそうなんだろうか?とか、そもそも長野に多いのは何故なの?とかよく考えたものだ。もしその理由をご存知の方があったらぜひ教えて戴きたい。
 私の名前は祖父が安倍晴明神社の占いかなんかで決めてもらったらしくて、母親は病院のベッドでその名前を聞かされてお腹が痛くなるほど笑い転げたそうである。あまり笑いすぎたので、祖父が嫌なら別にいいけどともいったらしくて、そんなにおかしい名前だと思うならふつう付けないだろうに、付けてしまったあたりが全くようわからん親心である。
 で、私自身この名前をどう思っているかというと、親の思い入れが全く感じられない点を良しとしている。
名前にたとえば「美」とか入っていると人に説明するときにちょっと怯んでしまいそうだが、今朝子だと、まあ、親の期待値ゼロな感じだし、せいぜい人から「朝生まれたんですか?」と訊かれる程度で済む。実際は夜に生まれており、あるときそれを話したら「なら仕込んだときが朝だったんだ」と言ったバカヤローがいた。
 親の名づけ方でびっくりしたのは巨人軍の阿部慎之助で、母親がピーター(池畑慎之助)のファンだったからというのだが、本人は最初それを知ってどう思ったのだろう?母親は息子があんなデカイ男になって嬉しいんだろうか?とか色んなことを考えさせられてしまった(笑)。
 近年、幼児虐待や育児放棄といったさまざまな子どもの不幸が報道されるたびに、私が大変気になるのは、どの子も実に立派な凝った名前が付けられていることである。そこまで名前に凝りながら、なんだってその子を何時間も自動車に閉じこめてパチンコしたりできるんだろうと、不思議に思えてならないのだ。
 私の子どものころはそんなに変わった名前の子はクラスにいなかったから、今朝子は珍しがられるほうだったが、ある時期からとても凝った名前が流行りだしたようで、私が名刺を頂戴して、これご本名ですか?と尋ねるようになったのは、今の30代の人たちからではないかと思う。日本人が子どもの名づけ方に凝りだしたのはどういう理由で、何がきっかけだったのだろう。そしてその背景にはどういう精神構造の変化があるのだろう。こうした問題について誰か研究をしている人はいないんだろうか。ご存知の方があれば教えてください。


コメント(3)

今朝子さん、こんばんは。

たしかに凝った名前、多いですよね。先日生まれた甥っ子の名前も西洋名の当て字でしたし、知人にはヘンリー君という方もいます。ついでながら私の名前は「正夫」なる代わり映えの無い名前ですけどね。おかげで幼稚園時代から自分の名前を漢字で書けました(笑)
凝った名前にビデオカメラによる生育記録などなど、核家族化・少子高齢化が生んだ”ある種のペット化”なのかも知れないと思っているのです。最近の子供は”シックス・ポケット”だそうで、両親とそれぞれのの両親が出資して育つゆえ経済的にも豊かな方が増えたそうですね。大家族に何人もの兄弟、毎日が大騒ぎの私の子供時代は別世界の観があります。

子供の事はともかく、最近はペットの家族化も進行中。エサだの家畜などという言葉は死語になりつつあるとの事。犬ごときに苗字まで付けるたぁ可笑しか無いですかい?

投稿者 中村屋ダン之助 : 2006年07月27日 02:33

高校の物理の先生が今朝芳という名前でしたが長野の人だったのかしらん…
昔、名前がエジソンという人が上司だったことがありました。もう50過ぎくらいになるはず。実家が電気屋さんだそうで、イマドキの話じゃないので子供の頃は、いや、大人になってからもさぞやネタになったことでしょう。
かくいう私も本名はすっかり極道になってしまった大女優と同じで、親は黙ってますが年代からして絶対ファンだったんじゃないかと睨んでいます(笑)

投稿者 猫並 : 2006年07月27日 17:23

>中村屋ダン之助さんの「凝った名前にビデオカメラによる生育記録などなど、核家族化・少子高齢化が生んだ”ある種のペット化”なのかも知れない」と仰言るのは確かにその通りだと思います。先日カナダの劇作家兼演出家ルパージュの舞台を見たら「現代人はもはやペットを子どもにし、逆に子どもがペットになってしまっている」というようなセリフが出てきて、これはもう洋の東西を問わない、いわゆる先進国の病なんだろうなあという気がしました。

>猫並さんのご本名はひょっとして「志麻」さんだったりするんでしょうか(笑)

投稿者 今朝子 : 2006年07月28日 13:01



2006年07月28日

甘エビの薫製、シーザーサラダ、生ハムとポテトのフライほか

 新潮社の小林姐さんと近所の「薫製屋ヌーベ」で会食。ここは何でも薫製にして食べさせる店で、呑兵衛の姐さんにぴったりだと思ってご案内した次第。前に集英社の八代さんや栗ちゃんを案内しようとしたらあいにく休店だった。それにしても、角川事務所の原重役を入れて、4人の中で一番の酒豪は誰なのか私は是非とも知りたい(笑)。
 姐さんの話だと8時間くらい一緒に呑んだ会社の仲間と次の日会ったら誰も話したことを何ひとつ憶えてなかったそうで、要は酒呑みの人生は空白だらけだと嘆いていたが、それってなかなかステキかもしれない、と私なんかは思ってしまう。そこまで呑む前に気持ち悪くなってしまいそうだ。といっても全くの下戸ではなく、昔はバーボンのナイトキャップを欠かさなかったが、食事時は酒類をほとんど呑まない。水分でお腹をふくらませずにガッツリ喰いたいという意地汚い人間である。
 今日出た話題でおかしかったのはタイムリーな総裁選の話で、姐さんは福田元官房長官を気に入ってたから不出馬表明にがっかりしたんだとか。「けっこうあの人男として色気感じてたんですよね」との発言も飛びだして、ウーン、なるほどそういう趣味だったのか(笑)と、けっこう受けてしまった。
 そういう観点だけで判断すると、私も安部よりは福田のほうがずっとましだと思っていて、そもそも安部がステキだというようなセンスは一体どこから来るのか全くの謎である。あれはどう見ても、オバサンによくある顔じゃなかろうか。そういえばヨン様の顔も、私にはオバサンの顔にしか見えないのであるが、日本人女性はオバサン顔を好む人がメジャーなんだろうか。
 さらに顔だけでいうと、私は谷垣が気に入っていて、別にそれはけっして男性として好みだからではなく、子どものころによく診てもらった京大病院の主治医によく似ているので安心感があるのだろうと思う。姐さんも私も国外に出したくない!のは麻生の顔だ(笑)ということで意見の一致をみた。
  それにしても、一国の元首が決まるという大切な問題を、こうもおちゃらけて書くしかないのは何とも情けない話だが、自民党員以外は意見をどこにも反映できないのだから仕方がない。だからといって一口株主みたいにいっそこの時期だけ自民党員になるわけにもいかないし、世襲議員だけが跋扈する今日のわが国のどこに民主政治があるのかと思うが、要はもう政治も歌舞伎みたいなもんで、まあ私たちには関係ないから血筋の方だけで勝手にやっててよという見方になってるのかもしれない。となると今度の総裁選は「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介の血筋にして、2代目を継ぐべき父を早世させた3代目が若くして襲名披露をするというふうに見てしまえる。ホントにそんなことでいいのか!




2006年07月28日

手作りちぢみ

 前にQPで見たのを想いだしながらジャガイモをすり下ろして作った。卵と片栗粉とキムチ、醤油を加えた生地に豚肉と蛸を具にして酢醤油で食す。
 今日わが家でミンミン蝉が鳴くのを初めて耳にしたが、梅雨明けを待ちかねたのだろう。しかし先週乗馬クラブでは早くもヒグラシが鳴いていて、夏はもう終わりかい!とびっくり。蝉までが季節感を失った地球である。
 ところでもちろん良くなったことも沢山あるのは時代小説を書いていると実感できる。脚気という病気なぞも私が子どものころはまだ罹っていた人がいたように記憶するが、近年はさっぱり聞かなくなった。ビタミンBが不足して患う病で、谷崎の「細雪」にはそのものズバリ「B足らん」という呼称で登場する。
 今新聞連載してる小説のために詳しい症状が知りたくて、近所の図書館でいろいろと探したが、症状に触れたものはたった一冊しか見つからなかった。昔恐れられた病では天然痘も絶滅したようだし、結核はまた流行りだしているというものの、死病のイメージはもはやない。ただしそれに代わる死病も次々と生まれているのはたしかだ。
 「整体」という言葉の産みの親である野口晴哉師は、私が子どもの頃にお目にかかった何人かの天才のひとりで、早くも関東大震災の折に若くして人びとの治療に当たっていた人物だが、結核が死病だった当時に「やがて結核は治るようになる。そうしたらきっと癌が流行る。しかし癌もいずれ治るようになるが、そのころは精神病が増えるだろう」という予言を残されていて、私がそれを聞いたころは癌が死病と決めつけられていた時代だった。で、今日は図書館の病気本コーナーを探していて、心の病に関する本があまりにも増えていることに驚いたのだった。




2006年07月30日

釜飯ほか

  全国的に有名な隅田川の花火大会の今宵、上方落語家の桂吉弥の浅草の見番で独演会をやるというので、折角ならそのあと近くにあるミルキィ・イソベさんの事務所に寄って皆で花火を見ようということになった。ちなみに桂吉弥のマネージャーは近所に住む友人の大島さんであり、ミルキィさんは拙著「非道行ずべからず」と「家、家にあらず」の装幀を手がけて戴いたデザイナーで浅草育ちのジモティーである。私はといえば、「小説新潮」の来月号に「銀座開化事件帖」シリーズの最新作で両国の川開きを描きたいために、どうしても間近で花火を見たかったのである。
  で、一年ぶりに聴いた独演会だが、「仔猫」と「青菜」の二題語った吉弥は著しい成長を見せ、独演会の客を相手にとはいえ貫禄さえ漂う余裕の語り口で、今なら恐らく若手で頭ひとつ抜けたという感じだと思うから、上方落語に興味のお持ちで先物買いをしたい方は一度聴いてごらんになることをオススメする。  
 会が終わって見番を出たのは7時をまわり、すでに花火は始まっていた。見番のあたりは空いているが、事務所に行くにはとにかく凄まじい人込みに突っ込んでたどり着けるかどうかが心配されるなか、
見番の裏通りでなんと思わぬがら空きの素晴らしいビューポイントを発見!同行したミルキィさんもここならうちに来るよりずっといいというので、吉弥も交えた総勢10名が路上でいずれも缶ビールと焼き鳥を片手に花火を堪能した。写真でも少しはおわかり頂けるかと思うが、火薬がぷんぷん臭うくらいに花火が間近に見えて、しかも人がほとんどいない場所というのが浅草にはまだあったのでした(^。^)/そのあと近所にあるミルキィさんご贔屓の釜飯屋「むつみ」で食事したが、これまた何を食べても美味しい店で、ジモティーの案内により江戸の夏を満喫できた一夜であった。




2006年07月30日

五穀米弁当、もっちり豆腐

 乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
 今日は梅雨明けを告げる爽やかな風に恵まれた絶好の乗馬日和だった。最初に騎乗したのは先週噛まれた馬で、向こうもそれを憶えていたらしく、馬具を装着するときはお互いにガンの飛ばし合い(笑)だったが、いざまたがると実にスムースに走ってくれて気持ちよく乗れたのだから、やっぱり動物を相手にするときは絶対に負けん気が必要である。馬の眼は大きいから見つめ合うと相当な迫力だけど、私は大概どんな動物を相手にしても敢然とにらみ返すである。もっともその結果、嵐山の猿に飛びかかられたことや、芝居の稽古場で舞台監督と喧嘩になったことや、ついこの間わが家のカメに唇をガブッとやられたことなど、時に災難に見舞われるのも覚悟しなくてはならない(笑)。
 週一でこれだけ通っているとさすがに親しくお喋りする相手も見つかり、その年齢は幅広くて私の子どもくらいの人からかなり年上の方までいらっしゃるが、今日は年上の女性と帰りが一緒になって、ええっ、それ聞いてないよー!と驚いたことがある。
 私の所属するクラブが東武動物公園と提携してるのは最初から知ってたのだが、そのため動物園はフリーパスで、しかもクラブの敷地から出入りできるゲートがあるというのは初耳だった。その方は乗馬をするくらいだからむろん動物好きで、もう何度も動物園とクラブとを行ったり来たりしてるという話で、放し飼いにされてるレッサーパンダのことをとても熱心に語られた。
 人間だれしも若い頃はというよりも、動物的に盛りの頃はむろん同類の異性に目が行くのだけれど、盛りを過ぎてもホストクラブに通ったり、ヨン様を追っかけちゃう女性がいる一方で、人間の♂を見てるよりも動物を見てたほうがずっと楽しくなる人もいるようで、まあ、私なんかも多分に後者のほうだからして、今後は只で入れる動物園をせっせと見てまわろうという気になったのでした(笑)。




2006年07月31日

甘エビの薫製、パンチェッタ、鯛のカルパチョ、アボガドと海老のパスタほか

 近所の「薫製屋ヌーベ」で中村京蔵丈、大島保子さんと食事。
 京蔵はご存知「勘定奉行」の女形、桂米朝事務所の大島さんは元中村鴈治郎(現坂田藤十郎)のマネージャーだが、共に古くからの友人で、しかもご近所同士とあって、年に一回は必ず3人で会食し、歌舞伎界のことをあれこれ本音で語り合う。まあ、とても口が悪い3人でもあり、私はともかく、あとのふたりは歌舞伎界を裏の裏まで知り尽くしている人たちだから、ここで語られる歌舞伎話ほど面白いものは滅多にないだろうと思うが、ブログにはとても書けません(笑)。
 ◯◯と◯◯の兄弟は最近ほんとに仲良くなったわけ?とか、あの役者も思ってわりに伸びなかったねえとか、◇◇は最近どうも心境に変化を来したんじゃないのとか、個人的な取りざたや悪口がむろん例のごとくさんざん出たものの、今日はそれ以上に今後の歌舞伎界はかなり厳しいことになるだろうという話題に傾いた。すでに顕在化している具体的な問題もさることながら、要は歌舞伎といえど社会情勢の変化を避けがたいのである。ともあれ当面は歌舞伎座の建て替えがどうなるかよりも、建て替え中の身の振り方で役者たちは戦々恐々としているとのこと。いっぽうで衣裳や床山等の若手がどんどん辞めていく現実があり、世界遺産になったところで、だれがどう保障してくれるといったもんでもなし、とにかく役者たちも相当の覚悟で挑まないと今後の世の荒波は乗り越えていけそうもない感じである。
 ま、これは歌舞伎界に限らずどの業界でも同じことなのだけれど、そのわりに私よりもずっと若い人たちにいまだ既成の業界や価値観にぶら下がろうという気持ちが残ってたりするのは困ったもので、たぶんその人たちは老後に泣きをみるのではないかという気がする。かろうじて勝ち逃げとまではいかなくても、ぎりぎりまあなんとかなるのは今の50代まで。逆に20代以下はもっとずっとシビアに考えて頑張る優秀な子もいるだろうし、最初から投げてるのもいるだろうし、とにかく家でちやほやされ過ぎて育ったあげく世間に出ると急に不安になって、いかがわしい宗教にひっかかったりするんだろうなあと、今日の「摂理」のニュースを見て思った次第。